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六人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
3/4

【アタシの世界に鳩が止まり。】

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 ♂2:♀2:不問2


 白咲しらさき 音寧ねね ♀ セリフ数:113

〈どこかの屋上に座り込む、明るくて優しい少女。

 今日で終わりだからこそ、めいいっぱい楽しんでしまおうと考えている〉


 星野ほしの 雅樹まさき ♂ セリフ数:50

音寧ねねと話をした一人目の男。糸目の狐顔きつねがおで、笑いながら女を殴ってそうとよく言われるが、事実じじつ無根むこんである〉


 アモ 不問 セリフ数:27

星野ほしのを連れてきた“ナニカ”。口が悪い。音寧ねねがどんな選択をしても、笑って許してやるつもりである〉


 世古口せこぐち 知津子ちづこ ♀ セリフ数:45

音寧ねねと話をした二人目の女。優しそうな見目みめだが、言いたい事はハッキリ言うので、見た目詐欺と言われるが、だまされる方が悪いと思っている〉


 ニト 不問 セリフ数:26

世古口せこぐちを連れてきた“ナニカ”。会話は少し苦手。音寧ねねの事は好きだが、彼女が“  ”を選ぶなら、笑って見送るつもりだ〉


 観音かんのんサマ ♂ セリフ数:26

白咲しらさき音寧ねねの選択を見守るモノ。彼女の言葉が最後さいごになるか、最期サイゴになるか、それはカレにも分からない〉


[あらすじ]《30分程度》

 どこにでもいそうな少女、白咲しらさき 音寧ねねの人生の分岐ぶんきてん

 ここを乗り越えれば楽になる? それとも、もっと苦しい道がアタシを待っている―――?


















【アモ】

 “どこにでもいそう”、なんて。

 随分ずいぶん厭味いやみを言うんだな。


【ニト】

 ・・・音寧ねねの内側なんか見もしないで。


【アモ】

 自分が作った世界ならば、好き勝手に揶揄やゆしても良いと思っているんだろう。


【ニト】

 ・・・胸糞むなくそワル・・・。


【アモ】

 まあいいさ、ニト。

 ここから先は音寧ねねの世界。


 誰にも邪魔なんかさせないさ。







❋❋❋❋❋







【観音サマ】

 そろそろだねえ。


【白咲 音寧】

 そうだね、神様。


【観音サマ】

 ・・・怖くないかい。


【白咲 音寧】

 どうして?


【観音サマ】

 いやあ、君が怖くないなら良いんだけどね? 君の選択をゆがめてしまわないかと思って。


【白咲 音寧】

 ふふ。相変わらず心配性な神様だね。

 アタシは大丈夫。いっぱい悩んできたんだもん。最後くらい楽しまないとさっ。


【観音サマ】

 ・・・君らしいねえ。


 それじゃあ、ワタシは先に行って待っているから、後でね。


【白咲 音寧】

 うんっ!





(深く、長く、深呼吸をして)

 すぅぅ……はぁぁ………。





 ・・・、よし! がんばろっ!







❋❋❋❋❋







【アモ】

 大丈夫か?


【星野 雅樹】

 大丈夫ですよ。・・・ウソ、ちょっと緊張してます。


【アモ】

 ハハ、正直者は嫌いじゃないぞ。

 だがそろそろ時間だ。


【星野 雅樹】

 話が終わったら、アモさんを呼べばいいですか?


【アモ】

 いや、話が終わればこちらに伝わる様になっているからな。心配せずとも大丈夫さ。


【星野 雅樹】

 分かりました。


【アモ】

(笑顔で)

 それじゃあ、“ってらっしゃい”。


【星野 雅樹】

(微笑んで)

 “逝ってきます”。







❋❋❋❋❋





【白咲 音寧】

 こんにちは!


【星野 雅樹】

(声が裏返って)

 コ、こんにちは。


【白咲 音寧】

 ふふ、緊張してる?


【星野 雅樹】

 まさか、こんな小さな子だと思わなくて・・・。


【白咲 音寧】

 ふふふ、何が起きても冷静に対応しそうな顔してるのに、意外だね。


【星野 雅樹】

 よく言われるよ・・・。そこ、座っても?


【白咲 音寧】

 どうぞ! 紅茶でもれようか?


【星野 雅樹】

 ああ、いや。紅茶は飲めなくて・・・、珈琲コーヒーはあるかな?


【白咲 音寧】

 あるよ! アモのオリジナルブレンドだから、ちょっと酸味さんみが強いけど大丈夫かな?


【星野 雅樹】

 珈琲なら何でも。


【白咲 音寧】

 貴方って大人だねー! アタシ珈琲飲めないのにぃ。


 あ、アタシは白咲しらさき 音寧ねね。貴方は?


