表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊の加護を持つ聖女。偽聖女によって追放されたので、趣味のアクセサリー作りにハマっていたら、いつの間にか世界を救って愛されまくっていた  作者: 向原 行人
第3章 精霊と新しい暮らしを始める元聖女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/79

第39話 新たなビジネスの始動

「レオナさん? 突然、どうされたんですか?」

「あのね、リディアちゃん。あの凄いアクセサリって、何個くらいあるの?」

「え? 作るのに夢中だったので、ちゃんと把握出来ていないですけど、数十個はあると思いますけど?」

「そんなにも!? と、とりあえず、十個だけ貸して欲しいんだけど、お願い出来る?」

「はい。別に構いませんよ。なんでしたら、差し上げますけど?」


 昔から時間を見つけて少しずつ作っていたものもあるし、昨日だけでもそれなりの数を作ったからね。

 材料も小さな欠片みたいな石を使っているから、まだまだ沢山あるし、何よりせっかく作ったんだから、誰かに使って欲しい。

 最初はアクセサリーショップを開くつもりだったけど、王宮が落ち着くまではそれも出来無さそうだしね。


「いやいや、あんなに凄い物を十個も貰えないわよ。それに、既に一つ貰っちゃったし」

「それは別に構わないんですけど、それよりアクセサリーをどうされるんですか?」

「ふっふっふ……私は冒険者ギルドの職員なんだけど、あの凄いアクセサリーを冒険者にレンタルしようと思うの」

「レンタル……ですか?」

「えぇ。リディアちゃんの、見た目が可愛らしい上に、身につけるとリラックス出来るアクセサリー。女性冒険者の後衛職――魔道士や治癒士に貸してあげると、本来の実力以上に力が出せると思うのよ。そうすると、怪我をしたり、命を落としてしまったりする冒険者の数が減るし、ギルドも依頼を達成してもらえて潤うでしょ」


 ギルドが潤う……は、さておき、冒険者さんたちの危険が減るというのは良い事だと思う。

 怪我をしたいと思っている人なんて、誰も居ないはずだしね。


「それでね、最初は無料で冒険者たちに貸し出して効果の宣伝をしつつ、噂が広まったら、アクセサリーのレンタル料として、報酬の数パーセント貰うって事にして、それをリディアちゃんに全て支払うわ。どうかしら?」

「あ、あの……私は好きでアクセサリーを作っている訳ですし、あと冒険者さんたちに怪我をして欲しくもないので、レンタル料は別に要らないですけど……」

「でも、それじゃあリディアちゃんの収入にならないじゃない。だけど私は、このアクセサリーの販売は避けたいと思っているの」

「えっ!? どうしてですか!?」

「だって、効果が凄すぎるもの。販売して、これを悪用する人が出たら嫌でしょ? だから、冒険者ギルド管理の元、私が信頼出来ると思った冒険者に限定して貸し出していくの。毎日何十人も冒険者を見ているし、こう見えて私、人を見る目はあるからねっ!」


 なるほど。石に宿る精霊の力を悪用されるっていう発想は持っていなかった。

 確かにレオナさんの言う方法の方が良いかもしれない。


「けど、やっぱり危険なお仕事をしてくださっている冒険者さんたちから、レンタル料を取るというのは、ちょっと……」

「んー。じゃあ、ギルドとしてリディアちゃんに報酬を払えるように、私がギルドマスターに掛け合ってみるね。この案が上手く行けば、冒険者もだけど、ギルドも潤うんだから、それくらいしても良いと思うのよ」

「まぁそれなら……」

「じゃあ決まりねっ! よーし、頑張るわよっ!」


 熱く燃えるレオナさんと共にお風呂を出て、早速私の部屋でもう少し詳細を詰める事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