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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
外伝その2
86/150

無限空想世界の幻想的な物語~外伝~ エピローグ

それは夜の春風神社


「【憑依:時間神霊(クロノス)】ッ!!【逆回転回復(クロックヒール)】ッ!」


「すげえ・・本当に傷口がふさがっていく・・」


「だんだんこの能力も使い方が分かって来ました!」


「よし、アリサその調子で頑張れ!」


「はい!」


あの白蛇狐の暴走後、アリサとハルバードも神社で銀の手当をしていた。

そしてその外では心愛と飛鳥そして白鶴とロキがいたのだった。


「それじゃあ・・銀さんは夢の中にまで戦いに?」


「大方死んだと勘違いしてそうだけどね」

※全くしてません


「銀君の事だ・・彼なら夢の世界でも戦えるよ・・幸いまだ害は発見されてないんでしょ?」


「彼女がプログラムを実行する前まではね・・でも実行後なんてわからないわよ?」


「・・・」


「心愛、いつまで悔やんでるのよ・・起きたことに一々ガッカリしてたらこっちも対応できないじゃない」


「そうよ心愛・・貴方の暴走は今に始まった事じゃない・・それに今回のでもう包帯もいらなくなった・・もう貴方が心配する必要もないじゃない」


「・・グスッ・・でも・・」


「でも?」


「でも・・グスッ・・もう・・もう・・銀は私の事なんて・・」


「はぁ・・そんな事・・」


「えっ・・・?」


「心愛ちゃん・・それはありえないよ・・だって銀君は死に物狂いで君の事止めたんだよ?それで嫌いになると思うかい?」


「・・・ううん・・あのバカ者ならたぶん・・」


『(馬鹿者かぁ・・間違ってはいないんだけど・・)』


「・・銀は・・私をまた・・迎え入れてくれるかな?」


「きっと迎え入れてくれるよ・・銀君なら・・」


「ええ・・銀なら・・」


「はい・・あの方は見かけによらず善そのものの様な人間です・・あの方とって心愛の暴走は・・造作もない事でしょう・・」


「・・ありがとう・・みんな・・」


夜の静かな神社に明るく灯された暖かな風、そして。

その春風の中にそびえる山の屋敷では・・あの鏡子と昴の姿・・そして。

夜桜と霖雨の姿もあった。


「・・ダメね・・完全に居場所が分からない・・と言うより妨害を受けてる」


「はぁ?なんだそれ・・」


「霖雨様の能力ですら場所へ繋げなくさせるとは・・何者なんだ・・」


「・・霖雨殿ですら妨害を行える相手・・だとすれば・・」


「心あたりがあるのか?昴!」


「昴知ってるなら言えよな!俺だって暇じゃねぇんだ!」


「すまない・・だが・・考えたくないんだ・・その人だという事を・・」


「えっ?どうして?」


「昴君が戸惑う相手は常に戦えない相手・・もしくは自分と深い関係の人物・・例えば聖者様とかかしらね・・」


「・・なるほど・・俺は察した・・昴、【希望星】か?」


「あのセイクリッド教団の希望星!?ありぇねぇ!だってアイツは・・」


「そう・・【誰の味方もしない】・・彼女はまさしく聖女・・闇を裁ち邪悪を切り裂く聖人・・そんな彼女が私達の探している灯の下へ行こうとした時・・彼女の力で妨害された・・ここから察するにいま灯は彼女に捕らわれている」


「嘘だろ・・じゃあ・・じゃあ・・」


「決まりだな・・奴が3番目の4帝【誘惑者】だ!」


「そうね・・でも引っかかるのよ・・」


「何がですか霖雨様?」


「名前的に彼女が誘惑者だとしたらおかしいとは思わない?聖者・・特に教団を持った彼女が誰かを勧誘する様なマネするかしら・・」


「確かにおかしいですね・・霖雨殿の意見もごもっとも・・」


「えっ・・それならアイツは4番目なのか?」


「【正偽】だとしたらもっと違うわね・・彼女は制裁を下すというより成敗させるだけ・・もしくは退治に加担するだけ・・なら・・間違う正義をする人ではない・・となれば・・逆のパターン」


