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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
第四章 楽園編
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無限空想世界の幻想的な物語~楽園~ 第19話  「絆の数だけ強くなれる」

「今助けるぜ・・美華!!」


「ぎ・・ん・・さま・・」


『こしゃくなぁ・・だが豆粒6人で何ができる!!』


確かに、今の僕達は少数精鋭、

このままお前に挑むのなら、

僕たちは微塵も相手にならないかもしれない、


『6人ではない!!その他大勢を混ぜろ!!』


『な・・なにぃ!?』


突然の渋い声、後ろからなにやらすごい足音の数が聞こえるが、

いったい何者だと、僕は後ろを振り返る。

その後ろのありえない数の人たちに僕は今心を踊らされている。


「ようやく・・ご登場か・・」


夜桜さんがにやりと笑う人物、

そうだ、

夜桜さんにだって僕がいない間に絆の楔をつないで来たはずだ。

なら、それならば僕達にはまだ・・・救世主となれる存在がいる!


「お前達・・お前達の戦場はこの世か?」


『違う!!』


「なら・・あの世か?」


『否!!』


「ふっ・・なら・・俺が作ってやる・・俺がお前たちの戦場をッ!!ここが!!・・ここそが!!俺たちの・・楽園ッ!俺たちの・・・戦場だァァァァァァ!!!」


『うぉぉぉぉぉ!!』


「いくぞぉぉぉぉ!!!!新・特攻組ぃぃぃ!!」


「もー!!はしゃぐなよー!やたちゃーん!!」


「まったく・・心配して損した」


「で・・でもうれしいですよね!!」


「はっはっ!まさにこれが絆でござるよ!」


ああ・・まるで・・まるで光が落ちて来た輝きだ。

僕の曇った心を払うような・・とても強大な光、

多くの者真の絆の証、これが・・正真正銘の紡いで来た絆の楔!


『な・・なんだこの数はぁぁぁ!!?』


「泣いてなんていられない!!僕たちもッ!行きますよ!」


「ああ!白鶴 鏡之介・・参る!!」


「鏡子・・行くぜ!!」


「秩序の四天王・・その一人・・この灯が戦ってやろう!」


「いくよ・・明日のために!!姉さん!!」


鏡之介さん、鏡子さん、灯先生、闇裏君!

今はこの頼もしい仲間に加えて、

遠く遠くの里からの絆を紡いで力を貸してくれる仲間がいる!


「いくぞぉぉぉ!夜桜部隊も遅れをとるなぁぁぁ!!」


「はい!このフロル!・・全力で相手に痛みを教えて差し上げますよぉぉ!」


「ははは!!まだまだ不完全燃焼なのさ!つきあってもらうぞ!」


夜桜さん、柘榴さん、なんか知らない白狼ちゃん、

この3人も力を貸してくれる。


そうか・・僕には・・僕にはこんなにも!!


『うぉぉぉぉ!?貴様らァァァ!!』


「いけー!!触手なんて怖くなねー!!」「まかせろー!」「くらぇぇー!!」


ズシュアボコグシャァ!!


すごい・・沢山の人獣たちが・・

手を取り合ってあの大樹にもろともしない!

これが協調ッ!

これが・・山の獣たちの絆の力!!


「姉さん!!いまこそ私たちの力を見せるときよ!!」


「はいはーい!!みててねみんなー!!今から始まる私とランちゃんの最強超絶かわいいライブ!!」


『せーの・・【玉響(たまゆら)合唱(がっしょう)】』ッ!!」



ズシャア!スバァァ!!ドシャァァァ!!!


二人の金と銀の輝かしい二人の九尾が輝かしいくも素晴らしい攻撃を見せ、

周りの士気も高めた、攻撃なのにこんなに力があふれ出すなんて・・


「負けてられない!!紅葉参ります!【韓紅(からくれない)の一刀】!!」


「なら・・フロルも本気だします!!ウォォォ!!【破壊(はかい)烈黒(れっこく)】ッ!!」


「お師匠様!・・私に力をッ!これぞ満月流奥義・・【五月雨(さみだれ)雪月花(せつげつか)】ァァァ!!」


ドグジャァァァァ!!


三人の攻撃もヒット!

どれも力強い一撃だッ!!

素早く相手の周りの肉を抉る様な攻撃、

えぐるように大樹をたたき続けた鉄棍棒、

赤い赤い紅葉が吹き荒れる様な風の一線の動き、

どれも・・どれもまるで攻撃じゃないみたいに・・ッ!!


