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5-4

 虚勢を張って歩調を緩めず歩き続ける。


 そろそろ何か適当な理由をつけて砂鮫を呼ぼうか考えた時だった。


「師匠!! あれ、何でしょうか!?」


 ルシャが前方を指差して聞く。


 目を凝らすと、薄ぼんやりだが確かに何かが見える。そろそろムジャロップの街に付く頃だ。しかしどうにも建物や城壁の輪郭には見えない。


「なんでしょう!? なんか……緑っぽい…!!」


「ルシャはここに来るのは初めてかね?」


「いえ!! 魔皇朝がわるさする前はよく来てました!!」


「見覚えはないんだね?」


「はい!! もう暫く行けば街が見えてくる筈ですけど…!!」


 ルシャは落ち着かなげに言う。


「街の位置にあの緑色の変なのが覆いかぶさってる訳か……兎も角行って確認してみよう」


 ここでようやく砂鮫を呼ぶ運びとなった。



 砂鮫を駆り、輪郭がはっきりする所まで近づく。


「確認だがね、ルシャ」


「はい!!」


「これを見るのは初めてなんだね?」


「はい!!!」


 二人の前に現れたのは、砂漠から唐突に始まる、深い密林だった。


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