【星野 雅樹】

 ボクは星野ほしの 雅樹まさき。好きなように呼んでいいよ。


【白咲 音寧】

 じゃあ、ホッシーって呼ぶね!


【星野 雅樹】

 ハハ、意外な呼び名だな。


 君は・・・いや、音寧ねねはここにどれくらい居るんだい?


【白咲 音寧】

 うーん・・・、あんまり気にした事ないから分かんない。でも今日が最後なんだ。


【星野 雅樹】

 じゃあボクらが最後のお客さん?


【白咲 音寧】

 そう! 記念すべき最後のね!


 はい、ホッシーの珈琲!


【星野 雅樹】

 ありがとう。・・・、ホントだ、ちょっと酸味が強いね。


【白咲 音寧】

 アモはね、神様にちょびっと無茶言われた時とかに、オリジナル珈琲を一気飲みするのが一番ストレス発散になるんだって。

 もうちょっと良い発散方法あると思うんだけどなぁ・・・?


【星野 雅樹】

 そんなものをボクが飲んじゃっていいのかな?


【白咲 音寧】

 ここに置いてあって、名前も書いてないんだからいーの! それにちょびっと減ってたって、アモなら気が付かないよ。


【星野 雅樹】

 意外に悪戯いたずら好きなんだね。姉さんにソックリだ。


【白咲 音寧】

 ホッシー、お姉さん居るの? え、ホッシー、弟なの!?


【星野 雅樹】

(相手の反応に少し笑って)

 何に対しての驚きなの・・・。


 姉が二人ね。しかも双子。

 それにウチは女系じょけい家族だったから、女が強くてさ・・・。


【白咲 音寧】

 げぇっ・・・、それじゃあホッシー、めちゃくちゃ肩身かたみせまいじゃん。


【星野 雅樹】

 まあ、それなりにね。

 でも父もボクも、いざという時の発言権が無いだけで、割と良い暮らししてたよ。


【白咲 音寧】

 いや、いやいやいや・・・、いざという時の発言権が無いのは男としてどーなの。


【星野 雅樹】

 ウチではそういうのが当たり前過ぎたんだ。

 何かを決めるのは女、それに従うのが男。もし反対するなら、女達を納得させるだけの材料を用意しろ、ってね。


【白咲 音寧】

(独り言のように)

 うへぇ・・・、女尊じょそん男卑だんぴ過ぎる・・・。

 ホッシー、よくゆがまなかったね。・・いや、もう歪んでるか。


【星野 雅樹】

 はは、ハッキリ言うなぁ。


 でもね、悪戯好きで、可愛い物とキラキラした物が好きな姉達も母も、祖母そぼだって、ちゃんとボクを可愛がってくれたんだ。

 その結果が、歪んでるなら本望ほんもうかな。


【白咲 音寧】

 あ、違う違う。悪い意味じゃないよ!


 最初のは、悪い意味だったけどね。

 そんな環境に居て、よく性格悪くなってないねぇ、みたいな意味。


 でも二個目は違うよ!

 性格は悪くなってないけど、常識は世の中のとは、ちょっとズレてるかなぁって。

 でもでも、それを他人に押し付けたりしない、目に見えない歪みだなって! だから、どっちかっていうとめてるんだよ!


【星野 雅樹】

 ははっ、必死だなぁ。


【白咲 音寧】

 あ〜・・・! 何か上手く伝わってない気がする・・・!


【星野 雅樹】

 音寧ねねの言葉に悪意が無いのは、分かってるから大丈夫さ。


【白咲 音寧】

(相手の言葉に少し照れて)

 ・・・ならいいけどぅ。


 ホッシーはさ、家族が大好きなんだね。


【星野 雅樹】

 うん。間違いなく一番。尊敬も自慢もいとわない家族だよ。あの人達と共にいた時間は天国だったよ。


【白咲 音寧】

 ・・・。


 アタシの家はね、ちょっと複雑なの。


【星野 雅樹】

 ちょっと?


【白咲 音寧】

 ・・・うーん、だいぶ? ふふ、ウソついちゃった。


 あのね、今からアタシの家族の話をするけど、どっちにも「可哀想かわいそう」って言わないでね、約束。


【星野 雅樹】

 ・・・分かった。






❋❋❋❋❋







【観音サマ】

 アモ、ニト。


【アモ】

 あい、観音サマ。


【ニト】

 ・・・何か御用ごよう、ですか?


【観音サマ】

 音寧ねねのデータを、イラエナに届けてくれるかい?


【アモ】

 っ、まだ音寧ねねがどっちを選ぶかは分からないだろっ!?


