第1話 何事も掃除からだよね
【コボルトキング】
スキルボードを何回見てもおれの称号にその文字が刻まれている。
異世界転生し数日彷徨ったおれが初めて発見した集落。足を踏み入れ襲ってきたコボルトを威圧したところ、降参してきて頼み込まれてコボルトの可愛さに負けて長になってしまったためだ。
こんなおれでも務まるのだろうか。不安になる。
というのも大事な事をいい忘れていたがおれは犬だ。見た目完全に柴犬だ。
異世界なのに犬。なんでだ。
犬はこの異世界に存在しない種族なのだ。このチャーミングな見た目で皆を引っ張っていけるのだろうか。絶対になめられる。
と、あれこれと悩んだ末にその日は休む事にした。
称号を獲得した次の日。
今の状況を詳しく聞いてみることにした。どうやらリーダーが不在で、仮のリーダーとして1人が嫌々ながらまとめ役になっていたという
そこへたまたま現れたおれに長を引き受けてほしいと頼み込んだとの事であった。
待っていた感出したのはその方が引き受けてくれると思ったからだったようだ。
「困った、長になったのは良いがこれからどうしよう」
独り言をつぶやく。この集落はコボルトが10匹住んでおり男女半々といったところだろう。正直集落とは言ったものの小屋と呼べるか微妙なボロい何かが数カ所あるだけ。
やらなければいけない事が多すぎて何から手をつけて良いかわからないと言った感じだ。
困ったおれは何気なくスキルボードを開く。
「ラッキーポイントが増えてる」
ラッキーポイントを見ると1550ptになっている。1000pt増えてる、、、
なんで増えたかを考え、おそらく困ったコボルトの長を引き受けた事によって増えたのだろうと予想した。
「せっかくだからガチャを引いてやる事を決めよう」
なにからやればよいかわからないし、色々考えた結果、ガチャを引いて出たものを生かして発展させていくことにした。
今回も1000pt使用してスーパーガチャを引くことにした。
「清掃Lv8」RR
清掃・・・清掃嫌いで前世ではめったにやらなかったが大丈夫だろうか。スーパーガチャ引いたのにRRでしかも嫌いな清掃とは完全にハズレだ。まぁそれをいっても仕方ないので試しに使ってみる事にした。
「クリーン」
おれがそう唱えると小屋と呼べるか微妙だったものがまっさらな更地になりなにもなくなった。小屋が立っていた場所がまっさらに片付けられ、めちゃくちゃ綺麗になった。どうやら小屋がゴミと判断されたようだ。確かにボロすぎたもんなぁ
・・・・・・コボルト達の家が無くなっちゃった。
コボルト達を見ると涙目でこちらをチラチラ見ている。
どうしよう
次回へ続く
ステータス
名前 イヌガミ
種族 犬
称号 コボルトキング
魔法 なし
技能 固有スキル【スキルガチャ(1日1回)】
獲得スキル
SR【威圧Lv10】【幸運Lv3】
RR【清掃Lv8】
R【話術Lv3】
N【体術Lv2】
耐性
【物理攻撃耐性Lv5】
保有ラッキーポイント 550pt
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