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呪いの館

作者: 蜂須賀亮雅

これは、「呪いの館」で起きた話です。仕事、友達関係、恋愛等が全然うまくいかず死にたいと思った私は、どこか、人様の迷惑にならず死ねるところを調べた。検索したページの中に、「呪いの館」と書かれている投票を見た。その「呪いの館」は、田舎の森の中にあるらしく、その館のところまではあまり人は来ないらしい。昔は、旅館として使われていたが旅館を閉めてしまってから使われなくなり、いつの間にか、「呪いの館」と呼ばれるようになった。

翌日、私はさっそく館に向かった。私は、千葉県に住んでいた。そこから、何時間かかけて、目的の町、いや、村にやって来た。そこは、ドが付くほど田舎だった。駅からバスに乗ろうとしたが、二時間に一本来るだけだった。しかも、時刻表を見る限り、さっきバスが行ってしまったらしく、二時間弱待たなければならなかった。駅の近くというのに、何にもなかった、あたり一面畑ばっかだった。駅から館まで結構距離があるため、バスを待つことにした。バスを待っている間に、「呪いの館」についてもっと詳しく調べた。調べている途中にふと思った。「タクシーを使えばいいじゃん。」と。タクシーがあるのかわからないため、駅員に聞く事にした。駅の中に戻り駅員を探した。だが、駅員は、居なかった。他の人に聞きたくても、人がいないため、聞けなかった。仕方なく、バスが来るのを待つことにした。そして、数分後とバスが来た。「ありゃ~、こげん田舎に人が来るとはめっずらかしいな~」とバスの運転手に言われた。「何処さ、行くと?」と言われた。「呪いの館までです」と言うと。「お前さんもか」と言われた。「私以外にも誰か来たんですか?」「あ~、二週間前ぐらいやったかな。年は、30歳ぐらいの女性だったよ。なんか、その館に用事があるとかで・・・・・・」「私の他にも、館に行く人いるんだ」と思った。「そういえば、あんた、年いくつだ~。」「25歳です」「そうか。ちょっと年が近い気がしたその女と」私は、ずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。それは、何故呪いの館等と呼ばれるようになったのかと言う事だった。運転手に聞いてみると、「さぁ~、いつの間にか、呪いの館って呼ばれとうたし、誰がいい始めたかは、分からん。すまんな力になれなくて。」「大丈夫です。ありがとうございます。」そんな会話をしている間に、館に近いバス停に到着した。そして、少し歩いていると山へと続く道が見えた。その道を歩いていると、奥の方から建物が見えてきた。「あそこが、呪いの館なのだろうか。」と思いながら、歩き続けた。そうして、やっと建物に着いた。すると、館の前に女の子がいた。年は、10歳くらいで、髪の毛の色が金髪ロングの子だった。近寄ると、気がついたらしく、びっくりしていた。「あなた、誰?」と聞かれた。「私は、みぞら。」「何しに来たの?みぞらさん」「え~と、観光に。」「こんな山奥に?」「うん。自然が好きでね。」と、嘘をついた。何故なら、子供に死にに来たなんて言えないからだ。「ふ~ん。自然が好きねー。」と、疑いの目をしながら、言われた。「君の名前は?」「エミーです」「エミーちゃんね。エミーちゃんは何してたの?」「何していたもなにも、ここは私の家」「!?エミーちゃんの家だったんだ。」「うん」「何人暮らしなの?」「私一人だよ。」「独り暮らし!?お父さんやお母さんは?」「いない。お母さん達は今外国にいるの!お仕事の都合でだって。」「そうなんだ~。」そんな話をしている間に、夕方になって、しまっていた。エミーに頼み、今日泊まらせてもらうことにした。夕食は、二人で作った。食堂に持っていき、食べた。その後、風呂に入った。部屋を貸してもらい、そこで、寝ることになった。

翌日、エミーちゃんが館を案内してくれることになった。大広場から、リビング、書斎、他の部屋などを案内してくれた。ふと、時計を見ると12時になっていた。エミーと二人で昼飯を作り、二回のベランダで食べる事にした。キッチンは二回にもあるのでそこで作った。そして、ベランダに行き食べた。「いつも、一人で作って食べているの?」「ううん。家政婦さんが来てくれて一緒に作って食べているの。でも、家に帰るまでに、事故に巻き込まれちゃったみたいで、今入院してるの。たから、最近来てない。」「もしかして、二週間前ぐらいにここに来た?」「うん。でも、何でわかったの?二週間前に来ていたこと。」「バスの運転手が言ってたから。」「そうだったんだ。」「うん」「ねぇ、みぞら無理だったらいいんだけど・・・・・・このままエミーと一緒に暮らしてくれない?」「え・・・・・・。うん。私でよければ。」「本当!?」「うん。」私は、エミーと過ごしているうちに、死ぬのが馬鹿馬鹿しくなったからだ。

そして、一応、エミーに聞いてみた。「呪いの館って知ってる?」「うん。ここだよ。多分、お父さんやお母さんが言ったんだと思う。私あんまり、人と話すのが苦手だから・・・・・・」「そうだった。」「うん」呪いの館は、あった。だが名前とは裏腹に、凄く良いところだった。

こうして、みぞらとエミーは呪いの館で、一緒に暮らした。

そして、そのうち呪いの館とは呼ばれなくなった。

名前だけで何も怖くもなく呪いなんて無い 普通の館。

みぞらとエミーは仲良く暮らしました。

                     完

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