第155話 油断
sideワンコ
ボーダー王国近郊
『ガッハッハ。効かんぞー。それ、ダークバインド。』
「おい、ケルベロス。少しは反省しろ。うお、適当に打つな!」
おれとケルベロスふんする九尾が勇者と戦いを繰り広げていた。ケルベロスが主に盾となり、おれが攻撃する。
おれがスキルの出し惜しみをしているのも原因かもしれないが勝負は拮抗していた。その時、ナツがタツヤから距離を置く。これは・・・
「おい、ケルベロス。気をつけろ。タツヤの固有スキルがくるぞ!」
『おお、バッチコーイ!』
ケルベロスは受ける気満々なようだ。大丈夫だろうか。
『・・・ビックバングラビティション』
タツヤが聖剣を天に掲げスキル名を呟いた。太陽が真上に移動してくる。
『うぉぉぉ。なんじゃこりゃー』
上空は物凄い熱量で覆われる。そしてタツヤが聖剣を振りかぶった。その刹那
『う・・・うぉぉぉお。なんじゃこりゃー!あちー。』
「のわぁぁぁぁあ!あっちゃぁぁぁあ」
太陽光のレーザービームがおれたちを焼き尽くした。ナツの固有スキルが結構弱めだったので、完全に油断した。ヤバイのはタツヤの方だったようだ。耐性などのスキルがなかったら今頃ご臨終だっただろう。
『ケルベロス!これはヤバイ!』
『ひー、ひー、ふー。あちー。あちーぞ。』
おれもケルベロスも継続ダメージをひたすら受け続けている。おれはトロピアルボディと超回復によって最低限のダメージで済んでいるが、ケルベロスはそうはいかない、いかにケルベロスといえども、継続ダメージとなると、受け続ければ無事では済まない。鳳凰眼で消す事も考えたが、もっとヤバイのがある可能性もある。迂闊には使えない。
『い・・・いぬちゃん!なんか良い方法ないんか。このままだと暑すぎるぞ、あちー!』
ケルベロスが避暑地を探して行ったり来たりと踊っている。まぁそんな場所はないんだが。
太陽光を圧縮したような灼熱の暑さにケルベロスもなかなかしんどくなってきたようだ。ちなみにおれの素晴らしい毛並みもチリチリだ。
『仕方ない、ケルベロス! おれの魔法をやる!それでなんとかしろ!』
『おお、さすがいぬちゃん。任せろ!』
おれはケルベロスにギフトを使いURエクスプロージョンを貸し出すことにした。まぁ持ってても使えない無駄な魔法だ。誰にあげるか悩んでいたが、攻撃が芳しくないケルベロスにならまぁあげても良いだろう。
《エクスプロージョンLv5がケルベロスに承認されました》
ケルベロスへの貸出が承認された。さぁ反撃開始だ。
次回へ続く
読んで頂きありがとうごさいます。少し遅くなってしまいました。次回はケルベロスが頑張ります。
ブックマーク・評価いただけると大変やる気が上がりますので、よろしくお願いします
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