「【誘惑された】・・と言う事?」


「昴君流石ね・・そこまで分かるなんて・・」


「流石は我がライバル・・しかし誘惑された・・された?」


「つ、つまり希望星は今敵側にいんのかよッ!?」


「馬鹿なッ?!奴がその気になれば4帝ごとき相手にもならぬはずだ!」


「そうね・・彼女の能力も身体能力さえもあり得ないほど強い・・でもそんな彼女に近づいて疑われない・・そんな人物がいるとしたら?」


「・・誘惑者をなんの疑惑も無く紹介できる?」


「鏡子ちゃん・・アビスは人間の姿になれるけど流石に希望星ちゃんの前では無理よ?」


「では・・誘惑する術を使った?」


「昴君、不正解よ・・それではやる前に感づかれてしまう」


「・・酒か」


「そう!秋斗流石ね!」


「えぇぇぇ!?しかし希望星どのの者であれば酒の毒くらい・・」


「そうだぜ!あいつは世界で一番・・」


「【酒に詳しい人がいる】と言いいたいのかしら?あいにくそれすら無意味なのよ・・彼女はおそらく一体一でさかづきを交わした・・ならその場にその者はいない・・ならば遠慮なく誘惑者の作った【酒】に酔った後・・感覚すらおかしくなったところに毒を入れた酒を・・いえ・・【誘惑者】を介入させた・・」


「そんな・・作戦が通った?」


「通ったのでしょうね・・まさに奇跡的に・・これほどまでできるのは殿方の力では無理ね・・それこそ・・あのお方ほど強い人物でなければ・・」


「あのお方?」


「これに関しては確証はないけど・・知り合いの巫女ちゃんが現在そのお方の下へ行ってる・・これでもし・・そこでなにかあった時は・・ビンゴ・・【正偽】の登場てっわけ」


「要するに未確定・・だけどそれに当てはまる人物はいるわけですね・・」


「ええ・・それはもう・・この人しか考えられないという人がね・・」


「・・一体・・この世界はどうなってしまうんですか・・?」


「安心しなさい・・もうそろそろ世界に詳しいあの子も動くころよ・・きっと・・今頃は月でも眺めて笑っている事でしょう・・」


「ずいぶんのんきだな・・そいつ・・」


「なにしろ自由人だからね・・その子は・・」


「なんにせよ・・何もできないのは悔しいな・・」


「あら?私達にできる事ならあるわよ?」


「なんですか?」


「んふふ~・・こーれ!」


「これは・・月杯大会!?」


「そう・・ここに行くの・・向こうから誘いが来たから・・ね?」


「あの・・霖雨様・・まさか世界に詳しいあの子とは・・その子?」


「いえーす!さあ!みんな!拒否権は無いから・・行くわよ?」


『や、ヤダーッ!!』


ほぼ強引に一同をどこかへと連れて行った霖雨

一体世界はどう動いてしまうのか、果たしてみんなの運命はいかいに・・


そして・・さらなる向こうの果てには大いなる者。

大きな勢力が動き出そうとしていた。


「・・という事です黒鯨様」


『なるほど・・貴様から見てもやはり危険人物か・・』


とある山での深夜の密会

それは一人の者と一人の巨大な怪物によって行われた。


「はい・・奴は人類の希望となってこれからも強くなるでしょう・・」


『なら今この場で始末するか?』


「いえ・・それでは意味がありません・・やはり獲物は大きく油断している時が最適」


『やはり決戦の地は四季か・・』


「ええ黒鯨様・・私も・・他の者も現在勢力を上げています・・今は好機ではありませんが・・いずれは・・」


『よかろう・・ではその時までに私も貴様らに任せるとしよう・・頼んだぞ・・』


「お任せを・・黒鯨様の仰せのままに・・」


物語は・・波乱の第五章へと続く



NEXT・・

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