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130 さらなるスキル

関連小説の紹介 ※本作の最後に、小説へのリンクがあります。


★『…マジで消すよ? 俺の愧術がチートすぎて、クラスのヤツらを一方的に縛ったり消したりします!』


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女の子を緊縛して奴隷にする、嫌なヤツを消す、お金を出す…これ全て、異世界最強の、愧術…!



★『ゲーマーおっさん、ゴーレムに引きこもる…でもソレ、実はスーパーロボットですよ!?』


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引きこもれば引きこもるほど、チヤホヤされる…チートゴーレムのお話!

 ボクはハッキリとこの耳で聞いていた。そして分析していた。

 客席を埋め尽くす大人たちの心……その2割ほどが、ボクらに傾きつつあることを……!



「おい……あのガキども、4位になっちまったぞ……!」



「おかしくねぇか……? 巨兵を投げ飛ばして雷猿に当たったのは、わざとじゃなくて偶然だろう!?」



「それに屋根にものぼっちゃいねぇぞ!? 十字路の門を飛び越えただけだ!」



「どっちもアンノウンチームの不正だっていうのか!? そうじゃねぇだろ!?」



「それに、百歩譲ってアンノウンチームは4位だとしても……なんで雷猿が1位になるんだよ!? ゴールしたのは最後だから、繰り上げするにしても3位じゃねぇのか!?」



「そう言えばそうだな! ……おいっ! おかしいぞーっ! 取り消しやがれーっ!」



 それはまだ、大衆にかき消されてしまうほどの僅か(マイノリティ)なものだったけど……理不尽な判定が下されたからこそ、こうして(くすぶ)りが生まれたんだ……!


 カジノ側は、雷猿が2競技連続で最下位という不名誉をなくすために、こじつけのような判定で順位を覆した……!


 それほどなりふり構わなくなっているんだろうけど、でも、それは失策……!


 雷猿に心酔していた観客達の気持ちを、一部ではあるけれど醒ましてしまう結果になったんだ……!


 いいぞ……!

 このまま雷猿を圧倒し続ければ、カジノ側の横暴さが更に露呈するはず……!


 ならば、いまは4位という判定を甘んじて受け入れよう……!

 でも、見てろよ……! ボクは絶対にあきらめない……! このまま終わらせてたまるかっ……!!


 このカジノの不正をぜんぶ暴いて……みんなの正気を取り戻してやるっ……!

 そして燻りに火をつけて、最後は反逆ののろしをあげてやるんだ……!



 ◆  ◇  ◆  ◇  ◆



 それからボクは、ずっとぷりぷりしているマニーをなだめ、ずっと落ち込んでいるサルを励まし、ステージの上に立っていた。


 どうやら1競技の合間ごとに、参加選手全員がこのステージにあがる決まりになっているらしい。

 ここでは中間結果の発表を行い、次の競技に向けて『女神の選択』を行う。


 第2競技『街中競争』を終えたあとの総合順位はこんなカンジになっていた。



 1位 80ポイント 雷猿

 2位 40ポイント エクスプローラーズ

 3位 30ポイント 盗賊ギルド

 3位 30ポイント アンノウン



 2位と倍の差をつけて、ぶっちぎりの1位となった雷猿に、観客たちは大喜び。

 失格扱いのアンノウンチームはポイント据え置きで、一気に最下位に転落してしまった。


 巻き起こる嘲笑に、マニーは火花が起こるかと思うくらい歯ぎしりをして悔しがっていた。


 そして、次に『女神の選択』。

 例のシーツを身体に巻いたお姉さんがやってきて、封筒を配る。


 ボクはまたぶたれるんじゃないかと思って警戒したけど、お姉さんは無愛想ながらも今回は封筒を渡してくれた。



『さあっ、いま、全チームに女神からの神託が伝えられました! 封筒を一斉にお開けくださいっ!!』



 実況のお姉さんの合図とともに、ボクは封筒から紙切れを取り出す。

 隣りにいるサルは「いいのが出るッスように……!」と祈るようにしていたけど、ボクは冷めたものだった。


 ……だって、きっとボクのだけにはロクでもないことが書いてあるに決まってる。

 『クロスレイ』のスキルで中身を透視しなくてもわかるよ。



『おおーっとぉー!? 雷猿、盗賊ギルド、エクスプローラーズは白紙! つまりはハズレということです! アンノウンチームには何かが書かれています! どれどれ……』



 ボクが両手で広げ、頭上に掲げている紙に目をやったお姉さんは、ヒッと息を呑んだ。



『ひゃあーっ! 「孤独」の裁きが下されましたぁーっ! これは珍しい、次の競技へのペナルティです! アンノウンチーム、次の競技はリーダーひとりで参加しなくてはなりません……!』



