第14話 ただならぬ気配② 頼み事
『ちょ、やめ、ちょま、待って、待って』
いやー、スッキリスッキリ。
おれは今じいさん(神さま)の顔を舐め回している。
普通に舐め回すのはやめて巨大化してやってやった。
じいさんの顔面は唾液でベタベタになっている。
一通りクレームも言ったので、これくらいで許してやろう。
「んで、何の用なんだ」
一応用件を聞いてみた。
『手荒い歓迎じゃのう。ん?定期訪問じゃよ。』
じいさんが顔を拭きながら応える。
おれの舌が再びアップを始める。
『ちょ、ま・・まぁそれもあるが1つ用件があったんじゃ』
どうやら用件があったらしい。聞いてやるとするか。
◇
じいさんから用件を聞いた。コボルト達の集落にも関係あることで聞いといて良かった。
なんでもこの先にいるモンスターとは仲良くやってもらいたいというものだった。なんか事情があってこの森に住み着いているらしい。おれに戦闘の意思がなければ向こうもその気は無いとのことだった。
じいさんが事前に話をしておいたらしい。
昨日の2つの魔力反応はそーゆうことだったのか。
その詳しい事情を神の力でなんとかすればよいのに、と思ったがどうやら神はこの世界に過度に干渉するべきではないと考えているようだった。導きやアドバイスはするが、基本的には干渉しないらしい。
まぁでもそーゆうことであればこちらとしても大歓迎だ。平和に済むのがおれにもコボルト達にも1番である。じいさんの言うことを了承した。
『ほいじゃまたの、頼んだぞ』
じいさんはそういうといなくなった。
いなくなった後、頭の中に声が響いた。
『頑張っての、ワンコ。ほっほっほ。ぶほっ』
あのじじいめ、吹き出しやがった。
今度会ったら全身マーキングしてやろう。
まぁクレームを言ったのでスッキリしたが、おれを犬にしたのも、言語スキルくらいサービスしなかったのもあのじいさんだ。次回も少しくらいやり返しても平気だろう。
・・・そう思うと逆にじいさんが現れるのが楽しみになってきたわ。
【神の顕現ボーナスとして1000pt付与されました】
その後、前回の顕現と同じようにポイント付加のアナウンスが流れた。
初回は3000ptだったが今回は1000pt。10連ガチャは初回だけの特典のようだ。神が現れると必ずポイントが貰えるかはわからないがありがたい。
あとでガチャを引くことにしよう。
とりあえず、この先のモンスターに危険はないとわかったのでこのまま様子を見に行くことにした、
◇
おれは森の中を進む。そろそろだ。この道を抜ければ居るはずだ。
「・・・いた」
・・・すごいやばそうなモンスターがいた。敵対する意思がないとわかっていなかったら、即逃げ出してるかもしれないくらいの存在感だ。
おれの巨大化マックス状態より若干大きい。寝ていたようだったがおれが近づくと起きてしまった。
・・・なんだあれは。こっち見た。
・・・恐いからこっち見んな。
鑑定してみる・・・
ステータス
種族 ケルベロス
称号 地獄の番犬
魔法 【グラビティLv7】※ロック
【ヘルファイアLv5】※ロック
技能 固有スキル【完全変化】※ロック
獲得スキル
【威圧Lv7】【鑑定Lv3】【咆哮:Lv4】
【グラビティクロウLv7】※ロック
【ヘルブレスLv5】※ロック
耐性
【物理攻撃耐性Lv7】【魔法耐性:Lv7】
【闇属性吸収:Lv7】【毒無効:Lv7.】
状態
【スキルロック】【封印】【記憶消去】
【魔法ロック】
ステータスがやばい。なんでケルベロスがこんなとこにいるんだよ。
おれのステータスも割とやばくなってきているがこいつもやばそうだ。多少ステータスがおかしいのはじいさんが言っていた事情とやらかもしれない。
「さて帰るか」
じいさんからは仲良くしてやってくれと言われたが、恐いし帰ることにしよう。
さて撤収撤収。
来た道へ振り返る。すると後ろから声が聞こえた。
『まてまて、少し話がしたいんだが』
おれは即答した。
「いやです!」
次回に続く
ステータス
名前 イヌガミ
種族 犬
称号 コボルトキング・お犬様
魔法 なし
技能 固有スキル【スキルガチャ(1日1回)】
獲得スキル
SR【威圧Lv10】【幸運Lv3】【鑑定Lv5】
【巨大化Lv5】
RR【清掃Lv8】【魔力感知Lv7】
R【話術Lv3】【交渉Lv3】【気配遮断Lv3】
N【体術Lv2】【気配感知Lv2】【剛腕Lv3】
【俊敏Lv3】
耐性
【物理攻撃耐性Lv5】
保有ラッキーポイント 1100pt
所持アイテム
「ドックフード4袋」「枕10個」「工具」「抽選券2枚」
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