新たな日常
???「前回のあらすじ!
色んな人が色んなことを企んだ!
以上!!」
黒人「だから短いんだって!何とかしろよ!あとお前誰だよ!?」
???「そんなこといいから、ファミチキください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
黒人「いきなりでけぇ声あげんなよ
うるせぇよ」
???「(ファミチキください)」
黒人「こいつ直接脳内に・・・!」
「知らない天井だ……」
せっかく異世界に来たから言ってみたかったことを言ってみた。
虚しいだけだったがな!
今日から訓練が始まるんだが大丈夫なんだろうか?
確か後一ヶ月。
それまでに恵に接触出来ればいいんだが。
〜〜〜〜〜
俺達は中庭にある訓練場へと案内された。
くる途中にあった物はやっぱりというかかなり豪華だった。
見た目に金使い過ぎなんだよ。
訓練場では1人の女が剣を振っていた。
綺麗な翡翠色の髪をした、恐らくこの世界では成人したばかりと言われるであろう身長と顔付きの女だった。
その素振りは完成されており、無駄がなく、それでいてとても綺麗だった。
気になったので鑑定してみると
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レアール・カラニフェン ?? レベル255?
種族:ハーフエルフ(エルフ4人間6)
クラス:騎士団長
魔力530000
固有スキル
[精霊の導きLV6] [■窬萎⁑〻]
スキル
[剣術LV12] 回復魔法LV6] [炎魔法LV4]
[水魔法LV5] [魔力探知LV7] [格闘術LV8]
[身体強化LV10]
犯罪歴
無し
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とでた。
やべぇよ……リアルフリーザだよあれ!?
絶対に「私の魔力は53万です ですがもちろんフルパワーで戦う気はありませんからご心配なく…」
とか言ってくるやつだよねあれ!?
しかもやべぇよ……
何がやべぇって、見た目がドストライクなんだよ。
……固有スキルが見えない?
年齢だって見えないし、高レベルな隠蔽でも所持している……?
そんなことを思いながらも動揺を必死に隠していたら、騎士団長がこちらに気付いた。
「む……やってきたか。私が騎士団長のレアール・カラニフェンだ。」
皆は よろしくお願いします だの ふつくしい… だのと言っている。
そんな中俺はやや警戒していた。
何故なら、何か嫌な予感が騎士団長から流れてくるからだ。
きっと何かある。
警戒を怠らないようにしておこう。
そんなこんなでまずは素振りから始まる事になった。
素振り200回に走り込みを2時間、腕立て伏せを300回に腹筋を300回。
騎士団長曰く、「まずは体を作るのが大切だ。」
とのことなので皆頑張っている。
魔力のおかげなのか地球にいた頃よりも遥かに筋トレが楽だった。
あくまでも地球にいた頃よりも、が最初につくのだが。
それからは一週間程筋トレが続き、ある日騎士団長との模擬戦が始まる事となった。
勿論、剣士職のみだが。
「よろしくお願いします。」
「あぁ。肩の力を抜いてかかってこい。私はお前達が思っているよりも圧倒的に強いからな。」
普通に聞けば傲慢な態度だと思うだろうが、彼女は違った。
その言葉を裏付ける圧倒的な自信があった。
それだけの迫力があった。
まぁリアルフリーザだしね。
所詮は我らが勇者様との戦いだ。
しっかりと観察させてもらうとしよう。
「こい!クラージュ!!」
その言葉と共に、竜二の右手に光り輝く剣が生まれる。
恐らくあれが勇者の剣とやらだろう。
銘まで勇気なんだし多分あっているはず。
それに対して騎士団長は余裕の表情を崩さない。
流石にレベル255だけあって色々分かっているらしい。
これはどうでもいい情報だと思うが、ドラクエってⅣとかⅤとかは能力の最大値がHP、MP共に999でその他が255だったんだよな。
後のやつは覚えてないけどな。
「うおおぉぉぉぉぉぉ!!」
竜二が愚直なまでに真っ直ぐ突っ込む。
多分始めて人に刃を向けるから怖いんだろう。
人に刃を向ける経験なんて滅多に無いだろうしな。
結果、あっさりと竜二の剣は弾かれて消滅する。
「まだまだ心構えがなってないな。慣れることが大切だ。次は黄泉だ。」
「はい。」
黄泉は確か聖騎士だったか。
「行きます!」
その言葉と共に踏み込む。
さっきの竜二とは違って怯えが感じられない。
きっと割り切っているのだろう。
袈裟斬りを放つが、やはり涼しい顔をして受け流されている。
しかし黄泉はそこで異能を使い、壁をクッションのようにして、勢いを殺して態勢を整えると下から上へと切り上げた。
意外だったのか少しだけ騎士団長の笑顔が硬くなる。
だが、体を少しだけずらして避けると剣を横に振るった。
黄泉は何とか受け止めようとしたが、打ち負けてしまう。
「参りました。」
「うむ。なかなかよい動きをしていたぞ。成長が楽しみだ。」
あの異能を守りじゃなくて攻撃に使うとは、よく考えているなぁ……
連続使用は出来なさそうだが。
それからも剣士職のやつらが挑むがアッサリと敗北する。
あいつらこの一週間何を遊んでいたのか。
そして俺の番……つまり最後の1人になった。
「お前で最後だな。さて、かかってこい。」
「余裕ですねぇ……まぁリアルフリーザに勝てるとは思ってませんが、驚かせる事ぐらいなら出来ますよっと」
そんなことを言いつつ俺は自身の魔力を使用し身体強化を行う。
「ほう……」
団長の眉がぴくっと動く。
……なんかすっごいかわいい。
「行きますよ!」
まずは様子見で軽く斬りかかる。
団長は難なく受け流す。
やはり受け流すか。
俺の予想が当たっているなら恐らくは……
団長も軽く剣を振るってくるが、こっちからしたら相当きついスピードだ。
さすがフリーザ。
だが俺の努力はこんなもんじゃないぜ。
半歩横にズレて避けると、右手の剣で横に薙ぐ。
バックステップで避けられるがそれを予期して左手に掴んでいたものをぶん投げた。
それは砂だ。
団長は一瞬動揺する。その隙を俺は逃さずに、剣を投擲する。
動揺が驚愕へと変わる。
普通に考えるならば実践で剣を投げるなんてあり得ないだろう。
だが、これは実戦ではない。
真っ向からぶつかっても勝てないのは道理。
ならば搦め手で行こうじゃないか。
剣で視界を塞ぎ、意識を一瞬だけ剣に向けるのが俺の作戦だ。
これは一回しか使えない初見殺しに過ぎない。
だが、それでも俺はやってやるぜ。
(クイック!ストレングス!)
