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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
第四章 楽園編
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無限空想世界の幻想的な物語~楽園~ 第20話  「宴だ踊れや飲めや」

時は夜、ここはまたまた夜の夏風の里、

だけど今日の夏風の里は一味違った。

里の人や山の人たちが大はしゃぎの賑わいを見せたのだ。

そう、それは【祝・和解祭り】だ。

夏風神社を使って盛大に盛り上がる人々、

今夜はみんなお祭り騒ぎだ。

僕もそのお祭りに参加している。


『せーのッ!すいませんでしたぁぁぁ!!』


「違う違うッ!いいか!土下座はこうやるんだ!・・・すいませんでしたぁぁぁぁ!!」


「おー流石秋斗キュン~!お手本になるね~!」


「流石は春風事件の首謀者は土下座が手馴れているな・・」


「ははッ!・・いやいや大したことではない!」


「・・毎度事件の終わりに事件関係者が土下座するのは恒例行事になったんですか?」


今回は獣がそろいもそろってこんな土下座するなんて、

夢にも思わなかった、というか想像してなかった。


「やれやれ・・にしても・・いろんな事があったなー・・今回はありすぎて語れん」


「ふふ・・そうでござろう・・あの佐々木ブーストに追い詰めれた互角の戦いッ!」


「いや、汚い忍者さん、あの戦い結構イーブンつか結構圧倒してたよね僕」


「いやいや・・佐々木ブーストがそう簡単に崩されるはずがないでござるよ・・」


この天パ忍者腹立つわ~、

その天パ茶色に染めてやろうかこの野郎、

にしても確かにこのゼロには苦戦を強いられたな、

今でもとても苦い思い出だ。


「おとーさーん!!」


「おおッ!どうしたシャオコウ!ははッ!お前は相変わらず可愛いなー!」


「(本当に子供いたんだ・・)可愛い娘さんですね」


「そうだろう、この子はまだ生まれたばかりでな・・能力はないし・・このように尻尾も一本・・だが一本でもこのふわふわの毛並みはいいぞ!」


「くすぐったい~・・フフ♪」


「はは!可愛い奴めー!!」


袖がぶかぶかしている一枚衣装、

親似の銀髪ふわふわの髪の毛、

ぴこぴことしてるキツネ耳、

とても幼い子だ、

うちの弟が見たらついつい触りたくなっていたと思うだろう。


「ブハーッ!!・・だーかーらーッ!いい加減分かれよ!俺はなぁぁ!昔らお前の事がぁぁぁ!!」


「あー・・鏡子ちゃん飲みすぎ!飲みすぎ!夏の美酒奢るっていったけど・・まさかここまで酔うとは・・」


「なぁぁぁあにいってやがる(ヒクッ)・・私は酔っぱらっているものかぁぁ!まだまだ飲みたりねぇぇぇぞぉぉ!!」


僕が和んで遠くのほうを見渡すと二人で仲良く飲んでいるのは、

鏡子さんと鏡之介さんだ。

やれやれ、あんなに酒に酔うなんて・・流石かよ、

お顔真っ赤じゃないか、鏡子さん、


「はいドーン!追加一本ですぅぅぅ!」


「う・・うわ・・」


「さあ!鏡ちゃん!これ・・イッキよ!」


「えええッ!?これ結構量あるよ!?これイッキは無理だって!!」


「はいはーい!鏡ちゃんの~ちょっといいとこ見てみたい~ッ!そーれイッキ!イッキ!イッキ!!」


「うっ・・やるしか・・ないのか!?」


やるしかないと思うよ鏡之介さん、

あの人は宴になるとつくづくついてないな、

もう、毎度のことで慣れたけど、


「あ~ッ!桜咲いては咲きほこれ~ッ!西に夜桜ッ!東に紅葉ッ!」


「ハァーン!!風が吹いては舞い踊れぇぇぇ!!南に夏風、北に冬風ぇぇぇえ!!」


「ひゅーッ!ヤタさんいいぞー!」


「きゃーッ!かっこイイですわー!秋斗様~!!」


「た・・隊長~!ファイト~・・うう・・隊長のこんな姿見れるなんて・・私・・っ!」


「だ・・大丈夫・・えっと雪村ちゃん?私のお胸もみもみする?」


「ううん、大丈夫・・ちょっと久々で・・感動しているだけだから・・」


「あぁん、私の誘いを断るなんて~」


賑やかだな~キャンプファイヤーで盛り上がっている連中は・・、

歌って踊れる二人隊長、夜桜さんと八咫さん、


それを見守る部下たちの白狼のフロルちゃんと雪村ちゃん、

雪村ちゃんはさっき灯先生の治療でもう毒は無くなったらしい、

僕が聞くに相当やばかったらしいな・・助かって良かった。


そして烏天狗の紅葉さんと秋斗さんの部下の柘榴ちゃん、

この二人もなんだかんだとても仲よさそうだ。

最初はすごいぶつかり合っていたらしいけどね、


「よーしッ!お前らッ!今日から俺たちの戦場はここだー!ここは俺たちの楽園!つまり・・それを守る場所こそも・・戦場だー!ここを戦地とする!」


「ならば俺もお前たちに協力しよう!俺もいずれはあの日輪邸を復興させて・・お前達と共に歩むぞー!!」


「おおおお!言ってくれるな!友よ!」


「もちろんだとも!八咫ッ!」


『ヤタよざ!』


『(なにこれ・・)』


おい、士気が下がってるぞダブル馬鹿、

八咫さん、渋い顔のイケメン野郎だから結構クールな人かと思ったけど、

酒が入るとあそこまでクールがダウンするのね、

まあ、人は見かけによらないし・・そういうこともあるだろう。


「やあ・・人間君・・此度の戦いはまことにどうも」


「あ・・ええっと・・」


突如袖と袖の中に手を入れて話しかけて来たキツネ耳の美人?

