生徒会長(後編)
(注意;この話は白波瀬 海人の視点でお送りします。
この人物は初登場の人物なのでどういった人物かは本文でお確かめ下さい)
こんにちは、お初にお目にかかります。
と言っても初めてじゃないんですけどね。
その辺は追々お話しするとして今回は僕のお話をしようと思います。
まず、最初にお話するのは僕が性転換症であること。
性転換症とはその日によって性別が変わる人たちのことです。
その性別は特定の日を除いてランダムに現れます。
つまり特定の日以外はその日がどういった性別になるのかが分からないのです。
まぁ、ここまでは皆様にとっては単なるおさらいなんですけどね。
ちなみにここで言う特定の日は後々お話しするとして今回はお話ししません。
そして今回は僕は男子ですので男子としてお話しします。
ちなみに僕が女子の時は白波瀬 真梨桃と名乗っています。
なぜか女子校舎では生徒会長をやらしてもらっています。
僕は女子という生き物を理解できません。
性自認は男子ですので。
だから女子校舎での自己紹介では精一杯女子が引くようなことを言いました。
その効果はてきめんでしばらく女子が寄ってこないほど。
しかし1ヶ月もすると効果が切れ始め段々女子と話をするように。
そして今年のバレンタインには毎年のように段ボールでチョコレートをもらうことに。
毎年のこの行事にははっきりいってうんざりだ。
なぜうんざりしているのかというと別にモテるのには悪い気がしない。
でも男子の時と女子の時とではチョコレートの差は雲泥の差だ。
正直男子の時より女子の時の方がよくモテるのだ。
性格が変わらないのに。
最近、特に男子としての自信を無くしている。
別に男子の時でもモテない訳ではない。
自慢じゃないが男子の時に女子からラブレターをもらったことも沢山ある。
それでも女子の時の差が激しすぎる。
過去、僕がつきあった事のある女子は僕の女子の姿に惚れている人たちだ。
その人たちは僕が男に戻ると必ず引く。
そして僕はなぜか女子の同性愛者によくモテる。
つきあったことのある女子はもれなく同性愛者だ。
異性愛者の女子とは付き合ったことはない。
男子の時でもそれなりにモテるのだがなぜか異性愛者の女子とは付き合ったことはない。
なぜかフィーリングが合わないのだ。
そして今の彼女も同性愛者だ。
話を戻します。
僕は自己紹介の時に精一杯女子が引くようなことを言いましたがいつの間にか僕の周りに女子が集まるようになりなぜか僕が委員長にまでなってしまいました。
なぜかしっかりしてそうという風に言われ委員長になったのです。
まぁ、それは別にいいのですが小中と委員長をやって来たので。
でも女子の時はしっかりしてそう、男子の時は頼りなさそうと言うのが僕の評価です。
今、僕は女子校舎では生徒会長ですが、男子校舎では委員長ですらありません。
性格が変わらないのになぜ性別の差でこうまで評価が変わるのか不思議でしょうがありません。
さて、ようやく男子校舎の話をしましょう。
男子校舎には僕にとって無二の親友がいます。
運 柊也という人です。
こいつとだったらいろんな事を話せるし馬鹿なことだってします。
第1、男子校舎でこいつを見ると帰ってきたなと思えるのです。
ちなみに僕は男子は好きになりません。
性的対象はあくまでも女子です。
ここで一つ悩みがあるのです。
しゅうやは僕のことを一つだけ理解していないことがあります。
しゅうやは今、男子校舎の生徒会長です。
信望も厚い男です。
成績だってかなり優秀です。
しゅうやはこの学校に性転換症の人たちが通っていることも知っています。
しかし、僕が性転換症だということを何度言っても信じないのです。
なぜか冗談で片付けられる。
クラスのみんなは知っているのに彼だけはなぜか信じない。
僕がよく休むのも体が弱いせいだと勝手に思っている。
そしてなぜか女子校舎の生徒会長を僕の彼女で副会長のきよかと彼は勘違いしている。
そしてしゅうやときよかは非常に仲が悪い。
しゅうやは彼女のことを一方的に苦手だし、きよかはきよかでしゅうやのことを一方的に恋敵だと思い込んでいる。
きよかには僕が男子を好きなることは絶対にあり得ないと言うことを説明しているのに。
きよかは僕としゅうやの仲を一方的にヤキモチを焼いているようだ。
僕にとってはきよかも大事だがしゅうやも大事だ。
性自認は男子なので同性の友達としてしゅうやは一番信頼できる親友だ。
そして男子校舎は本当の自分がさらし出せる貴重な場所だ。
僕にとって女子校舎は正直居心地が悪い。
別に女子が悪い訳ではないが僕の居場所はここではないような気がして居心地が悪いのだ。
その点、男子校舎は変に異性を意識することもなくのびのびと自分をさらし出せる。
男子校舎は気を許せるのだ。
僕は性転換症に生まれ17年間生きてきた。
今は高2だ。
きよかもしゅうやもかけがえのない人たちだ。
性別が日によって変わるのも僕にとっては日常だ。
これからどういう未来が待っているか分からないがこの性転換症という珍しい人生をめい一杯楽しんでいる今日この頃です。




