表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/23

男装

(注意;この話は主人公 鶴井つるい 優歩ゆうあの友達、水時みずとき 舞楓まいかの視点でお送りします。)


 私はある学校に通っています。

私たちの通う学校は名目上は共学ですが男子校舎と女子校舎に別れていて事実上男子と女子が学校でふれあうことはありません。

しかし例外があります。

私たちの生徒のごく一部が男子校舎と女子校舎を行き来することを許されています。

それは性転換症の人たちです。

性転換症とはその日によって性別が変わる人たちです。

私もこの学校に来て初めてその存在を知りました。

今ではそのうちの1人でもある、ゆうあちゃん(主人公)と放課(休み時間)の度にいつも一緒に話し合っています。

彼女とは何でも話し合える仲で特にラノベなどのことについて熱く語り合います。

その過程で彼女自身がラノベ作家だということを知り大変驚いています。


 しかし、彼女には話していないことがあります。

彼女は私が男の子同士の恋愛を描く小説、BL小説が大好きだと勘違いをしていることです。

彼女自身が勘違いするのは無理がありません。

それは私が話を合わせているから。

本当に私が好きなのは女の子同士が好きないわゆる百合小説です。

そして私自身も女の子が大好きです。

どうして女に生まれたのかはっきりいって不満です。


 そして私には密かな楽しみがあります。

それは休日に男装をしていること。

男装をしている時が本当の自分をさらけ出せるような気がします。


 ちなみに男装する時は多目的トイレに入り着替えます。

え〜と、ここからは一人称を僕にしますね。

僕は結構イケメンになります。

自分で言うのもなんですけど。

女の子から逆ナンされることも多々あります。


 男装するようになったのは高校に入ってから。

ゆうあちゃんに出会ったのが大きいともいます。

彼女はいろいろと男子校舎の出来事を教えてくれますから。

彼女自身無意識にみたいなところがありますけど。


 僕はとにかく男の子になりたかった。

しかし、両親が買ってくるものは全て女の子のもの。

服もおもちゃも。

だから寮で一人暮らしが決まった時はめっちゃくちゃ喜んだ。

今はネット通販全盛の時。

誰にも知られず男装道具が買えるのだ。

僕はこの学校に来た時に髪をばっさり切った。

一応バレないように女の子としても男の子としても自然な長さだ。

男の子としては少し髪が長いかも知れないがこれぐらいの男子はざらにいる。

そして次にしたのが胸潰し、いわゆるナベシャツの購入だ。

これは男装する時の必須道具。

僕の胸は女子としては小さい方だがそれでもある。

この胸をつぶさなければ男装は成功しない。

初めてナベシャツを着た時の興奮を僕は忘れない。

やっと男子になれたのだ、その気持ちで一杯になった。

(一応言っておくが性転換はしていない、男装の一環として)

それから男の子の服は一通り買った。

自分がかっこいいと思うもの全部。

もちろん下着もだ。

男の子の下着はやはり興奮した。

そして男の子のおもちゃ主にロボットもの中心に一杯買った。

こうして僕は男装の道を突き進んだ。


 話を戻すと今日も僕は町中にいる。

そしてカワイイ女の子を物色しているのだ。

さっき逆ナンされたと言ったが僕は全てを断っている。

どうも話してみると僕の理想とかけ離れているからだ。

僕のクラスには美少女が沢山いるが絶対に手を出さない。

ていうか出せないのだ。

僕の性癖はクラスのみんなには話していない。

話す勇気が無いのだ。

性転換症者優しく受け入れている僕のクラスでもやはり僕の心の中を打ち明けられないでいる。

多分、まだ時間がかかるのだ。

いずれ打ち明けるのか最後まで打ち明けないのか今は分からない。

そのもやもやがいつも頭の中に渦巻いている。

だから今、男装を思いっきり楽しんでいるのだ。


 ちなみに僕はギャルゲーの達人だ。

こういうときの女の子の扱い方に慣れている。

なんせ僕自身が女の子なのだから。

男子校舎にもギャルゲーの達人がいるとゆうあちゃんから聞いたことがある。

性別が違いながらも多分いいどうしになるだろうなと僕は思った。

ちなみに話に聞くが乙女ゲームというものがあるらしい。

ゆうあちゃんから絶対にはまると勧められてもいる。

だけど男の子に興味の無い僕がやって面白いのだろうか。

だから僕はやんわりと断っている。

もちろん性癖がバレないように。


 そうこう考えていると僕の目の前に僕好みに女の子が現れた。

初めて見るタイプの娘だ。

そう思い僕は声をかけた。

「ねぇ、ねぇ、君。

誰かと待ち合わせかい?

もし1人だったらそこの喫茶店でおしゃべりしない?

もし良かったらだけど」

その女の子は

「あなた、面白そうな人ね。

私で良かったらお相手するわ」

そう言って僕のナンパにOKしてもらった。


 実はなんだかんだ言って初めてのナンパ。

めっちゃドキドキした。

それにしてもこの女の子、少し声が低いような感じがした。

でもこのぐらいの声の女の子も珍しくはない。

生まれて初めての彼女GETです。

うちの学校は不純異性交遊は禁止だけど不純同性交遊は禁止されていない。

そう言う意味でもこの交際は大丈夫だよね。

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=804129382&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