綺麗な金髪セミショートのキツネ様だ・・。

尻尾の数あからさまに9どころじゃないけど・・

なんだか服装の神聖感はあのシャオランさんと似ているような・・、


「ああ・自己紹介がまだ・・だったね・・私はこの夏風の里の山の神・・またの名を人獣神【リィ・シャオルン】だ・・よろしく」


「山の神・・はい、よろしくお願いします!」


山の神・・人獣神・・

という事は人獣の中でもとても強いという事だろうか・・


「いやー・・君の様に心強い人間がいて助かった・・私も負けるつもりはなかったのだが・・大事な家族が人質に取られてしまっては何もできなかった・・許しておくれ」


「いえッ!そんなことは・・」


「はっはっはっ・・それよりもだ・・君にはこの里・・さらにはこの山さえも救った・・おまけに私の愛すべき家族達もすべて救いだした・・心も身も見てくれて・・・みんな・・良い顔してるだろ?」


確かに・・見渡す限りみんないい顔してる。

そうか・・この人は血がつながってなくても、

こうやって仲間の事を家族の様に見ているのか・・


「そこで・・救った恩返しがしたかったのさ・・本来ならミカも君に恩返しをしたいとしていたが・・残念だが彼女はまだ灯のもとで治療を受ける必要がある・・すまないな?」


「い・・いえ」


「はは・・まあ、それはさておき・・君への恩返しは・・あのアビス達・・特にここに現れた四帝について話しておこう」


アビスの四帝・・アビスの事・・

山の神様なら知っているのだろう!

これは期待できるぞ!


「まあ・・話せる事なんて少ないんだが・・重要部分だけ話すと・・アビスは生命ではない」


「生命じゃないッ!?」


「そう・・彼らは命を持ってはいるが・・彼らのいう命は我々の心臓の様な役割を果たすための仮初の臓器でしかない・・そのため、我々の様な者に嫉妬してすべてを殺そうとたくらむ・・そんな心に嫉妬した殺人兵器達なんだ」


「そ・・そんな事が・・」


「奴らは本来なら心はない・・心がないから・・あいつらには慈悲はない・・もちろん・・善意もない・・そんな奴らはこの世界のどこで生まれて・・どこから来たのか・・それは・・あの天を超えたその先・・もっともっと向こうだ・・一部ではアビスはイフニア惑星からではなく・・そのさらに遠くの世界から来たともいわれている」


そんな謎の物体エックス共の正体が・・アビスッ!

なるほど、まだまだ未知数な敵という事だけは分かったぞ、


「そして・・彼らには終わりが存在しない・・だが、消していけば必ず終わりは来るかもしれない・・だからまずはこの世界にいる【四帝】を倒すんだ・・四帝はアビスの大きな事件を引き出す為の活動部隊・・一人目は【被り物(フェイカー)】そして二人目は【悪夢(ナイトメア)】三人目は【誘惑者(テンプテーション)】四人目は【正偽(ジャスティス)】こいつらを倒さぬ限り・・平和は訪れない・・このイフニアにな」


盛り上がる祭りにシリアスのな風がなびく一瞬、

この真剣なまなざし、僕に問いかけているんだろう。

きっと「お前に世界が救えるか?」と、

だから、僕はそれに答えた。


「どんなに・・異名が強くても・・倒してみますよ・・アビス全員ッ!」


「ふふっ・・とても楽しもいが人間・・別れる前に一つだけヒントをくれてやろう・・」


「ヒント?」


そういうと山の獣神様はスッと立ち上がり、

神社のほうへと行きながら一言こう述べた。


「戦うだけでも世界は救えない・・これは・・助言だ・・少年」


「戦う・・だけでは・・」


「もし・・わからない事があったら美華を通じて話を聞いてやろう・・それとも・・直接・・君の心にしみこませるのも・・また一興・・ウフフ・・♪」


おーゾクッとするからそんな顔しないで神様ッ!

ありゃあきっとすげぇ強い人だ・・間違いない・・夜の獣ともいうッ!

あんなかわいらしい鼻歌できる神様そうそういないから・・ッ!

・・それにしても戦うだけではか・・まあ覚えておこう。

僕はこれをしばらく考えながらまた、宴のほうを見渡すのだった。


途中から一人でこの楽しい楽しい宴を見つめていた。

なんとも平和な宴、なんとも楽しい宴、

僕は、この光景に・・歓喜していた。

心がとても喜んでた。

いつまでもこんな時間が続けばいいのにと、

そんな風に思っていた。


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