【観音サマ】

 今、音寧ねねは男に、自分の家族の話をしているんだ。


【ニト】

 ・・・どちらの、ですか?


【観音サマ】

 どちらも話すだろうねえ。


【アモ】

 ・・・、観音サマ、悪いけど。それは受け取れない。


【ニト】

 ・・・音寧ねねの選択を、先に決めつけたくない、です。


【観音サマ】

 ・・・・・君達は、ほんっとうに音寧ねねに甘いねえ。


【ニト】

 ・・・それ、ソックリそのまま返し、ます。


【アモ】

 観音サマだけにゃあ、言われたくねえよ。


【観音サマ】

 はは、手厳てきびしい。







❋❋❋❋❋







【白咲 音寧】

 アタシの本当のお父さんは、犯罪者だったの。部下の水筒すいとう毒物どくぶつを入れて殺した人。


 って言ってもね、アタシは会ったことないんだ! アタシが物心つく前に、お母さんはお父さんとお別れしてたから・・・。


【星野 雅樹】

 いつ、気付いたんだい? 実父じっぷ前科者ぜんかものという事に。


【白咲 音寧】

 いつからかなぁ。何かその辺全然覚えてないんだ。

 ただね、お母さん達がしぶい顔をしてる時は、あ、お父さんの事を話してるんだなって思ってた。


【星野 雅樹】

 そう、なんだね・・・。


【白咲 音寧】

 それで、アタシが小学生の時、お母さんが再婚さいこんしたの。お花屋さんのお父さん。優しくて、男の人なのに可愛い人。ついでにお勉強の出来るお兄ちゃんも出来たよ。


 ちょっとの間だったけど、幸せだった。


【星野 雅樹】

 何か、あったの・・・?


【白咲 音寧】

 一人で家に居た時だった。

 お兄ちゃんは部活。お母さんとお父さんはお花見デート。

 アタシも友達と図書館で勉強する予定だったから、家を出る時間までのんびりしてたら・・・、


 電話が鳴ったんだ。


【星野 雅樹】

 ・・・・。


【白咲 音寧】

 男の人の声だった。

 『ひとみ、お前結婚したのか』って。あ、ひとみっていうのはお母さんの名前ね。


 直感で、あ、お父さんだって思った。

 本当のお父さんね。


【星野 雅樹】

 ・・・何て返したの?


【白咲 音寧】

 ちょっと怖かったけど、『そうですよ、本当のお父さん』って言ったら、・・そしたら電話が切れちゃったの。


【星野 雅樹】

 ・・・思い切った事言うんだね、音寧ねね


【白咲 音寧】

 ・・・・・・・、図書館から帰ってきたアタシの耳に届いたのは、お母さんの訃報ふほう


【星野 雅樹】

(言葉を失って)

 ・・・え。


【白咲 音寧】

 ・・・・・お花見デートの帰り道、真っ正面から逆走ぎゃくそうしゃがぶつかってきて、お父さんは意識不明の重体。


 お母さんは即死そくしだった。


【星野 雅樹】

 ・・・・まさか。


【白咲 音寧】

 うん・・そう。


 アタシも、事故の事をお兄ちゃんの口から聞いた時、そう思った。


 まさか、って。


【星野 雅樹】

 ・・・・・。


【白咲 音寧】

 お父さんだった。本当のほうの。


 ・・・、何でって思ったけど、アタシかなぁって。


【星野 雅樹】

 っ、それは・・・! それは違うさ! 言っちゃ悪いけど、実父じっぷの頭がおかしかっただけで、音寧ねねのせいなんかじゃない・・・!


【白咲 音寧】

 うん。みんなそう言ってくれた。

 警察も、目を覚ましたお父さんも、お兄ちゃんも。学校のみんなも。


 みんな、そう言ってくれた。


 ・・・でも、本当のお父さんだけ、アタシがあんな事を言ったからだって、言ったみたい。


【星野 雅樹】

 そんなの八つ当たりだ! 音寧ねねの言葉を理由に、ソイツがつみから逃げようとしてるだけじゃないか・・・!


【白咲 音寧】

 そう、かな。


【星野 雅樹】

 そうさ。音寧ねねに一つのだってあるもんか。

 父親の罪を背負う必要なんて、一つも無いんだ。


【白咲 音寧】

(かすかに微笑んで)

 ・・・、ホッシー、優しいね。


【星野 雅樹】

 音寧ねね


【白咲 音寧】

 ん?


