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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
第五章 悪夢編
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無限空想世界の幻想的な物語~悪夢~ プロローグ

これはある日の夜の前夜で起きた事件の少し前の時間の話の事である。

銀があの山の事件から帰宅後に起きた。

また新たな事件の前触れであった。


それはロンディニアから遠く遠く離れた、

もう一つの洋風の町【スマイルタウン】での出来事である。

スマイルタウンとは遥か昔から存在する謎のゴーストタウン、

昔は年に一度サーカス団が来てはお祭り騒ぎだったのだが、

イフニア大戦以降全く人が寄り付かなくなり、

ついにはゴーストタウンまでになったしまう。


サーカス団も行くへくらまして、現在どこにいるのか、

それすら分からないらしい、

そんなスマイルタウンには隠れている施設がもう一つ存在する。


それは遥か昔より研究施設として機能していた場所、

ある時はこの大陸そのものやイフニアの平和を見守るための施設、

その名も【世界機関ブレイク本部】である。


この施設ではある時は中立者の味方として、

ある時は対アビスの本部として機能していた。

しかし、今現在は単なる世界監視組織として、

たった一人でこの施設を動かしている者がいる。


その一人名は【ルカ・エメチュアリアル・ディタンダ】

彼女は那由多を生きた【記憶の民】である。

記憶の民とは別名砂の民とも呼ばれているが、

あくまで原型が砂の様な国であるだけ、

彼女はまた別の記憶の民である。

見た目はとても若く、ストロベリー色のした短いショートヘアー、

眼鏡をかけて不思議な服を着ていると言う。

普段は特殊な機械仕掛けの椅子に座り、

世界の様子をモニターで確認しているらしい、

世界的に有名な学者である。


そんなルカが何をしているのか、

現在はこの大陸より海を越えて遥か先にある近代都市【エレクトリックランド】との、

連絡を取り合っていたところである。


「・・という事であり、現在こちらのアビスは激減しております、この調子なら予定の日数を待たずしてこの世界の【ワールドコア】を取り戻す事ができると思われます」


『なるほど・・四帝のうち【被り物(フェィカー)】を倒すとは・・強者だな』


「はい、彼のおかげで我々ですら成し遂げられなかったアビスの滅亡計画もこれで達成できるかと思われます、今後は彼を中心にアビスの撃退を試みております」


『うむ・・それは構わんのだがちと気になるのだが・・アビスの第一柱はどうなっている?』


「その事ですか・・現在も行方は分かっておりません、この地に降臨しているのは現在【悪夢(ナイトメア)】【誘惑者(テンプテーション)】そして【正偽(ジャスティス)】・・おそらく本体である【ルイカ】は四帝に任せて高みの見物でもしているのでしょう」


『なるほど・・奴らしい小汚い戦い方だ』


「ガナッシュ司令官の言う通りです、敵はこうやって卑劣な手を使い何度も相手を追い込んでおります、ですがそれもここまで、こうなれば我々も本格的に動かねばなりません」


『うむ・・こちらもアビス四帝で苦戦しているが・・少々動きに乱れが出て来た、これより私も戦場へ赴くとしよう』


『えっ?司令官殿出るの?マジで?おじちゃんだけでも十分な気がするけどな~』


『槇原・・少し黙っていろ・・貴様らの活躍は身を染みて分かっているが・・市民救助を優先する者が多くて困っていたところだ・・貴様らにプリアラモードの司令官である私の常識を叩き込むいい機会だ』