 「うおおおおおーーーっ!?!?」と歓声が起こり、ステージの床板をビリビリと震わせる。

 手にしていた紙を確かめてみると、『孤独』という二文字がデカデカと書かれていた。


 ……なるほど、こうきたか……!


 前の『街中競争』で、ボクはあと一歩というところで衛兵に捕まりかけた。

 しかしマニーが助けてくれたおかげで、ボクは復活することができた。


 だから今度は仲間の助けが得られないように、ボクひとりで競技に参加させようとしているのか……!



 ◆  ◇  ◆  ◇  ◆



 すぐに次の競技が始まるかと思ったんだけど、準備に時間がかかるということで、参加者全員ふたたび控室に戻された。


 これはボクにとって、とっても都合のよいことだった。

 だって、次の競技に向けての準備をすることができるから。


 なんたって、次はボクひとりで戦わなくちゃいけない……何が起こるかわからないから、しっかり準備しておかないと……!


 前の競技で痛めた腰は、控室に戻った直後に『キュア』の魔法で治した。


 ちなみに『キュア』はスキルポイントが低いうちは外傷しか治せないんだけど、3ポイントもあったから挫傷も治すことができた。


 しかし……治癒魔法は競技中に使うのには適さない。

 なんたって祈りを捧げなくちゃいけないから、無防備な時間を作ってしまうんだ。


 もちろん負傷しないのがいちばんなんだけど、念には念を入れて、応急処置できるようなスキルを取っておくのがいいだろう。


 スキルを見繕うため、スキルウインドウを開いたんだけど……スキルポイントがすごく増えていたので驚いてしまった。


 いままでの競技がいい経験になったんだろう、レベルが27から28にあがってる……!


 7の倍数レベルだから、ステータスポイントが30ポイント増えていて、スキルポイントはためておいた6ポイントとあわせて、12ポイントになってる……!


 これは嬉しい……!

 次の競技はボクひとりだけど、強力な援軍を得たような気分だ……!


 まず、ステータスポイントのほうを割り振ろう。


 でも、どうしよう……いままでの競技はどちらも速さを競うものだったから、『俊敏』をさらにあげたほうがいいか……。


 それとも、身体を痛めないように『強靭』をあげておくのがいいのか……でも、すでに100ポイントもあるし……。


 よく考えたら……前の競技で飛び越えた十字路の門って、高さが12メートルもあったんだよね……。

 人間って10メートルの高さから落ちるだけで重傷モノで、運が悪いと死ぬこともあるのに……。


 しかも、あのときボクは受け身を取らず、カッコをつけて3点着地なんてしたもんだから……身体にかかった衝撃も相当なものだったと思う。

 それなのに腰が痛くなるだけですんだのは、『強靭』が100もあったおかげかもしれない。


 ボクは悩んだ挙げ句、『筋力』『強靭』『俊敏』にそれぞれ10ポイントずつ振った。

挿絵(By みてみん)

 ……これでよし……!


 次はスキルのほうなんだけど、すでに目星はつけてあるんだ。

 さっそくウインドウを操って、お目当てのモノを表示する。



●潜在能力

 打撃必殺技

  (1) LV1  … xカウンター

  (1) LV2  … 爆裂拳

  (0) LV3  … 点穴



 『潜在能力』の『打撃必殺技』……そのレベル3スキル、『点穴(てんけつ)』……!

 まだ確信はないけど、これがあれば、少しくらいのケガであれば対応できるはず……!


 試しに1ポイントを振った瞬間……まだ『点穴』を使ってもいないのに、ボクの気持ちは確信へと変わっていた。


 なぜならば、『潜在能力』のスキルツリーが下に向かってスクロールして、新たなスキルが増えたことを示してくれたから……!

