第3話 やっぱり家がほしい① 臨時ボーナス
「快適快適」
おれは犬小屋に引きこもってぬくぬくしている。
コボルト達が買ってくれた犬小屋は思いの外快適だった。やはり犬には犬小屋が一番ということが本能として刻まれているのだろうか。
あれから数日。状況としては夜が快適に過ごせるようになったくらいでそこまで進展していない。コボルト達はそのことをあまり気にはしていなく、布団に大喜びで毎晩大はしゃぎしていた。
枕があったら枕投げが勃発していただろう。
危なかった。
しばらくそのほのぼのした光景をみて癒されていると、ポツポツと雨が降って来た。
「げっ」
異世界に来て初めての雨だ。布団が濡れてしまう。おれはコボルト達に、急いで布団を雨が避けれる場所に移動するように指示した。やはり異世界であっても天候は地球とそんなに変わらないかもしれない。
「やっぱり家が必要だよなぁ」
作業をしながらそういうと、コボルト達は目を煌めかせている。
コボルト達にどうにかしてそれなりの家を作らなくては、そう思いコボルト達を改めてみる。布団を頑張って移動させている。とてもじゃないが材木はもてそうにない。
「困ったなぁ」
今のラッキーポイントはあれから少し溜まったものの現在400pt。これではガチャも引けない。
どうしようか必至に考えていると、頭の中に声が響いた。
『困っているようじゃのう。』
辺りを見回すと白いじいさんが浮かんでいた。
周りのコボルト達は気づいていない。
おれにしか見えていないようだ。
そのじいさんには見覚えがあった。
神さまだった。
おれをこの世界に転生させたじいさんだ。
おれが何の用かと尋ねると定期訪問とのことであった。アフターフォローはしっかりとやるタイプらしい。
『おぬし、意外と頑張っておるようじゃのう』
じいさんはおれにそう言うと呪文のようなものを詠唱し始めた。
そして眩い光に包まれる。
どうやらじいさんがおれの困りごとを解決してくれそうだ。頑張っている褒美でもくれるのか。
さすが神さま。おれは初めてあのじいさんに感謝した。
光がおさまり、おれの視界もはっきりし始めた。
立派な家が建っていることを期待し辺りを見渡す。
そこには、
何もなかった。
・・・・・・神さまの声が頭の中に鳴り響いている。
『頑張ってね』だと。
二度と来るな、クソジジイ。
詠唱は帰還するための詠唱だったらしい。
今度来たら顔中舐め回してやることにした。
【神の顕現ボーナスとして3000pt付与されました】
【初回顕現特典として明日までの期間限定で、ノーマルガチャ10連/3000ptが付与されました】
じいさんへの仕返しを考えていると、脳内にアナウンスがあった。
あ、、、ありがとう じいさん。。。
次回へ続く。
ステータス
名前 イヌガミ
種族 犬
称号 コボルトキング
魔法 なし
技能 固有スキル【スキルガチャ(1日1回)】
獲得スキル
SR【威圧Lv10】【幸運Lv3】
RR【清掃Lv8】
R【話術Lv3】
N【体術Lv2】
耐性
【物理攻撃耐性Lv5】
保有ラッキーポイント 3400pt
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