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111 新たなるスキル

関連小説の紹介 ※本作の最後に、小説へのリンクがあります。


★『…マジで消すよ? 俺の愧術がチートすぎて、クラスのヤツらを一方的に縛ったり消したりします!』


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女の子を緊縛して奴隷にする、嫌なヤツを消す、お金を出す…これ全て、異世界最強の、愧術…!



★『チートゴーレムに引きこもった俺は、急に美少女たちから懐かれはじめました。キスしながら一緒に風呂やベッドに入るって聞かないんです!』


https://ncode.syosetu.com/n0930eq/


引きこもれば引きこもるほど、チヤホヤされる…チートゴーレムのお話!

 『ラッキー・ツー』の盾を得るため、ボクはマニーとサルとともに『森羅三猿チャレンジ』に挑戦することになった。


 カジノのスタッフから控室のような所に案内される。

 そこにはおそらく同じチャレンジャーであろう大人たちがウォーミングアップをしているところだった。


 ボクらの気配を察するなり、柔軟体操を中断してジロリと睨みつけてくる。

 獲物を見定めるようなその視線は、そのへんのゴロツキとはひと味ちがう鋭さがあった。


 品定めの結果、たいしたことないヤツだと思われてしまったのか……みんな柔軟に戻ってしまった。


 部屋にはボクらのほかに、3人の大人たちが2組。

 たしか参加するのは4チームのはずだから、あと1組はどこか別の場所にいるのかな。


 大人たちはみんな引き締まった身体をしていて、身のこなしも実に軽やか。

 全身がバネのように伸縮性と瞬発力に富んでいて、別の世界でいうところの体操選手みたいだ。


 ボクはマニーに尋ねた。



「ねぇマニー、このカジノでは頭じゃなくて身体を使うっていってたよね? いったい何で戦うの?」



 すぐに素っ頓狂な声が割り込んでくる。



「そんなことも知らねぇで参加したんっスか!? ここは野蛮な力なんかじゃなくって、身軽さと器用さ、そして運の良さで戦うっス!」



「具体的にはどんなことをするの?」



 次に教えてくれたのはマニーだった。



「この『ラッキー・ツー』では、元は盗賊育成のカリキュラムだったものを種目化したもので競い合うんだ。やることといえば、短距離走(スプリント)登攀(クライム)鍵開け(ピッキング)罠外し(リムーブトラップ)掏摸(ピックポケット)……これらのどれかだろうな。観客は参加者のなかから順位を予想して賭けるんだ」



「今回は全部やるッスよ! なんたって『森羅三猿チャレンジ』といえば、すべての盗賊の憧れ……! 最強の盗賊を決める一大イベントなんッスから!」



 それでボクは、サルが協力を申し出てくれたのは恩返しだけじゃなくて、もうひとつ理由があったんだと知る。


 サルは学校にいる時、将来は『盗賊』になるんだといつも言っていた。


 ちなみに『盗賊』っていうのは、この世界ではふたつの種類に分けられる。


 ひとつめは、人の物を盗むことを生業とする悪い『盗賊』。

 もうひとつは、冒険を生業とする良い『盗賊』。


 悪いほうは言うまでもないけど、良いほうは『太陽の塔』を冒険して、カギのかかっている扉を開けたり、仕掛けられた罠を解除して仲間をサポートするという重要な役割があるんだ。


 モンスターとの戦いになると、身軽さを活かして背後にまわりこんだり、物陰から奇襲して先制攻撃をしたりする。


 戦闘は戦士などでもいいんだけど、鍵開けや罠解除は盗賊にしかできないので、塔で一攫千金を目指すなら必要不可欠な存在なんだ。


 もちろんサルはこっち……良いほうの盗賊を目指している。

 となれば『最強の盗賊』に憧れるのも無理はない。


 だから『森羅三猿チャレンジ』に参加したかったんだ。

 協力の申し出はボクにとってだけでなく、彼にとっても渡りに船だったんだろう。


 もちろんサルほど身軽なヤツだったら、味方としても申し分ない。

 マニーもサルほどの敏捷性はないけど、人並み以上にはあるから大丈夫だろう。


 そしてはたと気づく。


 そうだ。これからすることは大体わかったから、パラメーターを強化しておこう……!


