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緑の団子を一つ、口に放り込む。
やはり、とてつもなく、甘い。
器をテーブルに置く。
「ルシャ! 皆を避難させなさい……特等席へな!!」
「は、、、はい!!!」
戸惑いがちに返事をするルシャを置いて悲鳴のする方へ駆ける。
逃げ惑う人々を避けながら進むとその先に、魔獣が居た。
デザートゴブリン。その名の通り、砂色の小鬼である。その数5体。
──人型の相手ならば。
逃げず、向かってくる相手に一緒怖じけるゴブリン。その隙を逃さず、鎖骨と股ぐらに手を伸ばす。
肩車に担ぎ、側に居たもう一体のゴブリンに叩きつける。
間髪入れず、少し離れたゴブリンに飛び掛かり、強かに膝を入れて倒す。
まだ動く気配を見せるので十字に固めて抑え込む。
──手が……腕が足りんか……!
ゲル化させて伸ばし、巻き付け、片腕を自由にする。
もう片方の手も同様に伸ばし、ゴブリンを掴む。
これはがむしゃらが過ぎた。転ばせることは出来たが抵抗が激しい。
まだ一体が完全に自由だ。加えて、最初の一体を投げつけられた者も仲間の身体を押し退けつつある。
腕を更に強く締める。折れよ、堕ちよと念じるが、如何せん、手が足りない。
と。歩を進めるゴブリンの頭に円月輪が垂直に刺さった。
仲間の身体を除き自由になったゴブリンの首が飛んだ。
避難誘導を終えたルシャが、加勢に来ていた。




