第38話 受け入れ準備⑥ オーク覚醒？
sideオーク
『数が多すぎるな・・・』
おれは焦っていた。
犬様の命令で、集落の方向に逃げた敵兵の制圧をするようにとのことで向かったのだが、予想以上に数が多かった。
戦意喪失して逃げたといっても、このまま集落の方まで逃げられてしまえば、集落への被害や最悪コボルトとミーアにまで危害が及ぶかもしれない。
『ぬぅ、このままではまずい』
状況を打開するべく思考を巡らせているがなかなか良い案は浮かばない。
・・・・・・ぬ
・・・・・・ぬぅ
良い案が出てこずに、ただ目の前の敵兵を倒すことしか出来ずにいた。
まだ視界には数え切れない程の敵兵が逃走を図っている。
『いかん』
・・・・・・このままでは集落まで侵入をゆるす可能性が高い。犬様も領主と決着をつけてからだとまだ時間がかかるだろう。
・・・最悪の光景が頭によぎった。・・・その時
『ぬぅ・・・なんだ？ 』
脳内にアナウンスが響く。
スキルとかを獲得した時の聞きなれた声だったが、内容はいつものものとは違った。
【イヌガミのスキル″ギフト″により″紫電槍Lv10″が貸与されます。受け入れますか？】
・・・
・・・・・・なんだろうこれは。だが犬様から何かが貸し出された事はわかった。
迷わずハイを選択した。・・・
【紫電槍Lv10が使用可能となりました。スキルは死亡又はイヌガミの配下でなくなった場合に返還されます。】
・・・
・・・・・・なんかスキルを貸与されたみたいだ。槍のスキルだ。これで現状を打破できるのだろうか。恐る恐るスキルを使用した。
【紫電槍Lv10】
◇
sideワンコ
「オークにスキルが付与されたのか・・・」
ゴッドガチャの効果が判明し、おれはオークが向かった方向を見た。
・・・・・・
・・・・・・確かスキルの説明では″紫の雷を槍に纏わせて、周囲へ雷撃を行う。熟練者は紫電を利用して雷の如き速度で移動・槍術をくりだす″とあったはずだ。
・・・・・・
・・・・・・む・・・むらさきの雷が・・・
敵兵たちがどんどん紫電に飲み込まれて倒れていく。
・・・
・・・・・・肝心のオークはどこいったんだろうか。
おれがオークを探していると紫電が飛んできた辺りで発見した。
『犬様ー！ スキル受け取りましたぞー。ありがとうございますー！ うぉぉぉお』
声がでかい。
オークとおれとはかなり距離が離れているのだが、オークはおれに聞こえるくらいの大声でそういった。
カラダ全身に紫電を纏わせて。
・・・・・・
・・・・・・オークよ。それは使い方が違うぞ
本来槍だけに纏わせるものを全身に纏わせている。
スキルを得たばかりでまだ扱いに慣れていないのだろうか。おれがオークに手を振ってこたえる。
『うぉぉぉお。ここはお任せくださいー！ それにしてもこの雷、気持ちいいー！ 』
・・・・・・
・・・・・・なんか聞こえた。
・・・・・・紫電が気持ち良い・・・。
オークよ、それは使い方が違うんだ。それずっとやったらオークじゃなかったら死ぬやつだ・・・
こうしてオークのドMタイムによって、集落の方に逃走した敵兵は一掃された。
次回へ続く
ステータス
名前 イヌガミ
種族 犬
称号 コボルトキング・お犬様
魔法 なし
技能 固有スキル【スキルガチャ（1日1回）】
解放 ギフト
獲得スキル
SR【威圧Lv10】【幸運Lv3】【鑑定Lv5】
【巨大化Lv5】【アイテムボックスLv7】
【メテオLv7】【超回復Lv3】【剛腕（極）Lv1】
【グラビティスタンプLv3】
RR【清掃Lv8】【魔力感知Lv7】
R【話術Lv3】【交渉Lv3】【気配遮断Lv3】
N【体術Lv2】【気配感知Lv2】【俊敏Lv3】
耐性
【物理攻撃耐性Lv5】
保有ラッキーポイント 0pt
所持アイテム
「枕10個」「工具」「ドックフード7個」
使用不可スキル
RR【紫電槍Lv10】※オーク
ステータス
種族 ケルベロス
称号 地獄の番犬
魔法 【グラビティLv7】※ロック
【ヘルファイアLv5】※ロック
技能 固有スキル【完全変化】※ロック
獲得スキル
【威圧Lv7】【鑑定Lv3】【咆哮:Lv4】
【グラビティクロウLv7】※ロック
【ヘルブレスLv5】※ロック
耐性
【物理攻撃耐性Lv7】【魔法耐性:Lv7】
【闇属性吸収:Lv7】【毒無効:Lv7.】
状態
【スキルロック】【封印】【記憶消去】
【魔法ロック】
ステータス
種族 オーク
称号 ドM
獲得スキル
【耐久Lv8】【逃走Lv5】【槍術Lv2】【器用Lv4】
貸出スキル
【紫電槍Lv10】
耐性
【物理攻撃耐性Lv3】
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