 ボクは話をそこそこで切り上げ、ステータスウインドウを開く。

 24だったボクのレベルは、いつの間にか27になっていた。


 もしかして……ケルパーの世界チャンピオンを倒したからかな?

 この世界じゃ料理やキスなどでも経験値が入るから、ケルパーで入っても何ら不思議はない。


 なんにしても、これからの競技にはすごく助かる。

 ステータスポイントは使わずにとっておいたのとあわせて60ポイントあったから、俊敏と器用さにそれぞれ30ポイントずつ割り振った。

挿絵(By みてみん)

 これでよし、っと……!


 次はスキルだ。

 なにか新しいのは増えてるかなぁ……とスキルツリーを送ってみると、『ミュータント』に見慣れぬスキルがあった。



●ミュータント

 アニマル

  (1) LV1  … エレファント

  (1) LV2  … ドルフィン

  (1) LV3  … イーグル

 マイクロインセクト

  (0) LV1  … シフォナプテラ

  (0) LV2  … セフェノミア

  (0) LV3  … ターディグレイド



 『マイクロインセクト』のスキルだ……! 

 これはちょうどいい……まさにグッドタイミング……!


 これからの競技に役に立ちそうな『シフォナプテラ』と『セフェノミア』のふたつをさっそくゲット。


 これでよしっ……!


 MP(マジック・ポイント)のほうもレベルアップしたおかげで回復してるし、まさに準備万端……!


 もはや怖いモノなしのはずだったんだけど……ふと不安がよぎる。


 今度はMPのほう、大丈夫かなぁ……?


 ケルパー勝負のときは、MP切れにさんざん悩まされてきた。


 普段、塔で戦ってるときにはMPがなくなって慌てることなんてあまりないんだけど……。

 ケルパーをやるのは初めての事だったから、同じスキルでも慣れていないことに対してはMP消費が大きいのかもしれない。


 これからやる競技が身体を使うものなんだったら、戦闘に近いハズだから大丈夫だと思うんだけど……ちょっと心配だなぁ……。


 念のため、MP回復の手段を確保しておいたほうがいいかも……。

 でも、キャルルもルルンもいないんだよなぁ……。


 ボクはそう考えながら、無意識のうちにマニーを見つめていた。


 サルははりきって柔軟体操をしてるんだけど、マニーは椅子でくつろいでいる。

 脚を組み直した拍子に、ボクの視線に気づいた。



「……なんだ、アンノウン?」



「あの、マニー……ちょっと、お願いがあるんだけど……」



「なんだ、藪から棒に……まあいい、言ってみろ。聞くだけは聞いてやるから」



 ボクは人前で言うことじゃないかなと思い、マニーの耳元で囁きかけた。



「あのね、マニー……ピンチになったら……○○、させてほしいんだ……」



「……? よく聞こえなかったから、もう一度言ってくれ。させるって、なにを?」



「させてくれたら、ピンチになっても大丈夫な気がするから……その、○○を……ねっ、お願い」



「だから、何をだ? 耳打ちしておきながら、なんでそこだけモショモショしてるんだ。俺が気前がいいのは知ってるだろう。俺にできることならさせてやるから、奥歯にものの挟まったような言い方をせず、ハッキリ言え」



 マニーは苛立っていたようなので、ボクは覚悟を決める。



「きっ、キス……させてほしいんだ……!」



 すると目の前にあった耳が、一瞬にして夕日のように赤く染まった。


 不意にそれが天高く登る。

 マニーがいきなり椅子から立ち上がったんだ。



「ばっ、馬鹿じゃないのか!? 気でも狂ったか、アンノウンっ!? おっ、男の俺に向かって、○○させろなどと……! さては……俺をからかっているんだな!? こんな時にそんなことをやってる場合かっ!」