頭の中で詠唱し、補助魔法をかけて真っ直ぐ向かう。
砂を避けた団長は剣を弾くと俺の方を見るがもう既にそこにはいない。
一瞬で回り込んだ俺は右ストレートを放つが、直後団長が物凄いスピードで振り向いて俺の拳を叩き落とし、剣を首寸前で止める。
「ダメだったか」
「お前はなんてやつなんだ。たった一週間で身体強化を覚え、更には補助魔法も使いこなし、砂や剣の投擲などの考えもしなかった手を使ってくるとは……だがそれはーー」
「実戦では使えない。そうでしょ?」
俺は団長の言葉をぶった切って言う。
「あぁ……そうだ。まぁお前はどうやら頭が回るらしいし、わかってやったんだろう」
「まぁそりゃあね。あぁー……でも勝ちたかった。あれは反則技でしょう?」
「まぁそんなことを言うな。この私に一瞬とは言え本気を出させたんだぞ?もって誇ってもいいものを。」
「生憎と俺にはそんなちっぽけな誇りなんて存在しませんからね。」
団長はかなり機嫌が良さそうだ。
だが、今日わかった。
いや、わかってしまった。
謎の嫌な感覚の正体が。
これは、俺が昔に身に付いたスキルではないスキル。
世界に嫌われ虐げられた者の、危機察知能力と、勘。
きっと、俺は将来この団長とーー
いや、今考えてもしょうがないだろう。
出来れば、この願いが叶うことなら避けたいことだ。
それよりも、この一週間で俺のステータスはかなり変わった。
このまま城にいるとヤバいと俺の経験が言っているから。
だから必死に努力した。
凡人が、持たざる者が天才に勝つには努力しか無いのだから。
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志田黒人 18 レベル1
種族:人間
クラス:魔法戦士
魔力925
固有スキル
[特殊鑑定LV2]
スキル
[剣術LV3] [補助魔法LV2] [身体強化LV2]
異能力
【所有LV1]】
犯罪歴
無し
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そうして今日は終わりを告げた。
明日に何があるかも分からずに。
〜〜〜〜〜 レアール
私は、模擬戦があった日の夜、テラスにて考え事をしていた。
最初王から勇者の訓練を手伝えと言われた時はげんなりはしたがーー主に自身の訓練の時間が無くなるからーー蓋を開けてみるとどうだ?
あの勇者と呼ばれる男。
確かリュウジと言ったか……
剣を人に向けた事すらないようで怯えが混じってはいたが、それでも将来かなり強くなるだろう。
そしてヨミ、彼女は特殊な壁を作る能力に加えて、聖騎士の能力が上手く噛み合っていて、今ですらも副団長では勝てないだろう。
最後には、あの男……飄々としてはいたが、その目は真剣そのものだった。
力の差を教え込もうとして考えた模擬戦だったが、まさか本気を出す事になるとは思わなかった。
あいつは恐らく、穢れを知っている。絶望を知っている。
そして、剣を握ったこともあるだろう。
それ程までに迷いが無かった。
それに貪欲だ。
とても勝利に貪欲だった。
きっと過去に壮絶な経験をしたのだろう。
普通ならやらない手、砂を投げつけ動揺を誘い、剣を投げて視界を奪いつつ意識を一瞬剣に向けて自分から意識を外すとは……
更にはたった一週間で身体強化を覚えていた事に加えて、補助魔法すらも使いこなしていた。
あれはきっと将来かなりの大物になる。
私は何処かで慢心していたのだろうな。
たかが素人に負けるはずはないと。
だが、その強さも違和感を感じるのだが、何か危うい気配を感じた。
私の固有スキル、[精霊の導き]は たまに精霊が助言をくれるという物なのだが、あの男、クロト・シダには本気で警戒をしていた。
問い詰めれば、「あの男はやばい。きっととんでもない力を隠し持っている。私達の存在すらも危うく出来るような、そんな力を。」と言っていた。
上位生物の精霊にそこまで言わせるあの男は一体何者なのだろう。
そして、何よりも、あの男と向き合っていると胸騒ぎがする。
きっと何か事件が起こると。
そしてその事件によって私はあの男とその内……戦うことになるだろう。
「出来ればそれは勘弁して欲しいんだがなぁ……」
そんな私の誰に言ったとも言えない、独り言には、勿論返事が無かった。
ただ、一陣の風が、私の頰を撫でただけだった。
一応スキルの最大レベルは15となってます。
10超えると大体頭おかしい人認定されます。