【星野 雅樹】

 音寧ねねはさっき言ったよね。どっちにも可哀想って言わないで、って。それは、君と君の家族と、・・・父親の事、かな。


【白咲 音寧】

 ・・・うん。

 みんな、アタシは悪くないって言うかたわらで、本当のお父さんの事を『可哀想』って言うんだ。


 『自分の思い通りにならないと、取り返しのつかない事をする可哀想な人』

 『事を起こしたのは自分なのに、それをじつの娘になすり付けようとする可哀想な人』


 ・・・。


 その通りなんだけどさ・・・、ちょっと耳が疲れちゃったから・・・だから、言わないでって言ったんだ。


 ホッシー、言いたかった?


【星野 雅樹】

 ・・・正直、そう思ったけど。でも音寧ねねが言わないでって言うなら、言わないよ。約束だからね。


【白咲 音寧】

 ・・・、うん、ありがと。







❋❋❋❋❋







【アモ】

 そろそろ時間だな。

 ・・・最初の頃は、無限むげんにすら思えた時間なのに。最後となると名残なごりしくなるな。


【ニト】

 ・・・アモ。


【アモ】

 何だ?


【ニト】

 ・・・アモは、音寧ねねに何をうの。


【アモ】

 何も。


 最後なんだ。音寧ねねの好きにさせてやろうぜ。


【ニト】

 ・・・・・・・。


【アモ】

 ・・・悪い事は考えるなよ、ニト。


【ニト】

 ・・・・・・・・・分かってる。







❋❋❋❋❋







【白咲 音寧】

 えぇ〜? ホッシー、蕎麦そば嫌いなんだ? アレルギーとかじゃなくて?


【星野 雅樹】

 鼻に抜ける香りが好きじゃなくてね。

 唯一ゆいいつ蕎麦だけは克服こくふく出来なかったよ。


【白咲 音寧】

 ホッシー、ウソ。紅茶もでしょ?


【星野 雅樹】

 紅茶は・・・頑張れば、飲めなくも・・・無いよ?


【白咲 音寧】

 あははっ、目が泳いでるよ?

 ・・まあ、嫌いは嫌いで良いよね、自分が嫌いでも、他の誰かにとっては好物な訳だし。


【星野 雅樹】

 そうそう。大体、『好き嫌いは良くない』っていうのは、満遍まんべんなく栄養を取らなきゃならない、子供に聞かせる文句だし。


【白咲 音寧】

 いやいや、ホッシー。満遍なく栄養取らなきゃなのは、大人も子供も変わんないよ?


【星野 雅樹】

 ん? 音寧ねね何か言った?


【白咲 音寧】

 うわ、大人げない! 聞こえてるくせに!


【星野 雅樹】

 フフっ・・・。


(力を抜いて)

 ・・・あー、あ。ねえ、音寧ねね


【白咲 音寧】

 何?


【星野 雅樹】

 ・・・音寧ねねは、今日が終わったらどうするんだい。


【白咲 音寧】

 今日が終わったら?


【星野 雅樹】

 うん、そう。だって、お客様はボクらで最後なんだろう? じゃあ明日、音寧ねねはここには居ない訳だろう。

 今日、ボクともう一人と話し終わったら、音寧ねねはどうするんだい?


【白咲 音寧】

 ・・・・・・。


【星野 雅樹】

 ・・・音寧ねね? 答えにくいなら別に―――・・・


【白咲 音寧】

 まだ、決めてないんだ。


【星野 雅樹】

 ・・・へ?


【白咲 音寧】

 生きてた頃は、家族の事で散々悩んで。

 ここに来た最初の頃は、お客さんの話を聞いて悩んで。


 いっぱい、たくさん悩んだの。


 最後くらい、直感でスパッと決めるのも悪くないかなって。


【星野 雅樹】

 じゃあボクらも責任重大だね。


【白咲 音寧】

 あははっ、そんなに気負きおわなくていいよ!


 ・・・でも、アタシの最後の話し相手になってくれて、ありがとう。


【星野 雅樹】

 こちらこそ。ありがとう、音寧ねね






【白咲 音寧】

 ―――・・・そうだ! ホッシー、珈琲のおかわりはどう? だぁいじょうぶ! アモには上手く言っておくよ!


【】

 


【白咲 音寧】

 ホッシー・・・? どうかし・・・あ。


【】

 


【白咲 音寧】

 ・・・・・・・。


 “ありがとう”なんて、何にもしてないよーだ・・・。







❋❋❋❋❋







【ニト】

 ・・・準備、いい?


【世古口 知津子】

 あら、もうそんな時間かしら。少し深呼吸させてちょうだい。


【ニト】

 ・・・緊張?


【世古口 知津子】

 すぅ、はぁ・・・。緊張、というより高揚こうようかしら。楽しみよ、すごく。


【ニト】

 ・・・とても、良い子だから大丈夫。


【世古口 知津子】

 ええ、手に取るように分かるわ。ニトくんの顔がとてもおだやかなんだもの。


 それじゃあ、世話になったわね。


【ニト】

 ・・・“逝ってらっしゃい”。


【世古口 知津子】

 ええ、“逝ってきます”。







❋❋❋❋❋







【白咲 音寧】

 こんにちは!


