1章〜告白〜
俺、桜塚康則は幼なじみで同級生の木本紗季に告白することを決意した。
だが度胸がなく、馬鹿な俺は直接はあまりにも怖くて、恋文を出して告白することにしたのだ。
そうと決まったら俺はすぐに休みの日に、紗季の机に恋文を入れて、月曜日にドキドキしながら登校したのだ。
学校が終わると告白をした相手の紗季に呼び出された。
俺は答えが聞けると、喜びながら紗季のところへ向かった。呼び出された所にはまだ、紗季は来ていなかった。俺は
「まだ来てないのかよ。自分で呼び出しておいて・・・。」
と少しイラッときたが、答えを聞けると喜んでいる俺はいつもほどではなかった。
するとそこで、紗季がやって来た。俺は気を落ち着かせて立って、紗季の答えを待った。
だが紗季はとんでもないことを言ったのだ。それは
「やっくん。あたし・・・こんな手紙もらったの。」
と・・・。
(俺が差出人と気が付かないのか?)
と思いながらも俺は紗季に
「んで差出人は?」
と聞いてみたのだが紗季は俺に
「それが差出人の名前が書いてないの。」
と言ったのだ。
俺はそれを聞いて
(マ、マジ?しまった〜。名前書くの忘れるなんて、馬鹿か俺は〜ウワァ〜ッ。)
とどんどん自分でも訳が分からない状態になっていった。
俺がそんな状態とも知らず紗季は
「遂にラブレターよ。あたしにも彼氏が。春の予感。」
とかなりの喜びようだった。
だが俺は紗季に
「で、俺にそれを言いたかっただけか?」
となんとか冷静さを取り戻して言った。
すると紗季は俺に
「とにかくこれを誰が出したか、知らないかと思ってさ。立ち話もアレだし、やっくんの家に直行。」
と言って俺を引っ張って行ってしまった。