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4-13


「何者だ!?」


 野柳を防いですぐ、指揮官の男が怒鳴った。なかなかの美丈夫だ。よく鍛えられた身体は見惚れるようなバランスだ。ガラベーヤの上に、控え目な鎧を着込み腰に大刀を帯びている。


 床に辿り着くと同時に、野柳は人型に戻る。


「ブラストレイダーズ。そう名乗っている」


 名乗るそばから、衛兵なのか幹部なのか、二人の兵士が飛びかかってくる。一人をカウンターで強かに殴りつけると、もう一人が絡みついてくる。


 液状化してくぐり抜け、逆に締め落としてやる。


「何が目的だ!?」


 部下が軽くあしらわれても動じる様子がない。ここまで肝が座っているとやりづらい。


──揺さぶってみるか。


「助けてやろうと思ってね」


 出任せである。続く理屈をその場で練り上げる。


「……なんだと」


「こんた辺境の地に飛ばされる辺り、魔皇朝に愛想が尽きて罪もない民草をいじめるのが厭になったか、なんかやらかして飛ばされたんだろう? 裏切ったら死ぬ呪いの解除方法を教えてくれりゃ助けてやれるかもしれんぞ」


「……ばかな」


「何故即答しなかった? 思い当たることがあるんじゃないか? 何とかして解呪の方法を伝えろ。助けてやれるかもしれんぞ」


 出任せであるが手応えは、あった。

 相手が提案を呑もうが呑むまいが、この後は幾分優位に運べるだろう。

 仲間に出来れば御の字だ。貯水室で見たものの謎も解ける。


「くどい!!」


 指揮官は一挙に距離を詰め、大刀を抜き斬りかかってくる。


 バックステップで躱す。


「こっちは名前も目的も話した。なにも言わずにやり合おうというのはフェアじゃないな」


「やかましい! これから死ぬ者には無駄なことだ!」


 避けた野柳に向かって、身の丈程もある拳が突如現れ、迫ってきた。


──これか!


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