第5話 やっぱり家がほしい③ ヒーローは遅れてやってくる
「歩けないぞ」
家を作るために材木を森林まで取りに来たおれは切羽詰まっていた。
コボルト達に木を切り倒して貰い、おれが運ぶ計画だったのだが切った木を前足2本で持って歩こうとしたら歩けなかった。
犬だから4足歩行だった・・・
二足歩行頑張ろうとしたけど無理だった・・・
盲点だった。どうしよう・・・
・・・コボルト達に大爆笑されていたので剛腕肉球パンチをお見舞いしておいた。悶絶してた。
結局、どうするか考えたが良い案が思いつかなかった為ちょっとづつ投げて帰ることにした。
集落までそこまで遠くないので、頑張って投げようと思う。
ちなみにおれが集落まで来た道はモンスターが多く出現していたが、集落に来てからというもの全くモンスターに出くわさない。
今回も木を切りに森のさらに奥に入ったが全く出くわさなかった。なぜだろう。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その頃森林の山道にて
『こんな山道通らなければ良かった』
私の名前はミーア。商人をしている。
隣町への買出しに行こうと思い、近道をしようとして山道で出くわしたモンスターに今襲われようとしている。
オークだった。運が悪い。
この辺りはモンスターが殆ど生息しておらず滅多に出くわさないはずなのに。
モンスターが出ない道を近道に選び襲われる。不運としか言いようがない。
オークは槍を持ってフンフンと準備運動っぽいことをしている。
殺されるのだろうか。
オークがフンフン言いながらゆっくり歩き出しこちらに向かってくる。
怖くて足が動かない。ここで人生を終えたくない。
私の夢は自分の店を持つことだ。その夢が今、絶たれようとしている。
『こんなところで死にたくない』
そんな願いも虚しくオークの手が私に触れそうになったその時、
物凄い轟音が響き渡り、木がオークに激突した。
普通なら森に生い茂っているであろう木が、目の前のオークに直撃したのだ。
オークは10メートル程吹っ飛び、フラフラしている。
まだ意識はあるようだ。
私は何が何やら分からず呆然としていた。自分が助かったのか、さらなる脅威が現れたのか、頭をフル回転させるが見当もつかない。
・・・しばらくして木の飛んで来た方向からモンスターらしき影が近づいてくるのがわかった。木に隠れてよく見えないがソレはケルベロスによく似ていた。
さらなる脅威の方だと絶望した・・・
今度こそ終わったと諦めかけたその時、その影が姿をあらわした。
ソレは現れるとともに、フラフラのオークに強烈な一撃を食らわした。オークが倒れたと同時に私の方に向かってきた。凄い速さだ。
目にも留まらぬ速さで私の前に現れた。
これまでか、と目をつぶる。だがいっこうに何も起きない。
恐る恐る目を開けて見ると・・・
なんか見たことない凄い可愛いモンスターがそこにいた。なんか凄い尻尾振ってる。
次回につづく
ステータス
名前 イヌガミ
種族 犬
称号 コボルトキング
魔法 なし
技能 固有スキル【スキルガチャ(1日1回)】
獲得スキル
SR【威圧Lv10】【幸運Lv3】
RR【清掃Lv8】
R【話術Lv3】【交渉Lv3】【気配遮断Lv3】
N【体術Lv2】【気配感知Lv2】【剛腕Lv3】
【俊敏Lv3】
耐性
【物理攻撃耐性Lv5】
保有ラッキーポイント 1400pt
所持アイテム
「ドックフード5袋」「枕10個」「工具」「抽選券1枚」
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