【世古口 知津子】

 あら元気な子だこと。こんにちは。


【白咲 音寧】

 ふっふ〜。お姉さん、きもが座ってるね!


【世古口 知津子】

 お姉さんだなんて、そんな歳じゃないわ。


 私は世古口せこぐち。世古口 知津子ちづこよ。


【白咲 音寧】

 アタシは白咲しらさき 音寧ねね! ちづさんって呼んでもいい?


【世古口 知津子】

 大歓迎よ。私こそ、音寧ねねちゃんって呼んでもいいかしら?


【白咲 音寧】

 もちろん! ふふ、座って座って! 紅茶も珈琲もあるけど、どっちがいい?


【世古口 知津子】

 じゃあ、紅茶を貰おうかしら。珈琲も好きだけれど、今日は紅茶の気分だから。


【白咲 音寧】

 良いよ! 神様のお気に入りの茶葉なの!


【世古口 知津子】

 あら、お湯を入れる前から良い香り。

 神様って、観音かんのんサマ?


【白咲 音寧】

 そう! 最初の頃に間違えて覚えちゃって、“大きくくくるとワタシもそうだから、直さなくていいよ”って!


【世古口 知津子】

 話を聞いてるだけで、甘やかされてるってよぉく分かるわね。


【白咲 音寧】

 アモとニトは甘やかしてる自覚ありなんだけど、神様は何と自覚無しだったの!


 この間聞いた時「え?」って言われたから、「一番アタシを甘やかしてるのは神様だよ」って教えてあげたら、目を真ん丸にしてたんだよ。


【世古口 知津子】

 甘やかされてる本人は、こんなにしっかりしてるっていうのにね。


【白咲 音寧】

 本当だよねぇ。


【世古口 知津子】

 ふふ、こんな短時間なのに、音寧ねねちゃんの事、いっぱい知れた気持ちになるわね。


【白咲 音寧】

 ええ? 不思議だね? アタシまだぜーんぜん自分の事喋ってないよ?


【世古口 知津子】

 それくらい魅力的な子って事。褒めてるのよ。


【白咲 音寧】

 んふふ、じゃあ嬉しい!


【世古口 知津子】

 現金な子だ事。


【白咲 音寧】

 じゃあさ! 何でもは答えられないけど、アタシの事知って欲しいから、何か聞いて?


【世古口 知津子】

 難しい質問するわねぇ。


 んん・・・。

 好きな食べ物は?


【白咲 音寧】

 定番だね! ピスタチオ味のマカロンだよ! ちづさんは?


【世古口 知津子】

 あら可愛い。私は・・・そうね、母の作ったポテトサラダかしら。


【白咲 音寧】

 お母さんの? 大好きだったんだ?


【世古口 知津子】

 いいえ?


【白咲 音寧】

 え・・・!?


【世古口 知津子】

 母の事は大っ嫌いだったわ。あの人がしていたのは教育じゃなく、支配だった。それに気付いたのは母が亡くなって、随分ずいぶん大人になった頃だったけれど。


【白咲 音寧】

 ・・・虐待ぎゃくたい、だったの・・・?


【世古口 知津子】

 世間様はそう呼ぶんだろうけどね。私にとってはただの地獄じごく。毎日毎日、母の機嫌をそこねないように必死で。

 何かが母のかんさわった瞬間、ああ今日死ぬんだなって何度も思ったわ。


【白咲 音寧】

(言葉を失って)

 ・・・。


【世古口 知津子】

 でも、機嫌が良い日は、必ずポテトサラダが食卓に並んでた。

 今思うと味はいし、じゃがいもは上手くつぶせてないし、私が作った方がきっと、何倍も美味しいんだろうなって思うの。


 ・・・でもね、ポテトサラダが出る日は母の機嫌が良い日。


 “ああ、今日は笑っていて良いんだ”って思うと、美味しくて美味しくて、たまらなかったわ。


【白咲 音寧】

 ・・・・・・、・・・・アタシ、ちづさんの作るポテトサラダが食べてみたいな。


【世古口 知津子】

 ええ、そうね。今度会えたら作ってあげようかしら。


【白咲 音寧】

 ・・んふふ、やった〜!







