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婚約者〜後編〜

(注意;この話は主人公 鶴井つるい 優歩ゆうあの幼なじみ亀井かめい 佳夏よしかの視点でお送りします。)


 私たち姉弟は鶴井つるい 優歩ゆうあの幼なじみです。

私たち姉弟は双子だ。

性別の違う双子です。

基本的にどちらが上かは興味がありません。

私たち姉弟はお互いをお兄ちゃん、姉貴と呼びます。

昔からこうなので私たちにとっては違和感がありません。(周りは違和感があるようですけど)

私たち姉弟は幼い頃から彼女?(主人公)の面倒を見てきました。

それも自然に。


 彼女?(主人公)の体質には始めはかなりビックリしました。

彼女?は隣に住んでいたのですが、まさか一人っ子とは思いもしませんでした。

いろいろと話を聞くと1人の体に2人の人格、ますます混乱してきました。

日によって性別も人格も違う体、大変なんだなと思わず同情していました。

しかし、彼女?にとってはそれが日常なので別の困ったことは無いとも言っていました。


 それから小中と彼女?の面倒を見てきました。

やはり彼女?は特殊な体質なので何かと偏見を持たれることが多かったような気がします。

そのたびに私たち姉弟はフォローしてきました。

幸い彼女?の明るい性格もあって今まで深刻な事態になったことはありません。

しかし、高校は彼女?をフォローしてくれる学校が良いと言うことでこの学校を選んだようです。

彼女?なりに考えるところがあるようです。

私たちも彼女?とずっと痛いと言うことでこの学校を選びました。


 話が変わりますが彼女?は異性愛者です。

彼女?は私の婚約者です。

と言っても彼女?の男の時の婚約者ですが。


 混乱している方もいると思いますのでここで簡単に説明します。

性転換症というのは特殊な体質です。

大半の人は性転換する時は人格が変わりません。

しかし、ごく稀に彼女?のような性転換する時に人格が変わる人がいます。

性転換症自体、世間に認知され始めたのがほんの数十年前です。

その時に結婚の問題が起きました。

今や異性婚と同じように同性婚が認められています。

しかし、結婚は1対1が原則でした。

そこに性転換症という問題が起きたのです。

先ほど申しましたようにそこに性転換する度に人格が変わる人が出現しました。

つまり、男の時と女の時とでは恋愛対象が違うのです。

ほんの数年前ですがある性転換症の方が訴訟を起こされました。

1人の人と結婚できないのは人権侵害だと。

最高裁まで争われ国はその方の意見を全面的に認めました。

それから法律は変わり性転換症の人に限って2人まで結婚することが認められたのです。


 そして私たち姉弟は彼女?の婚約者になりました。

卒業と同時に結婚するつもりです。


 私たちが通う学校は男子校舎、女子校舎と分かれています。

男子校舎ではお兄ちゃんが、女子校舎では私が彼女?の面倒を見ます。

後、言い忘れていましたが一応私たちの関係は学校も知っています。

真剣な交際なので学校からとやかく言われることはありません。

むしろ応援してくれているぐらいです。

ちなみにこの学校は全寮制です。

男子寮、女子寮、性転換寮の3つの寮からなっています。

基本的に関係者肉親以外は立ち入り禁止の寮です。

ちなみに婚約者も肉親に含まれます。

ですので事前に許可が必要ですが私たち兄妹は全ての寮に出入りできます。

そして電話でしたら毎日でも会えます。


 勘違いしている方もいるかもしれませんので一応忠告しておきます。

私たちの通っているこの学校は不純異性交際は禁止されています。

基本的に男女の交流はありません。

では私たちはなぜ認められているのかというと真剣であるという旨を学校に提出しているのです。

つまり学校を卒業したら結婚するという誓約書を学校に提出しています。

もし、別れるということになれば学校を退学しなければならないというペナルティまであります。

だから絶対に別れることが出来ないのです。

もちろん別れる気はさらさらありませんが。


 ここで私のノロケを少し語りたいと思います。

彼?(主人公)はメチャクチャかっこいいです。

容姿も性格も。

そして非常にジェントルマンです。

しかし、ここ最近は女の彼女?しか見ていません。

少し不満なのです。

彼女?もまた非常にかわいいのですが。

最近は会話の8割から9割ぐらいはお兄ちゃんの話です。

非常にうっとうしいです。

ラブラブなのは結構ですが少しヤキモチを焼いてしまいます。

あなたを好きな人が目の前にいるのに。


 ちなみに私たち姉弟は性別にはこだわりません。

女の子の彼女?も私にとっては充分恋愛対象です。

彼女?は私には素っ気ないですが。


 私は彼女?が時折見せるイケメンな姿、カワイイ姿、可憐な姿、全てが大好きです。

彼女?は私についてはなんとも思っていないようですが姉のようには慕ってくれているように思います。

それに時折恋愛相談も受けますが正直複雑な気持ちです。


 ここ数日は男子校舎にも女子校舎にも彼女?は通っていないようです。

そういう日が月に1回はあります。

理由は大分先になりますが必ず話します。

話者が私かどうかは分からないけど。(笑)

今日は久しぶりの女子校舎への彼女?の登校。

今日までの女子校舎の話を存分に話してやろうと思っています。




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