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ダイニングレストラン《おにく》

「おっはよ~!レティちゃんは今日も綺

麗だね」



今日一番のお客様は、常連のエレファントの獣人のキファント様とヒョウの獣人のマーシャル様だ。お二人は獣人国の騎士団の方で、この街の団長と隊長をされている。


 騎士団の方々が良くいらっしゃる為か、アルコールの提供を一切していない為か、私のダイニングレストラン《おにく》はいつも平和で危険な方は近寄って来ない。飲み物は季節のフルーツウォーター又はフルーツウォーター炭酸割りだ。デトックス効果もありサッパリした喉越しで、人気がある。暑い日は飲み物だけのお持ち帰りもあるほどなの。


 騎士団の方も居るし、この周辺は治安も良いから、人間の若い女一人でお店を開き、二階を住居としていても今の所何の不自由も危険も無い。とても、幸せ。



「いらっしゃいませ。ありがとうございます。マーシャル様の毛並みは今日も最高の仕上がりになってますね」



マーシャル様はスレンダーな身体にピンと立った耳と、綺麗な長い尻尾を右に左にフリフリしている。



「ヒュー! 嬉しいよねー。僕達ヒョウの獣人は毛並みには拘っているからね。レティちゃんの言葉には嘘がなくて聞いてて気持ちいいよ」


「そうだな。マーシャルの言う通り、レティは俺達獣人に偏見無く接する人間だな。この獣人の国には、結構な数の人間も暮らしているが、やはり生活の為働いている人間は多い。そーゆう奴らは獣人を本当は苦手としたり、心の奥底では怖がったり見下したりしている奴も少なくない。それを俺達は察してしまうしな。困ったものだ」



少し悲しい瞳で言葉にしながら、筋肉質過ぎないスラリと長い脚をカウンターの下に押し込めるように入れているキファント様。


 キファント様の髪は綺麗なパールグレーで瞳は黒真珠の様なブラック。なんとも落ち着いた綺麗な色合いだけど、身体は人一倍巨大。キファント様のお耳はエレファントらしく大きくふわんふわんしている。のんびりとして、ついぼーっと耳の動きを視線で追っている時があって困るわ。尻尾は鞭の様にピシピシうごいているし、お店に入られると獣人仕様に作ってるお店のはずが全てが小さく感じられる方ね。


 マーシャル様のお話だと、普段は紳士的で落ち着いた方なのに、獣化し怒りにのまれると誰も止められないほど強い方なのだそう。獣化した獣人には近寄ったら駄目だよって最初に教えられた。


 街を見渡しても殆どの方は半獣状態で、獣化してるのは赤ちゃんか小さな子供達しか見た事がない。ある程度成長すると、自然に半獣に変化するらしいわ。



「ふぅ~つっかれた~何か食べたら!俺は帰って寝るからね。明日も休むから~」


「そうしろ。流石に私も今日、明日はゆっくり過ごす」


「お疲れの様なので、こちら飲んでみてください。試作品なので、感想も聞かせて貰えると嬉しいですわ。レレカの果汁と炭酸水を合わせたものですわ。少し酸っぱいかもしれませんが、後味スッキリビタミン豊富で身体にはよろしいのですよ」



大きめのジョッキにたっぷり入れてお二人の側にソッと置いた。



「レレカって緑のだよね。アレって齧っても酸っぱくって山に入ったら良くあるけど、皆んな手をつけないよ」



マーシャル様が怖々と、ジョッキを揺らすと、中の氷がカラカラ鳴り涼しげな音が聞こえる。



「レティが出すものに、食べれない物は無いだろう。丁度喉が渇いて仕方なかったんだ。いただこう」



キファント様が持つと大きなジョッキもとても小さく見える。勢いよくゴクゴク飲み込み、半分一気に飲み干した時、ジョッキから口を外し



「私はこれから飲み物はレレカの炭酸水が良いな。もう少しレレカ多めが私の好みなのだが、作って貰えるだろうか」


「はい!キファント様仕様でお作り致しますね」


「食べ物も、いつもの通りでいい。今日のオススメ大盛りにしてくれ」


「はい!ご注文承りました」








《説明文多めになりました。どうしても、説明口調になってしまいます。楽しんで貰える様に日々反省と感謝します》


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