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僕は幼なじみと同居することになりました  作者: 雨宮 ユカ
4月~6月
4/4

家にお客様

「今日、みーくんの家に行くね!」

「え?優さん、何を急に?」

 放課後になった途端に、凄い笑顔で恐れていた事態を引き起こすフラグが立つような発言が出たので、聞き間違えだと願いながら聞き返す。

 ちなみに、恐れていた事態とは、同居している事がバレる事だ。

「みーくんの家に行く!」

 はい、聞き間違えじゃありませんでしたー!

 話しを盗み聞きしていた柚木は『断れ』と口を動かしている。

 っていうか、無理やり同居させた人が『断れ』はおかしいだろ!?

「じゃあ、後は任せた!」

「えっ、ちょっと柚木!?」

 引き留めようとして、手を伸ばすが避けらてしまい、そのまま教室を出てしまう。

 何度も言うけど、元の原因は柚木が同居させた事だからね!?

 さて、どうしようか......

「えっと、引っ越しで荷物の整理が終わってないからさ」

「そっか、そうだよね......」

 うっ、なんか僕が悪い事をしたみたいだ......

 うつむいて、表情が見えないけど、かなりがっかりしているのが分かる。

「えっと、なんかゴメン」

「ううん、大丈夫だよ。だって、荷物の整理を早く終わらせれば、話しが出来るんだもんね!だったら私に言えば手伝うよ!」

 僕の話しが全然通じてねぇぇぇ!

 何なの?荷物整理にがっかりしたの?僕の説明不足なの?違うよね?

「優さん、そうじゃなくてね」

「その呼び方は嫌だな~」

 悪戯を思い付いたように軽くニヤリとして僕を見る。

 僕って自分の決定権を持ってないんじゃね?

「あの~優さん?さすがにちょっと」

「聞こえませ~ん」

 耳に手を当てて、僕の話しを完全に無視しようとする。

 うん。これは僕に決定権ないよね!

「えっと、優姉」

「よし、オッケー」

 オッケーなんだ......

 っていうか、凄い恥ずかしいんですけど。

「んで、今日は手伝えばいいんだよね?」

「違うよ!?」

「もしかして私に見せられない本でもあるの?」

「違っ」

 いや、待てよ?ここで、そうだよって言えば気が引けて来ないんじゃね?

 だとしたら、好感度が下がってもどうにかなるんじゃね?

「まあ、僕だって一応は男だし、見せたくない物もあるんだよ」

 はい、好感度を下げたよ!

 これで今日は乗り越えられ――

「よし、没収しに行くから行こうか!」

 優姉さん、目が怖いです!なんかめっちゃ切れてるんですけど!?

 しかも、没収を前提にしてるし。

「あの、その~優姉?」

「いつから不健全になったの!?さすがに許さないからね!」

 ......これは、墓穴掘ったのかな?

 なんか、断れないオーラを放出してる気がするんだけど。

「お、怒ってるの?」

「怒ってない!」

 はい、嘘ですね。

 めっちゃ怒っていらっしゃるよね......

「優姉、来るなって言っても来るの?」

「当たり前でしょ?」

 腰に手を当てて、怒りながら言う。

 ここは嘘であって欲しかったな~。

 連れて行くしかないか......

 


「ここがみーくんの家?」

「そうだよ」

 家を見上げる優姉に適当に答える。

 実際には、僕と柚木の家なんだけどね......

 ちなみに柚木にはメールで

『断れなかった』

 と送っておいたところ、1分後に

『バカじゃないの!?とりあえず、2階で話してよ?私は下にいるから』

 と、いう感じで説教をくらいました......

 少しは手伝ってくれれば良かったのにな~

「優姉。とりあえず入ろうか」

「うん!」



 家に入って早々に、柚木と優姉が鉢合わせないように二階に連れてきて、メアドを交換した後になんやかんやあってからポーカーをしていた。

 なんやかんやって何かって?

 いろいろあったんだよ。優姉がR18の本を探して、ベッドの下にある物をごちゃごちゃにしたり、クローゼットの中の物を全て出されて、それをもう一度片付けたりね!

 全作業で1時間ぐらいかかりました......

「ねえ、みーくん?」

「ん?どうかしたん?」

 フルハウスというペアが出て、出そうとしたところに声が掛かる。

 結構いいカードだったんだけどな~

「あのさ、えっと......」

 体をくねくねさせて言いにくそうに俯く。

 うん。まあ、そういう事なんだよね......

「えっと、トイレは一階に降りて右に行くと分かるよ」

「なっ!?みーくん!?」

「え?」

「デリカシーが足りてないよ!」

 頬を膨らませて僕を睨み付ける。

 なんかミスったかな?

「まあ、正解なら行ってきなよ」

「むぅ~、行ってくるわよ」

 不満を残しながらも、部屋を出る。

 あ~、なんか解放された気がするね。

 そういえば、記憶喪失の話しは今日中にしようかな。うん、そうしよう!

 さて、そうなると手紙も一緒に見せて説明した方が良いよな。

 思うと同時に立ち上がり、唯一荒らされなかった自分の机の前に行き、鍵の掛かっている引き出しを開ける。

 ちなみに、鍵が掛かっているからと言って、R18の本は入っていない!

「えっと、優姉からの手紙は確か~」

 記憶を頼りに、右奥に腕を伸ばして、適当にさ迷わせる。

「えっと~右の奥の辺りらへんに......あった」

「――柚木さん!?」

 ......え?

 下から聞こえた優姉の声になんで柚木の名前が出てくるんだ?

すんごい久々の投稿になりましたが、4話を無事に投稿出来ました!

そして、お気に入り登録ありがとうございます。

次回もよろしくお願いします

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