「ふっ・・お前らばかりに・・いい恰好させられてたまるか!!いくぞぉぉぉ!」


「望むところぉぉぉ!!」


『俺が・・俺たちが・・リーダーだぁぁぁ!!【絶刀竜破(ぜっとうりゅうは)】』ァァァァ!」


ドグアァァァ!!


背中を合わせて互いの刀と太刀を合わせた最強の一撃!

白くも黒くも輝く巨大な衝撃波の剣・・心に響く!!

いいぞ・・大樹が・・大樹が見えてきたッ!!


『イカン・・コノママデハッ!!』


「このままだと・・どうなるのかなー?俺・・気になるわ~鏡子ちゃん!!」


「ああ!!俺とお前の・・最強必殺技!!」


『我は禁忌を犯した魔術師、今ここにその罪を具現化させた・・混在の秩序をもたらせ!!』


「鏡子ちゃん・・ッ!」


「鏡ちゃん・・ッ!!」


鏡子さんと鏡之介さんが互いの手を重ねて、

その間に生まれる禍々しい魔法ッ!

それを今二人が、勢い良く放つッ!


『私達は・・鏡合わせッ!!』


『【禁じられた(ディスト・)行為(ビックバン)】ァァァァン!!!』


ドォォォォォォォン!!


禍々しい大爆発を大樹にッ!

いいぞ、大樹が・・・黒いあの禍々しい大樹が燃え尽きた!

そして、見えた!

とらわれた美華の解放された姿も、

他の捕らわれていた人達の解放された姿も!


「あ・・うそ・・だ・・」


「いまだ!!灯先生にお任せ!【アローエンチャント】ッ!・・【呼び寄せの矢】ッ!」


ヒュンッ!!

静かに同時放たれた三本の矢は一気に無数の矢になり無数の人に刺さる。

その矢は体内に入り込み、

そしてそのまま魔法で運ばれるように灯先生にもとへ運ばれた!

流石だ・・灯先生!!


「うぉぉぉぉぉ!?そんにゃぅぁぁぁぁぁ!!」


「終わりだ・・クソ野郎・・・」


「おっと・・闇裏殿・・拙者の佐々木ブースト・・付属させてもらうでござる」


「・・・ふっ・・あんがと・・ッ!」


闇裏は手を光り輝く天空に向けた。

そして、闇裏は・・あのフェイカーに睨みつけて、

声をはって言った!


『【無限(インフィニティ)鉄雨(ディストラクション)】』ッ!


スバババババッ!!ズシャァァァッ!


「うぉぉぉぉぉぉッ!?」


その空中に作り出された無限の武器はあの木の中心で、

丸見えだったあいつに多くの武器が突き刺さった。

血を沢山噴き出して、思わず大樹から落っこちる。


「ぐっ・・ぐぐぐ・・」


「しぶとい・・まだ生きてる・・」


「おいおい・・僕は手加減したんだぜ・・だって・・とどめは君の役目だろ?主人公!」


闇裏・・お前わざわざそんなことのために・・、

だが・・いいのか・・いいのかよ?

もしかしたら・・あいつにとどめをさすのは間違っているのかもしれない、

もしかしたら・・僕のやっていたことは間違いかもしれない・・、

なんで迷うかなんてわからない、

だけど・・こんな迷い・・断ち切りたい・・だからッ!


「・・みんな・・聞いてほしい・・今・・僕は迷っている・・僕に・・僕達に・・あいつを裁く権利は・・あるか?」


僕の戸惑いに・・みんなは戸惑わなかった。

返事はそれぞれ違ったけれども僕はしっかり聞き取った。

僕はみんなからの・・みんななりの・・『うん』という言葉をッ!


神様・・どうか・・どうか今だけは・・お許しください!

これを聞いているみんなも・・僕はむちゃくちゃやっているかもしれない、

悪いのは僕らなのかもしれない・・

それでも・・僕達が悪役でも・・僕達が正義でも・・、

そんなの関係ないッ!

今この物語は・・僕の物語だぁぁぁ!!


「アビスゥゥゥゥ!!」


「ああっ!!や・・やめろぉぉぉぉぉ!!くるなぁぁぁぁ!!」


「うぉぉぉぉッ!!」


僕はあいつに切りかかるように飛び上がり、

いつもの銃と剣をあらわした。

僕は銃と剣を重ね、銃のハンマーを引いたッ!

