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望む物へと伸ばす手は届きを知らない  作者: てと
一章 バラバラの願い
2/12

全てが変わってしまった日

???「前回のあらすじ!


突然教室が光った。


主人公は脱出を試みるも……?」


黒人「いや、あらすじ短けぇよ!?2000文字をたったの24文字に纏めないでくれないか?」

 

 何故だか体がふわふわする。

 目をそっと開けてみると、回りには沢山の星。


 土星と思わしき物まであるので正直何が起こっているのか理解できない。


 そんな中、声が聞こえる。


「ーーたーーー主ーーーーーーで」


「何言ってんのかわかんないぞ?はっきりと言えよ!」


「ごーーなーーいーーこーーーーか」


 なんとか聞き取ろうと努力するが、全くわからない。


 そして俺はまた気を失った。


 〜〜〜〜〜


 次に目が覚めた時、そこは玉座だった。


 回りからは


「おお!遂にやったんだ!」


 だの


「勇者様がやってきたぞ!」


 とか色々叫んでいるおっさん達がいらっしゃる。


 こっちの人達は


「ここどこなんだよ!」


「これってまさか、勇者召喚か!?」


「なんだよここは!?」


「うけけけけけけけけ」


 とか聞こえる。


 恐らくは困惑9割異世界召喚で喜んでいるやつら1割といったところか。


 最後のやつはいなかったことにしよう。


「突然お連れしてすまなかった。」


 一番偉そうにしているおっさんが俺達に向かって話しかける。


 恐らくは王様なんだろう。


 王様?が言葉を発すると同時に皆が黙る。


 謎の威厳っぽいオーラが出ている気がする。



 その後の話は長かったので纏めよう。


 この世界には魔王がたくさんいて、前々から危険視されていたが、数名の大魔王の存在が確認されたことにより、いよいよやばいぞ、となって城の宝物庫にあった異世界召喚についての本を読んで俺達を召喚したらしい。


 自分達じゃどうしようもないからって他の世界のやつらに頼むなよ……


 後はゲームみたいにステータスが存在するらしい。


 ステータスと言っても結構簡略的で、


 ーーーーーーーーーー


 田中太郎 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:村人

 魔力100

 固有スキル


[ザ・ワ○ルド]


 スキル


[マジシャン○レッド]


 異能力


[ゴー○ド・エクス○リエンス・レク○エム]


 犯罪歴

 強盗強姦 放火 殺人 障害


 ーーーーーーーーーー


 名前に歳、レベル、種族に職業的な立ち位置のクラス。


 そして魔力だけで身体能力の数値はないようだ。


 その下にその人 固有のスキル、更に下に努力次第で皆が獲得可能な スキル、その下に俺達だけの異能の枠が存在する。


 一番下は犯罪歴といって、しっかりとステータスに記録されてしまうらしい。


 魔力と一括りに言ってもどうやら、体は常に一定の魔力を纏っているらしく、魔力が多い人程強いらしい。


 そして俺達は一年間城にいて修行なり基礎知識なりを身に付けてから魔王討伐へと乗り出すらしい。


 そんなことを言う王様が信じきれない俺は王様を少しだけ睨んでいた。


 すると頭の中に王様のステータスが浮かんできた。


 ーーーーーーーーーー


 サナム・ドヴェル 65 レベル38

 種族:人間

 クラス:王

 魔力 1200

 スキル


[話術LV5] [詐欺LV3] [隠蔽LV4]


 犯罪歴

(殺人)


 ーーーーーーーーーー


 やっぱり。

 隠蔽で犯罪歴を隠していた。


 この世界なら殺人は当たり前と思うかもしれないが、実は殺人に関しては結構緩く、世界が判断するようで、余程のことがない限り殺人の犯罪歴はつかないそうだ。


 これは早いとこ出て行った方が良さげだな。


 そしてお待ちかねのステータス。


 我らが勇者様(笑)であり、クラスの人気者のイケメン、星空竜二(ほしぞらりゅうじ)のステータスがこれ


 ーーーーーーーーーー


 星空竜二 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:勇者

 魔力 2500


 固有スキル


[勇者の剣召喚LV1] [勇者LV1]


 スキル


[剣術LV1]


 異能力


【光溢れる地LV1】


 犯罪歴

 無し


 ーーーーーーーーーー


 ※光溢れる地 ー Aランク異能であり、自分と回りの半径10メートル以内の仲間を強化する能力。


 こんな感じで回りのおっさん達は


「レベル1で何という魔力……!」


「に・・・2000以上・・・!?そりゃあマチガイだぜ!故障だ!!」


「バカな・・・早すぎる・・・」


 とかどっかで聞いたようなことを言っている。


 ーーーーーーーーーー


 相良恵 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:聖女

 魔力 1500


 固有スキル


[聖魔法LV1] [聖女LV1]


 スキル


[杖術LV1] [回復魔法LV1]


 異能力


【魔法の真理LV1】


 犯罪歴

 無し


 ーーーーーーーーーー


 ※魔法の真理 ー Aランク異能で、一度確認した魔法系の異能をBランクまでなら使えるようになるというもの。


 やっぱ聖女だったか。

 こういう人は異世界転移物では絶対聖女になるんだよね。それ一番言われてるから。


 ーーーーーーーーーー


 坂井黄泉 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:聖騎士

 魔力1200


 固有スキル


[聖剣術LV1] [聖騎士LV1]


 スキル


[回復魔法LV1]