 激昂するマニー。

 注意しておきながら、「キス」のところだけはボクと同じくモショモショしていた。


 でも突っ込む間も、弁明の間も与えてもらえず、マニーは肩をいからせ控室から出ていこうとする。


 ちょうど入れ違いにスタッフの人が控室に入ってきて「まもなく開始しますので、競技場のほうに移動をお願いしまーす!」と呼びかけてきた。


 ボクは慌ててマニーの後を追う。

 彼女はぷりぷり怒っていたけど、身体は出口のほうじゃなくて競技場のほうに向かっていたので助かった。

□■□■スキルツリー■□■□


今回は『シフォナプテラ』と『セフェノミア』に1ポイントずつ割り振りました。

未使用ポイントが6あります。


括弧内の数値は、すでに割り振っているポイントです。


●ミュータント

 アニマル

  (1) LV1  … エレファント

  (1) LV2  … ドルフィン

  (1) LV3  … イーグル

 マイクロインセクト

  (1) LV1  … シフォナプテラ

  (1) LV2  … セフェノミア

  (0) LV3  … ターディグレイド


●ゲーム

 将棋

  (1) LV1  … 千手千眼

  (1) LV2  … 修羅の気迫

  (1) LV3  … 神の一手


●彩魔法

 灰

  (0) LV1  … フリントストーン

  (0) LV2  … プラシーボ

  (0) LV3  … ウイッシュ

 白

  (3) LV1  … キュア

  (1) LV2  … リムーブ

  (1) LV3  … エクステンション


●料理

 見習い

  (2) LV1  … 下ごしらえ

  (2) LV2  … 焼く・炒める

  (2) LV3  … 茹でる・煮る

 コック

  (1) LV1  … 盛り付け

  (1) LV2  … 揚げる・漬ける

  (0) LV3  … 燻す・焙煎


●リバイバー

 カオツルテクト

  (1) LV1  … 蝸

  (2) LV2  … 蛞

  (1) LV3  … 蛭

 選択:チャウチルトリク

  (0) LV1  … 蝮

  (0) LV2  … 蛟

  (0) LV3  … 蠎

 選択:トラソルテオトル

  (0) LV1  … 螫

  (0) LV2  … 蟄

  (0) LV3  … 蜜


●忍術

 遁走術

  (1) LV1  … 音無し

  (1) LV2  … 地降り傘

  (0) LV3  … 隔世走り

 暗器術

  (1) LV1  … 操具

  (1) LV2  … 埋伏

  (1) LV3  … 誂達

 房中術

  (0) LV1  … 口印

  (0) LV2  … 綺弄

  (0) LV3  … 淫紋


●五輪書

 地の巻

  (1) LV1  … 大地の型

  (1) LV2  … 不動峰巒剣

  (1) LV3  … x刀流

 水の巻

  (1) LV1  … 静水の型

  (1) LV2  … 明鏡止水剣

  (1) LV3  … 居合い殺法


●錬金術

 風錬

  (1) LV1  … 抽出

  (1) LV2  … 風薬

  (0) LV3  … 旋風

 火錬

  (1) LV1  … 変形

  (1) LV2  … 火薬

  (1) LV3  … 噴火

 地錬

  (1) LV1  … 隆起

  (0) LV2  … 地薬

  (0) LV3  … 地震

 水錬

  (1) LV1  … 陥没

  (1) LV2  … 水薬

  (0) LV3  … 奔流


●サイキック

 ニュートラル

  (4) LV1  … テレキネシス

  (3) LV2  … クロスレイ

  (1) LV3  … テレパシー

 ダークサイド

  (1) LV1  … ダークチョーカー

  (1) LV2  … エナジードレイン

  (0) LV3  … マインドコントロール


●降臨術

 妖精降臨

  (1) LV1  … 戦闘妖精

  (1) LV2  … 補助妖精

  (4) LV3  … 生産妖精

 英霊降臨

  (1) LV1  … 戦闘英霊

  (0) LV2  … 補助英霊

  (0) LV3  … 生産英霊


●潜在能力

 必殺技

  (1) LV1  … 波動弾

  (1) LV2  … 烈蹴斬

  (1) LV3  … 龍昇撃

 打撃必殺技

  (1) LV1  … xカウンター

  (1) LV2  … 爆裂拳

  (0) LV3  … 点穴


●超感覚

 モーメント

  (1) LV1  … 思考

  (1) LV2  … 記憶

  (0) LV3  … 直感

 パーフェクト

  (0) LV1  … 味覚

  (0) LV2  … 音感

  (0) LV3  … 声帯

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