第61話 来客
おれはシバ村まで帰ってきた。
みんなに挨拶して、マイルーム(犬小屋)でくつろいでいると騒がしい声が聞こえた。
『おーい、いぬちゃーん。帰ってきたなら言ってくれよ。』
・・・・お前がいなかったんだろ。ダンジョン99階層で鎧ちゃんと戯れていたケルベロスが戻ってきた。
なんか用件があるらしい・・・
『・・・・・・』
「・・・・・・」
『・・・・ジャッジメントおくれ』
「いやだ」
速攻で断った。ジャッジメントかっこよかったしおれもそのうち使いたいのだ。力が戻ったケルベロスに貸してやる必要はない。
というかオマエは固有スキル完全変化で十分化け物だから特に必要ないだろうに。
『えー、頼むよー。・・・・頼むよー。かっこいいじゃんかー』
ケルベロスが駄々をこねていじけていた。
・・・・・・ほしい理由がおれと同じだった。
コイツ、転生前は何才だったんだろうか。その話をするといつもはぐらかされる。性別も不明だ。
しょうがないからさっき手に入れたアイテムの「アマゾンポイント30000円分」を上げることにした。
相当喜んでいた。
ケルベロスもオークも物に弱いようだ。
◇
ケルベロスがどっかいってからしばらくしてラグがやってきた。急いでコボルトを呼びに行く。そろそろ喋れるようになりたい。
『犬様。お久しぶりです』
ダンジョンに篭っていたが帰ってきたみたいだ。
元気そうである。ステータスを見てみると前より結構強くなっていた。話を聞くと、今はダンジョン10階層ボスのミノタウルスを攻略中とのことだった。
なかなか頑張っているようだ。
そういえばラグに渡すものがあったんだった。
『・・・・?なんですかコレ?』
ハイエルフの秘薬だ。ダンジョン40階層で手に入れた。状態異常ではなく身体の不調を根治するらしい。
SRアイテムなので限界はあるかもしれないが、おそらくコレで妹の病気が治るだろう。
『い・・・いいんですか?これ・・・かなり貴重なものでは無いのですか・・・』
ラグは遠慮したがおれが気にするなと伝えると涙を流しながら喜んでいた。
早く妹のところに行ってあげるように言うと、飛ぶようにいってしまった。
なんか今日は物をあげてばっかである。
ただ、せっかくなのでラグには1つ頼みごとをしておいた。グレートデーン王国の異世界召喚者について調べるようにと
そして8日後・・・
『隠蔽は・・・・完璧だ。ここがシバか。ブルテリアの英雄・・・・・・楽しみだ』
招かれざる客がやって来た。
次回へ続く
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