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3-1

 分身体を回収し、雨の中をとぼとぼと歩く。考えがまとまらない。


「師匠。師匠! 大丈夫ですか!?」


 後ろからついてくるルシャが、声を掛けてくる。


「あ? あぁ……大丈夫だ。全部終わればまた会えるようになる。今は次のことを考えねばな。大仕事になるんだろう」


 そうだ。次のことだ。オアシスを取り戻さなくては。重要地であることを考えれば、次は魔神遣いを相手に回すことを考えなくてはならない。切り替えなくてはならない。思考を。


 それでも胸につかえたものが思考の流れを引き寄せてしまう。


「雨、強いな……ルシャがお願いしたのかね?」


「いえ! 最初に頼んだ以外のことは何も!!」


「そうか……」


 雨は、歩く内に土砂降りになっていた。


 この気詰まりも流されてしまえば良いのに、と野は思う。


 自分の選択の疑わしさ。過去を伏せたまま師弟となった後ろめたさ。


──あの時。師となることを買ってでたあの時、私は意図的に話すタイミングを消したのではなかったか……。


 道中もルシャは気遣わしげに話しかけたものの、野柳は生返事を返すのがやっとだった。


 生気のない返事は雨の音に紛れ、よりあやふやな形でルシャに届いた。


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