執筆
思いつかない。
何も。
画面と向かい合ってはただ見つめあう時間。
はぐれてしまった言葉が、繋がれずに脳を泳ぐ。
答えは出せなかった。
とりあえずとキーボードに手を伸ばす。
何も変わらなかった。
また、時間だけが過ぎる。
電気代が無駄になった。
物語にも、好かれないものはある。
はたしてどうすればいいのか?
考えてもしょうがないことだ。
さっさとパソコンをしまって、寝っ転がった。
寒かった。
憧れるばかりだった。
自分を信じてはいる。
この場所で唯一時が止まってしまった画面にあきれた。
寄りかかってあくびをしてみた。
何かがほぐれた。
脳は、相変わらず長期休暇中だった。
仕方がなかった。
そんなの、言い逃れなんだけどなあ。
何度も同じ時間を過ごした。
やがて、脳は何かを思いついた。
なんでもいい、なんでもよかった。
久々に思いつくことができた。
それを文字に表して、繋げることができた。
それだけで、もういいんだ。
まったくもって意味がない文章だった。
それでよかった。
そしてまた、脳は長期休暇に入る。