❋❋❋❋❋







【ニト】

 ・・・音寧ねねは世界が好き・・・音寧ねねは世界が嫌い・・・音寧ねねは世界が―――


【アモ】

 何のうらないだ、それ。


【ニト】

 ・・・音寧ねねが世界と相思そうし相愛そうあいになればいいな、と思って。


【アモ】

 ・・・なる訳ねーだろ。


【ニト】

 ・・・“なればいいな”は“なって欲しいな”じゃないから、いいの。


【アモ】

 屁理屈へりくつ野郎め。

 そんな女女めめしい占いなんぞ、ゴミになるだけだ、捨てちまえ。


【ニト】

 ・・・風情ふぜいがない。


【アモ】

 たましいも無えうつわに風情なんて要らねえよ。


 それよか、ほら立て。

 先に調律ちょうりつに行くぞ。


【ニト】

 ・・・もう、待ってるの? ヒミリ様。


【アモ】

 ああ。今日が最後だからってあっちも気合十分だ。待たせんのは悪ィだろ。


【ニト】

 ・・・でも。


【アモ】

 あのなぁ、ニト。音寧ねねがどっちを選んでも、・・・どっちも選ばなくとも、音寧ねねの最後は、自分達の最後でもある、そうだろ?


【ニト】

 ・・・うん、知ってる。


【アモ】

 じゃあ、そろそろ、


【ニト】

 ・・・まだ、もうちょっと。


【アモ】

 ・・・・・・はぁー・・・。しゃーねーか。







❋❋❋❋❋







【世古口 知津子】

 それから旦那と出逢って・・・生意気な息子が二人も出来て・・・幸せだったわよ。

 子供の頃の不幸せを払拭ふっしょくさせてやるって感じかしら。


【白咲 音寧】

 ちづさん、やっぱりお母さんだったんだね!


【世古口 知津子】

 やっぱりってどういう意味?


【白咲 音寧】

 い、いやいや! 全然そんな悪い意味じゃないよ!

 アタシのあつかい方が慣れてるなぁって思ってさ。そういう人って必ず親とか、兄姉あにあねだったりするんだ!


【世古口 知津子】

 あら、そういう事ね。

 でも私の家は息子しか居なかったから、音寧ねねちゃんが初めての・・・いえ、二人目かしら?


【白咲 音寧】

 二人目?


【世古口 知津子】

 そ。一人目の息子が連れてきた彼女ちゃん。そのまま結婚して、・・・もう孫もできた頃かしらね・・・。


【白咲 音寧】

 彼女さん、可愛かった?


【世古口 知津子】

 んー、可愛らしい顔立ちだったけれど、お料理作るのはヘッタクソだったわねぇ。週に一回は『お義母さん、お料理教えてくださ〜い』なんてウチへ、泣きつきに来るの。

 ・・今は上手になってると良いけど。


【白咲 音寧】

 ・・・ちづさん、確か・・・飛行機事故で亡くなったって・・・。


【世古口 知津子】

 ええ、そうよ。結婚式はハワイでするんだって息子が言っていたの。

 色々あってね、私だけ別の便びんで向かったら・・・・ってね。


【白咲 音寧】

(落ち込んで)

 ・・・・。


【世古口 知津子】

 そんな顔しないの! 生きてるものはいつかは死んじゃうものよ。それが早いか遅いかってだけ。


 ・・でもねぇ、神様だってもう少しタイミングってものを考えてくれないと。

 結婚式をひかえた新郎しんろうの親を今ここで死なす!? って思ったわよ。


【白咲 音寧】

 ・・ちづさん・・、それ仏様に言ったとか、そんな事は・・・。


【世古口 知津子】

 言ったわよ、容赦ようしゃなく。


 顔真っ青にして謝り倒されたから、謝罪されたら生き返るのかー! って更に詰め寄ったわ。


【白咲 音寧】

 い、言ってた・・・! 何て罰当ばちあたりな・・・。


【世古口 知津子】

 死んでるんだからばつも何も無いわーと思ってね。

 連れてきてくれた死神が若干引くぐらい、怒り狂ったわよ。


【白咲 音寧】

 ああ・・・仏様、結構気弱(きよわ)だからやめたげて・・・っていうか死神くん引いてたんだ・・・!?


【世古口 知津子】

 ふふ。


 ・・・私が死んだ事はね、『仕方ない』の。『そういうもの』なの。

 だからのこされた子達が、乗り越えて、踏ん張って、それぞれの幸せを見つけて、笑って生きていてくれたら、それだけで嬉しいのよ。


【白咲 音寧】

 ・・お母さんって、みんなそうかな。


【世古口 知津子】

 そうなんじゃない? あ、勿論もちろん私の母みたいなクズは論外ろんがいよ。


 ちゃんと子供を見てて、ちゃんと家族を愛してる親っていうのは、いつでも、いつまでも、家族に幸せでいて欲しいのよ。


【白咲 音寧】

 ・・・うん。そう、だね。


 ちづさんだけってのは、ちょっとアレだし、アタシの死んだ時の事も喋っていい?


