第119話 ベスト6
シバ王国 闘技場
「おお、おおー。やるなー」
『いやー、犬殿。強い者たちが集まりましたね』
『これはなかなか。ぜひ我が国に招きたいですわ』
おれは武闘大会を楽しんでいた。バーナードもプードルもそれなりに楽しそうだ。
大会は順調に進んでいった。結果も順当で、結局残ったのは勇者2人、召喚者1人、ラグ、S級冒険者、あとは犬獣人の6人だった。
『えー、それではこれより対戦相手決め抽選を開始する。順番にクジを引いてくれ』
オークの司会も板についてきた。6人はクジを順番に引いていく。
まだ6人には対戦相手がわからない。お互いが対策出来ないようにギリギリに発表するのだ。
『それでは第1試合は・・・ナツvsラグドール』
観客から歓声があがる。
『がんばれよー、ラグ!』
『お兄ちゃん頑張って!』
観客の多くはシバの領民だ。自国で唯一残っているラグに優勝して欲しいのだろう。妹のフリーゼも声援を送っている。
「・・・さて、ラグは勇者相手に頑張れるかな」
『犬殿、どちらが勝ちますかな。にしてもあのナツというの。何処かでみたような・・・』
『私はナツを推すわ。なんか始めて見た感じがしないもの。』
バーナードとプードルは勇者であるナツが勝つと予想した。いい読みだ。にしても流石は王国である。
他国の勇者の顔は微かに覚えているようだ。
勇者ナツとラグが闘技場にあがる。
『お手柔らかにお願いします。君はC級冒険者だったよね。C級の強さではないね。』
『こちらこそお願いします。あなたも只者ではない。』
お互い一礼し、剣を構える。
『はじめー!』
オークの掛け声で試合が始まった。
◇
シバ王国近郊
『大会! 面白い!』
シバを見渡している一匹の鳥。大きさは既にワンコの倍程になっている。その姿が纏う炎は以前より増し、美しさにも磨きがかかっている。
『この2人・・・父上違う!』
鳥は父親を探しているようで、シバに父親の気配を感じ、引き続き観察を続けるのであった。
次回へ続く
読んで頂きありがとうごさいます。もうすぐ鳥さんが出てくる予定です。
もし気が向きましたらブックマーク・評価いただけるとやる気が上がります。よろしくお願いします。
⋀_⋀
(・ω・)
/ U ∽U\
│* ブ *│
│* ッ *│
│* ク *│
│* マ *│
│* │ *│
│* ク *│
│* 評 *│
│* 価 *│
│* し *│
│* て *│
│* ね *│