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超能力と推理  作者: 奏良
14/40

一:消失(13)

「これしか・・・なかったな・・・」

鈴はさまざまな検索サイトで「沼市司」という名前を検索して回ったが、結局、あの事件のニュース意外ブログの情報しかなかった。

携帯電話を取り出し、今日教えてもらった永遠の携帯に電話をかける。

少しの着信音の後、

『もしもし?』

という声が聞こえてきた。

「あ、鈴だけど・・・永遠君?」

『何だ、君か。何かわかったのか?』

「あの、沼市司って人、職務質問中に逃走してるの」

『職務質問・・・それは、何かの事件に関連しているのか?』

「緒方雄二君って子が行方不明になった事件の検問」

『ふむ・・・』

電話越しに、永遠が考え込むようにつぶやく。

鈴は、永遠の次の台詞を待った。

『じゃあ、明日の9時にここに来てくれ』

「わかった」

そう鈴が言い終わるか、言い終わらないかのところで、もう電話は切れていた。

「9時・・・そっか、土曜日か・・・明日・・・」

どうも、最近環子さんの事件のことで、由梨と放課後は警察通いの毎日だったから、曜日の感覚がなくなってきている。

鈴はシャワーを浴びようと、部屋を出た。


「緒方雄二・・・か」

永遠はつぶやいてつい先ほど屋代が持ってきた資料をながめる。

「緒方雄二・・・沼市司・・・松田雄一・・・水谷環子・・・」

ぶつぶつとつぶやきながら資料を穴が開くくらい読み返した。

そして、一つの資料で手が止まる。

「道中有理」

その資料には、あの廃墟の近くで起きた幼児殺人事件のことが、こと細かく記入されていた。

道中有理という名の少女は、資料の中で満面あどけないの笑顔をこちらに向けている。

犯人は、すでにつかまっていた。

彼女の父親、道中秀夫(ひでお)だった。

その資料には、道中有理という少女の近辺の情報まで、全て記載されている。

それによると、今回の件で犯人としてつかまった、道中秀夫は彼女の母親の再婚相手で、彼女とは全く血縁関係が無かった。

「再婚の父か・・・」

永遠は、自分の考えを整理するように、机にひじを立て、目を閉じた。

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