【世古口 知津子】

 ええ、良いわよ。


【白咲 音寧】

 まず、最初に! アタシはアタシが死んだのは事故だと思ってるし、誰も悪くないって思ってるから、誰の事も悪く言わないでね!


【世古口 知津子】

 ええ、勿論。・・・仏様には文句言っていいのよ?


【白咲 音寧】

 だからやめたげてって・・・。


 えーっとね、アレはぁ・・・中学校の卒業式だったかなー。

 母の遺影いえいと、父と兄と校門の前で写真を撮ったの。


【世古口 知津子】

 ああ、なつかしい。私もやったわ。


【白咲 音寧】

 ふふふ。アタシもピースしたいから、お父さんが遺影持ってって言ってるのに、号泣してて、ぜーんぜん聞いてくれなくて結局お兄ちゃんに持ってもらったんだ。


【世古口 知津子】

 泣き虫なお父さんだ事。


【白咲 音寧】

 ふふ、その分とっても優しいんだから。


 でね、教室に忘れ物してたのを思い出して、二人にちょっと待っててって伝えて、校舎に戻ったの。そして、


 気が付いたら、階段のおどり場? みたいな所に頭を突っ伏して倒れてたの。


【世古口 知津子】

 ちょっと待って、急展開ね?


【白咲 音寧】

 へへ・・・何が起こったか、すぐには分からなくてさ・・・。


 でも視線だけを上げて、上の階を見たらね、女の子が二人、慌てて近寄ってくるのが見えたの。

 ああ、そうだ。押されて落ちちゃったんだって気付いて・・・それが最後。


【世古口 知津子】

 ・・・そう。大変だったわね。


【白咲 音寧】

 お父さんとお兄ちゃんには、申し訳ないかなぁって思うけど・・・それ以上にアタシを押しちゃったせいで、変に罪悪感が生まれちゃった、あの後輩ちゃん達が可哀想でさ。


 ちづさんが言ったみたいに、死んじゃった事は『仕方ない』でしょ? ・・・仕方ないから、前向いて欲しいなって。


【世古口 知津子】

 優しいのね、音寧ねねちゃんは。


【白咲 音寧】

 色々いっぱい悩んでさ、吹っ切れたのはつい最近なんだ。・・・生きてた頃のアレコレに優しくなれたのも、多分その時。


【世古口 知津子】

 とは言っても・・・難儀なんぎなものよね、死んだ後もこんな風に過去を振り返って、色々清算せいさんしなきゃならないのは。


【白咲 音寧】

 あはは、確かにそうかも。







❋❋❋❋❋







【観音サマ】

 もしもし、イラエナ。・・・ああ、すまないね。ギリギリになったけれど、やっと音寧ねねが話してくれたんだ。


 ・・・さあ、どうだろう。彼女自身、最後の選択肢は二つだと思ってるみたいだし、いきなり話しても困惑こんわくさせてしまうかも。


 ・・・ふふ、それでもね、イラエナ。

 ワタシが一時的にも、音寧ねねの神様になれてよかったと思ってるんだ。

 音寧ねねがどちらを選んでもいい。どちらを選ばなくともいい。

 調査対象にそんな事を思うのは、音寧ねねが初めてだったから。


 ・・・分かってるよ、イラエナ。

 アモとニトを貸してもらった礼はする。だけれど、もう少しだけ・・・彼女の優しさを感じさせておくれ。




 ・・・ああ、感謝するよ。イラエナ。いや、最初のプラディティ殿どの







❋❋❋❋❋







【世古口 知津子】

 さあ、そろそろ逝こうかしら。


【白咲 音寧】

 ・・・エッ。


【世古口 知津子】

 たくさん話せたもの。今まで話せなかった事、たくさん。

 だから、もう充分よ。


【白咲 音寧】

 ・・・今日の一人目はね、バイバイが言えなかったの。でも、バイバイを言うのも、結構くるね・・・。


【世古口 知津子】

 あら、そうなのね。でも私達って、どちらも家族に『バイバイ』は言えなかったのだから。言えなかった者同士、笑顔でバイバイしましょ。


【白咲 音寧】

 ・・・うん、そうだね! じゃあちづさん、えっと・・・。


【世古口 知津子】

 あー、待って待って。


【白咲 音寧】

 え、何?


