表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

第7話

「あぁ、今、私達にとってファフニールは最大の敵だ。私達も討伐のために全てを注いでいるが、結果は全て惨敗となっている。私の軍は、ドランドの新鋭達と同盟を組んでいるが、それも失敗だった。そこでわかったのが君の転生だ。初めはここに来る予定はなかったのだが、“神”がどうにかしてくれて、君をこの世界に転生する事が出来たんだ」


 おっちゃんって意外と神よりも凄いんだなと蓮は思った。


「そこで君に伝えたい事がある」


「なんだよ、おっちゃん」


 不思議そうな目でクロムを蓮が見るのに対し、案外ガチめな目でクロムは蓮を見ていた。そこで発せられた言葉はーー


「梶沢蓮、私の名を受け継いで欲しい」


 やはり、蓮の頭を壊すには十分すぎる事だった。蓮はまたもやフリーズ状態に入ってしまった。


「名を受け継ぐって事は、つまり、俺が魔王になるってことか?」


「いや、そうではない。名を受け継ぐという事は、私と同等な力を手に入れる事ができる、という事だ」


 つまりそれは、“魔王”の力を使う事ができるという事だ。しかし、またもや蓮に疑問が生まれた。


「そんじゃあ、それを軍の奴らにすればいいんじゃね?」


「そううまくいけばいいのだが、受け継ぐ事が出来るのは、“魔王”、つまり私と同じ力を持っている者なの

だよ。もしそうで無いのなら、当然の如く、その力に耐えきれなくなり、肉体は滅びてしまうだろう。しかし、君は転生者。つまりこの世界とは違う世界から来た者だ。だから君は例外なのだよ」


 何を言っているのかわかっていないそこの読者の君にこの私、クロムが説明しよう。私は自分と同じ力を持った者に自分の力、つまり“魔王”の力を与える事ができる。しかし、私に劣る力のものは、その力に耐えきれない。よって、死んでしまう、という事だ。しかし、蓮は、転生者であるから、このユースティクスの者ではない。だから、つまりだな……そういう事なのだよ。


「つまりだな、要約すると、俺が転生者で例外な力を持っているから、普通の奴じゃ耐えきれない力にも耐えきれる。そしてそれでファフニールを倒してこいってわけだな」


 さっきまでフリーズしていたのにすぐに情報処理ができた蓮。さすが秀才、とでも言えるほどだ。


 そして蓮はこうも思っている。ファフニールを倒す事ができるのは、俺しかいない。つまりこの世界は、まさにオレTUEEEEだ!、と。


「よしわかった、おれがおっちゃんの力受け継いで、ファフニールを倒して来てやる」


「わかった。それでは継承を始める」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