□■□■スキルツリー■□■□


今回は『点穴』に1ポイントを割り振りました。

未使用ポイントが11あります。


括弧内の数値は、すでに割り振っているポイントです。


●潜在能力

 必殺技

  (1) LV1  … 波動弾

  (1) LV2  … 烈蹴斬

  (1) LV3  … 龍昇撃

 打撃必殺技

  (1) LV1  … xカウンター

  (1) LV2  … 爆裂拳

  (1) LV3  … 点穴


●武侠

 点穴

  (0) LV1  … 内功

  (0) LV2  … 経脈劃断

  (0) LV3  … 経脈潮流


●ミュータント

 アニマル

  (1) LV1  … エレファント

  (1) LV2  … ドルフィン

  (1) LV3  … イーグル

 マイクロインセクト

  (1) LV1  … シフォナプテラ

  (1) LV2  … セフェノミア

  (0) LV3  … ターディグレイド


●ゲーム

 将棋

  (1) LV1  … 千手千眼

  (1) LV2  … 修羅の気迫

  (1) LV3  … 神の一手


●彩魔法

 灰

  (0) LV1  … フリントストーン

  (0) LV2  … プラシーボ

  (0) LV3  … ウイッシュ

 白

  (3) LV1  … キュア

  (1) LV2  … リムーブ

  (1) LV3  … エクステンション


●料理

 見習い

  (2) LV1  … 下ごしらえ

  (2) LV2  … 焼く・炒める

  (2) LV3  … 茹でる・煮る

 コック

  (1) LV1  … 盛り付け

  (1) LV2  … 揚げる・漬ける

  (0) LV3  … 燻す・焙煎


●リバイバー

 カオツルテクト

  (1) LV1  … 蝸

  (2) LV2  … 蛞

  (1) LV3  … 蛭

 選択:チャウチルトリク

  (0) LV1  … 蝮

  (0) LV2  … 蛟

  (0) LV3  … 蠎

 選択:トラソルテオトル

  (0) LV1  … 螫

  (0) LV2  … 蟄

  (0) LV3  … 蜜


●忍術

 遁走術

  (1) LV1  … 音無し

  (1) LV2  … 地降り傘

  (0) LV3  … 隔世走り

 暗器術

  (1) LV1  … 操具

  (1) LV2  … 埋伏

  (1) LV3  … 誂達

 房中術

  (0) LV1  … 口印

  (0) LV2  … 綺弄

  (0) LV3  … 淫紋


●五輪書

 地の巻

  (1) LV1  … 大地の型

  (1) LV2  … 不動峰巒剣

  (1) LV3  … x刀流

 水の巻

  (1) LV1  … 静水の型

  (1) LV2  … 明鏡止水剣

  (1) LV3  … 居合い殺法


●錬金術

 風錬

  (1) LV1  … 抽出

  (1) LV2  … 風薬

  (0) LV3  … 旋風

 火錬

  (1) LV1  … 変形

  (1) LV2  … 火薬

  (1) LV3  … 噴火

 地錬

  (1) LV1  … 隆起

  (0) LV2  … 地薬

  (0) LV3  … 地震

 水錬

  (1) LV1  … 陥没

  (1) LV2  … 水薬

  (0) LV3  … 奔流


●サイキック

 ニュートラル

  (4) LV1  … テレキネシス

  (3) LV2  … クロスレイ

  (1) LV3  … テレパシー

 ダークサイド

  (1) LV1  … ダークチョーカー

  (1) LV2  … エナジードレイン

  (0) LV3  … マインドコントロール


●降臨術

 妖精降臨

  (1) LV1  … 戦闘妖精

  (1) LV2  … 補助妖精

  (4) LV3  … 生産妖精

 英霊降臨

  (1) LV1  … 戦闘英霊

  (0) LV2  … 補助英霊

  (0) LV3  … 生産英霊


●超感覚

 モーメント

  (1) LV1  … 思考

  (1) LV2  … 記憶

  (0) LV3  … 直感

 パーフェクト

  (0) LV1  … 味覚

  (0) LV2  … 音感

  (0) LV3  … 声帯

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