『うへー・・おじちゃん司令官殿の戦い好きじゃないのよねー・・間違ってはいなんだけどさ』


『ハッ・・ほざいてろ』


険悪なムードで話が進み、

中々話に入れずのルカだった。

やれやれと思いながらもコホンと一息し、

ルカは冷静に次の言葉を述べた。


「ガナッシュ司令官・・世界平和のためには市民に余計な恐怖を与えないのも一つです・・ここはその一筋の思いを捨ててどうか部下の作戦にも耳を入れては?」


『・・仕方があるまい・・貴様らの作戦にもしたがってやろう』


『おお~いいね~司令官殿がそんな感じで我々の作戦聞いてくれるならうれしいモノだね~』


『やかましい・・とにかく・・これより私もじきじきに戦場へ出る、後日また連絡をするぞ』


「了解しました・・健闘を祈ります」


『ああ・・任せろ』


プツン・・


通信が切断されむなしく響く電波音、

ルカは丸い機械の椅子を来ると回して別のモニターでまた作業をはじめる。

静かに透明なSFチックなキーボードを両手でいくつも操り打ち込む、

ピコピコと鳴り響く音がまたむなしく響く、

現在彼女は何をしているのか、

これは多くの物語を突き進んだ彼の記録、

そう【シルバー・ウィルコンティ】の記録をまとめているのである。


「レポート0089・・今回は夏風の里の山に潜むアビスを撃破、さらには多くの市民と獣たちを救うことに成功・・」


「よく、そんなにモニターとにらみ合って飽きないな、流石はドの付くほどの天才学者、別名天才ハッカーRUKAちゃんさん」


「あら・・私は好きでこのレポートやプログラム製作をしているのよ・・あなたもうだうだ言っていないで働きなさいリペア」


「へいへい・・たっく・・せっかくいい気分でサボりを決め込んでいたらこれだ!こいつらメカニックの苦労を全く知らんだろ」


「その分貴方の腕を信用しているという事よ」


「俺は徹夜だけは嫌なんだ!この俺に徹夜をさせる奴は今すぐ労働基準法に反していると国家に訴えているところだが・・俺も人々に夢を与えるメカニックだ、そんなロマンの無い事言ってらんねぇのよな・・」


「わかっているなら良いわ、聞き分けがいいわねリペア」


「当然だ、世界最高の技術を持った天才メカニックは俺だぞ?」


「はいはい・・頼もしいお言葉ありがとう」


金髪と白髪を混ぜ合ったふわっとした髪の毛の美男の少年は【リペア・アルフォンス】

世界の最高の技術を持ち合わせたメカニックである。

美しいほどの少年だが、彼の声の独特差にはやはり歳が関係しているとか、

先ほど一人でと言ったが、この短期間のみ配属している者がいる。

それが彼のような何かの才能を持った者を一時的に雇っているのである。


「ところで・・・どうでもいいが例の悪夢はどうする?」


「探しているけれど・・やはりダメね・・彼女は深い深い心の闇の中ほど好むらしいのだけど・・どこにもそんな人はいないし・・」


「深い深い闇の中ね~・・そんなんだったら俺様の中とかじゃね?俺様結構働いて身も心も結構ボロボロだぜ、あーあー癒しがほしいなー」


「・・待って心当たりがあるわ」


「無視するなよ」


リペアをよそにキーボードをまたピコピコと打ち込みはじめる。

モニターをいくつも映し出して、目を研ぎ澄ますルカ、

すると指の動きが止まり、目的の場所を見つけ、

冷静に声を出すルカ、


「あったわ・・やっぱりここね・・」


「ここって・・これ、何百年前のスマイルタウンだぞ?」


「ええ、正確にはこの夜パレード街こそ今回のアビスが作り出した【悪夢の舞台】」


一見冷静に聞こえる声にどこか怒りを募らせるルカ、

それを聞いて言葉を出すリペアは落ち着けと言わんばかりにこう言った。


「まあ・・なんとなく気持ちは察した・・悪夢ていうぐらいだし本当に悪夢のような事しやがるんだな・・」


「こうなると話は別ね・・【ニア】が起きなくなったのもこれで検討ついたわ」


「ならどうする?」


「こうなれば今いるあの人達・・私とあなた・・そして・・【シルバー・ウィルコンティ】を【プログラム ドリームトランス】を実行する」


「マジか・・でも勝手にやって後で問題にならない?」


「大丈夫よ、別に私達が黒幕てっわけじゃないし・・それにあの子がいないと何も解決しないと思うの・・特にニアが関係しているならなおさらね」


「なーるほど・・この程度で弱音を上げてるようではこの先に利用価値はないと・・」


「そう、事件終了直後で申し訳ないけど・・彼にも・・この悪夢と戦ってもらうわ」


「まあ・・せいぜいお手並み拝見だな・・ファンタジー世界がさらにファンタジー世界へと送り込まれる瞬間・・奴がどんな風に驚くのをせいぜい見させてもらうぜ」


「その時彼は拒絶するか・・それとも受け入れるか・・見ものね」


「フッフッ・・さあ!時は百年越しの我々の第二の戦い・・その第二幕の幕開けだ!」


「うるさい、さっさと準備しないさい」


こうして、ルカの不安が積もる中、

また新たな事件の一つへと巻き込まれようとしていた銀、

この世界でこれから一体に何が起ころうとしているのか、

果たしてこの人達は一体何をしようとしているのか、


それは・・この物語を読めば・・すべてが明かされる。


続く


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