第139話 誰も居ない部屋
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side コボルト達
コボルト達滞在中の村にて
無事に宿屋に泊まることができたコボルト・コーギー・ニャンコ丸・コリーの4人。そこへ村人何人かがやってくる。
『S級冒険者コリー様とそのお仲間様と見込んで、村の外で暴れまわっているモンスターを討伐していただきたい。何卒・・・何卒お願いします。』
村長の頼みに4人は顔を見合わせる。
『代表・・・いえ、村長様ですね。付かぬ事お伺いしますが、村への被害状況とどの様なモンスターかを教えてくださいませんか。』
『は・・・はぁ。奇跡的に村への被害はありません。ただ、村の近くで火柱は上がるわ、紫色の雷が暴れ狂っているわで、村は大変な騒ぎです。モンスターは3匹で巨大な鳥・オーク・小型のコボルトの様なモンスターとなっています。』
コボルトの問いに村長は丁寧に説明する。4人はそれを聞いてすぐに作戦会議に移行した。
『まずいワン。どうするワン。』
『しょ・・・正直に話しますか?』
コーギーとコボルトは言い訳せずに正直に話そうとしている・・・
『あのワンコ。なにやってるだか。』
『おい、ニャンコ丸。トラブルは避けたい。とりあえず話せばわかってくれるかもしれんぞ。』
ニャンコ丸はため息、コリーも無駄なトラブルは避けたい様で、皆の意見が一致した。コリーが村長の前に出る。
『村長殿。実は・・・』
そのモンスターが仲間だという説明をする。最初は理解してもらえなったが・・・
『わ・・・わかりました。そこまで言うのであれば、私たちも一緒に同行させてください。奴らを静かにしていただければ問題ありません。』
なんとか説明の努力が実り、4人は村人とともに、その3匹のモンスターの元へ向かうのであった。
◇
side ワンコ
村近郊
『皆さま、申し訳ありませぬ。』ゲッフ
『ゴメンナサイ! ゴメンナサイ!』うぇーい
『くーん(ごめんなさい)』
やってしまった。今、おれたちの前には女性陣と村人達が、なかなか辛辣な目でこちらを見ながら立っている。シバの評判にも関わるので、おれがシバの王様である事は伏せといてもらう事になったのだが・・・
『村には危害は加えませぬ』ゲッフ
『う・・・うぇーい!』オエー
『ガフガフ!(大変失礼した)』
オークとおれで頭を下げて謝る。ジュニアは酔いが回り過ぎてその辺でオエー鳥になってたので、直ぐにクリーンのスキルで綺麗にした。
『聞いての通りです。ちょっと粗相が過ぎまして申し訳ない。酒は飲んでも飲まれるなと言い聞かせておきます故。』
『はぁ、どうやら本当みたいですな。わかりました。ただ、村にここまで大きな鳥が泊まれるところはありませんので、野宿でご容赦ください。』
ニャンコ丸も村長の説得に加勢し、なんとかその場を乗り切る事ができた。村長は正直ホッとしたようであった。まぁ、おれたちが敵でなかったことが一番の救いなのだろう。
◇
side 村の宿屋
村の宿屋、ニャンコ丸とコリーが泊まっていた部屋の一角にて
誰もいなくなった部屋の中。突然ゴトゴトと何かが動き出した。ニャンコ丸の荷物である。その荷物は、動き出したと同時に、異様な雰囲気が漏れ始めた。
"ゴト""ガタン"
荷物が転がる。その瞬間・・・
『ふぅ。腹が減った。少し外に出るか。』
1匹の"ソレ"はその荷物から抜け出し、部屋から出ていった。
翌日、村では食い逃げ被害が多発したのであった。
次回へ続く
読んで頂きありがとうごさいます。次回はコーギーの村までいきますよー
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