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2-4

 到着するとまず、ルシャがヘビ人間の墓標の前に立って両の手を組み、何事か祝詞を捧げた。

「それがここのお墓参りの作法?」

「はい! 近くに寄ったらやるんです!! ふつうは仲良い人だけだけど……」

 ──死んだら恨みっこなし!

 思ったよりルシャは人の話を聞いてくれているようだった。

 聞けば、この世界に命日の概念はないらしく、こうして近くに寄ったり折に触れて墓参りをする習わしらしい。手順を聞いて、野柳も拝む。


 その後、ルシャの実力を見る為に組手を行うことになった。

「ルシャはその、魔神遣いってことでいいのかな?」

「は、はい! でも、その、聞いてたかもですけど、私のはハズレらしくて……」

 面白いようにルシャの目は泳いだ。

「何を司っているのかね?」

「風を……」

「なるほど」

 ──やはりそういう認識か。

「まず素の格闘スキルが見たい。武器と魔神の力ナシで掛かってきなさい」

「! 師匠にですか!?」

 ルシャが頓狂な声を上げる。

「そうだ。どこからでも良い。但し」

 野柳の突きが呆けたルシャの顔を掠める。

「全力で。殺す気で来たまえ。手を抜いてると判断したら怪我では済まさん」

 瞬間、す、とルシャの表情が変わった。

 これが出来る時点でまず及第点と言えた。

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