 異能力


【聖壁の使い手LV1】


 犯罪歴

 無し


 ーーーーーーーーーー


 ※聖壁の使い手 ー Bランク異能。守りたいと強くイメージすることで強固な壁を作ることが出来る。


 聖騎士様だったか。

 てか皆魔力高いなぁ……


 この部屋の人達を調べてみたら平均が700程度だった。


 やっぱレベル1で他の人を大きく上回るってことはそんだけ上昇率も高いんだろうなぁ。


 後危険そうなやつ。


 ーーーーーーーーーー


 闇原和人 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:暗黒術師

 魔力 2000


 固有スキル


[暗黒魔術LV1]


 スキル


[闇魔法LV1]


 異能力


【闇満たす波動LV1】


 犯罪歴

 ■■(殺人)■■(強盗)


 ーーーーーーーーーー


 ※闇満たす波動 ー Aランク異能であり、様々なものに闇を宿すことが出来る。


 恐らくこの犯罪歴はあっちのやつも反映しているんだろう。


 それで異能を使って速攻隠したって訳か。


 あいつあっちでも結構危なそうだったからなぁ。


 まぁ俺が何で皆のステータスがわかるか、普通は個人情報と同じだし見せようとしないだろう。


 だが、俺にはとあるスキルがあった。

 だから他人のステータスも隠蔽も見抜けた。


 ーーーーーーーーーー


 志田黒人 18 レベル1

 種族:人間

 クラス:魔法戦士

 魔力800


 固有スキル


[特殊鑑定LV1]


 スキル


[剣術LV1] [補助魔法LV1]


 異能力


【所有LV1】


 犯罪歴

 無し


 ーーーーーーーーーー


 こんか感じだった。


 どうやらこの特殊鑑定とやらの効果で異能までわかるらしい。


 というか地味に異能バレそうだな。


 上手く隠せるといいんだが。


 まぁよくあるラノベと違って能力が馬鹿みたいに低いとかも無いし、普通だろう。


 ただ、王様が信用ならない。

 このことを伝えてもいいものか……


「ねぇねぇ黒人君、ステータス見せて?」


 俺がこの後あることについて危惧していると、恵がステータスのことを聞いてきた。


「正気なのか?ステータスは個人情報でもあるし、何より勇者なり冒険者なりやるとしたらまず晒してはいけないものだぞ?」


「うっ……」


「そこまで言うことないでしょ?あんたちょっと調子乗ってるんじゃない?」


「俺は前からこんなんだぞ?むしろ気付かなかったのか?」


「……。」


 と、まぁそんなこともありつつ俺達は個別の部屋に案内された。



 その日の夜中。

 急にトイレに行きたくなった俺は城の中を歩いていた。


 すると扉が空いている部屋を見つけたので、トイレの場所を聞こうとしたが、物騒な話し声が聞こえてきたので聞き耳を立ててみる。


「王よ、遂にやりましたな。これで後は逆らえなくするだけ」


「そうだな。後一ヶ月ぐらいしたら話があると集めて隷属させるか。ククク、まさか奴隷にされるとは思ってもおるまいて」


 と、聞こえた。


 嘘だろ……ちょっと怪しい感じはしていたがまさか奴隷化しようとしてるとは。


 このことは伝えるべきか否か……

 正直俺が言っても信用されないだろう。


 それどころか王様に密告されることすらも選択肢に入る。


 ……決めた。


 あいつらは一回だけチャンスを与えて、それでも駄目そうなら見捨てよう。


 きっと恵に相談すればなんとかなると思うが……


 そして俺は離れ、メイドにトイレの場所を聞いて用を足してから部屋に戻るのだった。


 〜〜〜〜〜 サナム・ドヴェル


 遂に宝物庫にあった本にかいてあった勇者召喚に成功した。


 予想した通り、召喚されたアホ共は全員かなり高い水準で魔力を所持しておった。


「王よ、遂にやりましたな。これで後は逆らえなくするだけ」


「そうだな。後一ヶ月ぐらいしたら話があると集めて隷属させるか。ククク、まさか奴隷にされるとは思ってもおるまいて」


 ここまでくれば、後はあのアホ共を育てて、世界を支配出来るのも時間の問題だな。


 楽しみだ。



「それでは王よ、儂はそろそろ……」


「あいわかった。一応不穏分子があるとの報告を受けているので気をつけるようにな」



 大臣が出て行った後、書類のチェックを行っていたところ、黒尽くめの男が部屋に侵入してきた。


 恐らく儂の命を狙っている奴らが仕向けてきた暗殺者だろう。


 トラップにあえなく掛かり、捕まえて儂は拷問を始めた。


 さて、誰が仕向けたのやら……


 〜〜〜〜〜 大臣


 王の部屋から出た儂は回りに誰もいない事を確認し、雇った暗殺者を呼び寄せた。


 2人の内1人だけで暗殺へ向かわせたがいつまでたっても戻ってこなかった。


 きっと捕まってしまったのじゃろう。


 まずい……もしやったのが儂だとバレれば計画は全ておしまいじゃ……


 何か、何かいい手は無いものか……


 そうじゃ、勇者の内の1人を生贄にするとしようかの……


 どうやって罪を擦りつけたものか……


 ☆☆☆


 そして召喚された日は終わりを迎える。


 黒人は奴隷化の話を恵に相談しようと決める。


 竜二は勇者の力で皆を導いて恵を自分に惚れさせようと考える。


 恵は自分に宿った力で皆を癒そうと誓う。


 黄泉は聖騎士の力と壁の力で恵に近寄る奴らを排除しようと考えた。


 和人は自分の邪魔をするやつは皆殺しにしようと考えた。


 王は世界を支配するために範囲隷属化魔法の準備を整え。


 大臣は王を殺し、自分が王になる計画を練りつつ、黒人に罪を擦りつけようと暗躍して……


 それぞれに様々なことを画策して、そしてその先に何が待っているのかも知らずに、行動をする。


 そしてそれは、きっと崩壊への一歩を辿るであろう。


 時は刻一刻と迫っているのだ。




 

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