【世古口 知津子】

 音寧ねねちゃん、今日ね。すごく楽しかったわ。娘が居たらこんな感じかしらって思ってた。


 だから、ありがとう。音寧ねねちゃん


【白咲 音寧】

 ・・・こちらこそ、ありがとう。ちづさん。


【】


【白咲 音寧】

 アタシもね、ちょっとだけ・・・お母さんみたい、って思ったよ。


【】


【白咲 音寧】

 ・・・へへ・・・あーあ、終わっちゃった・・・。











❋❋❋❋❋











【白咲 音寧】

 アレ、神様だけ? アモとニトは?


【観音サマ】

 少し先の方に居るよ。君の選択を聞いて、共に行くと言っていたよ。


【白咲 音寧】

 そっか。じゃあ神様、言うよ?


【観音サマ】

 ・・・音寧ねね


【白咲 音寧】

 止めてもダメ。アタシもう決めたんだから。


【観音サマ】

 違うんだ、音寧ねね

 きっと君は、“天国”か“地獄”なら、“地獄”を選ぶだろう。

 “転生”か“消滅”なら、“消滅”を選ぶだろう。


 ワタシは、その選択を見守る存在だ。

 その選択を否定もしないし、肯定こうていもしない。


【白咲 音寧】

 ・・・?


【観音サマ】

 だけれど、選択肢を付け加えちゃならないなんてのは、言われてないからさ。


 ねえ、音寧ねね

 長年ながねん、君を悩ませた元凶せんたくを変えてしまおうよ。


【白咲 音寧】

 え、待って待って。何言ってるの、神様。

 ホッシーとちづさんは、成仏じょうぶつしたの。アタシも、アタシの仕事が今日終わったの。

 訳わかんない事言ってないで、アタシの選択を聞いてよ、アタシは―――!


【観音サマ】

 目を覚まそう、音寧ねね


【白咲 音寧】

 もう、かえらな・・・ん!? はぁ・・・!?


【観音サマ】

 この長い間。君は君の死因しいんを・・・いや、君が死因と思っている出来事をずっと話したがらなかったから、この選択はずっと仕舞しまわれていたんだけれど。

 最後の最後で、君はやっと話してくれた。


【白咲 音寧】

 そうだね、ちづさんに話したのが初めてだよ・・・。

 でも・・・目を覚ます、って何? アタシ眠ってないけど・・・。


【観音サマ】

 いいや、君はずっと眠ってるよ。

 中学の卒業式で、後輩の不注意によって、階段から落ちたあの日から、ずっと。




【白咲 音寧】

 ・・・・・・・・・・・え―――・・・?


【観音サマ】

 君は、死んでなんかいないんだ、音寧ねね


【白咲 音寧】

 ちょ、っ・・・まって、まってよ・・・。


【観音サマ】

 君の目が覚めるのを、父親と兄はずっとずっと待ってるんだ。


【白咲 音寧】

 うそ、うそだ・・・うそ、そんなわけない・・・アタシ、ずっと、ずっと・・・


【観音サマ】

 ああ、そうだねえ。ずっと、君はよく頑張っていたよ。成仏出来ない魂の過去を清算させて、我々の仕事を手伝ってくれた。


【白咲 音寧】

 きょうが、さいご・・・だったでしょ・・・? だからアタシもう、どこにもカエらないつもりで・・・てんごくも、てんせいも、いやだったから・・・


【観音サマ】

 それは、どうして?


【白咲 音寧】

 だって、おとうさんもおにいちゃんも、もういないんだもん・・・ふたりともおいてきちゃった・・・アタシがドジなせいで、もっと、いっしょにいたかったのに・・・!


【観音サマ】

 ・・・では、帰ろう。音寧ねね


【白咲 音寧】

 ・・・・・カエ・・・・帰れるの・・・アタシ・・お父さん、とお兄ちゃん・・・に、また会えるの・・・?


【観音サマ】

 もちろん。君が、それを望むのなら。


【白咲 音寧】

 ―――っ!!!!


【観音サマ】

 さあ、音寧ねね。君の選択は―――?




【白咲 音寧】

 帰り、たい゛!!! 帰る゛!! お父さん゛と、お兄ちゃんの所に゛帰り゛た゛い゛っ!!!!


【観音サマ】

 その選択、見届けよう。













❋❋❋❋❋











【アモ】

 これにて一件落着。おい、ニト。なにしずんでんだ。


【ニト】

 ・・・音寧ねね、自分達の事忘れちゃった?


【アモ】

 そりゃあな。こんな訳わかんねぇ世界覚えてられると厄介やっかいだし。


【ニト】

 ・・・ちょっと、さみしい。


【アモ】

 何言ってんだよ。今度会う時は、音寧ねねがちゃんと幸せに終われた時だ。


【ニト】

 ・・・ちゃんと、幸せになれるかな。


【アモ】

 なれるさ。優しい子だもんよ。


【ニト】

 ・・・・うん、そうだね。
























STORY END.

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