第133話 オークの一日
私の名前はオーク。ここシバ王国にて騎士団長をしている。騎士団長といってもここシバにはまだ兵士とかもいないので寂しく1人団長である。
普通の国であれば、国の治安を守るために、大量に兵士が必要なのだが、ここシバはそれが必要ない。理由は、国王である犬様の強さが尋常ではないのに加えて、守護をしているケルベロス様も同じくらいやばいことが、領民には周知の事実となっているからだ。
この国では、悪さをしようと思うやつすら珍しい。
私は元々、世界中を旅してまわっていた。そして、その旅の終盤、ミーア・犬様との出会いによって今の私がある。
犬様に仕えることを決めてから、私の人生は良い意味でガラリと変わった。出会った頃と比べて、強さも段違いになった。
だが、犬様・ケルベロス様の強さに甘えていてはいけない。私は私でシバの治安を守るべく、強い兵士を探すのである。
◇
今日は城下町の見回りだ。城下町は人で賑わっていた。武闘大会以降、シバへの人の流入が増え、町は今では、それなりの規模になっていた。移民の家は、最初は私が作っていたが、今では移民達の中で商売を始めるものも出てきたので、それぞれに任せている。
更地から始まったことを考えると感慨深いものがある。
『オークさん、大変でーす』
『おー、コボルト。どうした』
見回りしていると、コボルトが慌てて飛んできた。
『ちょっと大変なんです!』
『おお、なにが?』
『いや、なので大変です』
『なんじゃそりゃ。』
私は急いでコボルトについていった。
『うにょにょにょにょー』
『うひょぉぉぉぉぉおお』
『ぐほぉぉぉぉぉぉぉお』
到着するとコボルト達が乱れ飛んでいた。
『なにこれ?』
『いえ、必殺技をみんなで考えてたらこんな感じに』
コボルトはコボルトで頑張っていたようだが、なんか凄いことになっている。
『ぐほ!』
『大丈夫ですか。オークさん!』
どうしようか考えていると後ろからコボルトが直撃した。物凄い痛かった。
『こ・・・これは凄い威力だ。当たると危ないがどうするか。』
『私に少し考えがあるのでちょっとそこに立っててもらって良いですか?』
『ん?よいぞ。ここか。』
コボルトの指示通りにたって待機する。
『オークさん、ちょっとそのままですよー』
『お、おう。任せろ。』
『さあ、コボルトのみんないくよー、そーれ!』
『ぐほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお』
コボルト達から物凄い攻撃を受けた。色んな属性が入り乱れ、その威力が半端ない。(気持ちが良い)
『オークさん!成功です!』
『うぉぉ。成功?』
コボルト達は嬉しそうに私にまとわりつく。少し離れて貰いたいのだが。
『はい、必殺技の練習してました!』
『なにー、試し打ち?』
『はい! うひゃー、逃げろー』
コボルト達が逃げていった。コボルト達に騙されたようだ。いつもコボルト達にイタズラされる。今度会ったら、騎士団長としての威厳を見せつけてやらなければ。
こうして、今日も何事もなく一日が終わった。結局、兵士候補は見つからなかった。近いうちに、絶対に1人は見つけてやろうと思っている。
次回へ続く
読んで頂きありがとうごさいます。次回はワンコ回と言うことでガチャ引きます。
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