そして・・そのまま鳴らすッ!


カチリ・・ヴォォォォォォン!!


『荒ぶる獣よッ!誰かを偽るフェィカーを・・食い殺せぇぇぇぇ!!』


「う・・うわぁぁぁぁぁぁ!!!」


グシャャャッ!!ムシャァァァァ・・・ッ!


銃から飛び出した獣によって・・フェィカーは跡形もなく食われた。

残ったのはただむなしい血だまりだけだった。

終わったんだ、この‥山の戦いが、

ついに・・終わったんだ。


「僕達は・・勝ったんだ・・ッ!!」


『ばんざぁぁぁぁぁぁい!!』


その時、すべての人達が息を合わせて声をあげた瞬間だった。

どんな人でも関係ない、その場いる人達すべての者たちが喜んだ瞬間だった。

僕は・・この光景にうれしく泣いた。


「ああ・・畜生・・」


『銀様ぁぁぁぁ!!』


「この声・・美華!!」


美華だッ!姿はみすぼらしくなっているけど・・美華だッ!

ああ、無事でよかった!

灯先生の治療で息を吹き返したんだろう。

流石だ、灯先生、と言うか飛びついて来た美華がすごい苦しいッ!


「うわぁぁぁ!!ごめんなざぁぁぁぁい!!!ありがとうございますぅぅぅぅ!!!」


「あーあそんなべそかかないで!気にするなよ!」


こっちに必死に駆け寄って元気な姿で僕の前で泣きつく美華、

よかった・・こんなに元気なのはたぶん・・みんなのヒーローのおかげだね、


「・・グスッ・・グスグス・・ごめんなさい・・私は・・私は貴方の事をあんな風に言ったのに・・あなたはそれでも・・」


「あはは・・ごめんね・・美華、僕のほうこそ・・軽率に君の事を考えてしまって・・」


「いいんです!私は許されないことをしました・・だから・・だからできることならもうなんでもします!○○同人の様にでも切腹にでもしてください!」


「君、やっぱりすさんでるねぇ!?」


あー、やっぱりそういう話になるのね・・、

でも・・そんな風にするのは僕の趣味じゃないし・・、

あ、でも待てよ・・確か美華てっ・・、


「ねぇ美華・・お願い・・聞いてくれる?」


「な・・ななななんでしょう?」


僕は慌てる美華にやさしくこう言った。

おびえる美華に対して、微笑えんで言った。


「美華・・僕の・・式になってくれる?」


「えっ・・えええッ!?」


「い、嫌だよね?こんな未経験者のパートナーになるのは・・でもね!僕は美華ちゃんを支えたいんだ!僕は・・美華ちゃんを・・守ってあげたい!だから!」


「えっ・・ええ?ぷふ・・ぷはは!」


「えっ?美華?」


ど、どうしてそんな笑うの?

どうしてなの美華ちゃん?


「あはは・・おかしい・・恩を返したいのに・・目的は全くあってないなんて・・もう・・笑いすぎて涙でてしまいます・・」


「あ・・あはは・・ごめんね・・どうしうよもないほどに・・ね?」


「ふふ・・いいんですよ!お人よし・・なんですよね?」


「はは・・うん!」


まるで年の離れた親友の様に話し合う少女と僕、

ああ、幸せの光景だ、僕は・・この幸せのために・・ここまで・・、

ありがとう・・神様ッ!


「はぁ・・わかりました!では・・」


「じゃ・・じゃあ・・!」


「しょうがないですから・・これからも銀様のお側にいます!絶対に離れないでくださいよ?」


「うん!絶対に・・君から離れないよ!!」


「えへへ・・なんだかうれしいですッ!・・銀様ーッ!!」


こうしてまた一つ冒険が終わった。

大樹から見える輝く太陽が、またあの時の様に輝く青空を見せて、

一つの冒険の終わりを見せた。

ああ、とてもまぶしい、今日もまた生き残ってこの輝く青空を見ることができた。

僕はとてもうれしかった。

この太陽を僕の中で微笑んでいる美華とみることができて、

とてもうれしかった。


「太陽・・輝いてますね!」


「ああ・・綺麗にな!」


僕らの冒険はまだまだ続く、

まだ、ほんの無限に続く冒険の一つにしかすぎない、

これからもっと辛い事もたくさん起こるだろう。

それでも僕は仲間とともに・・乗り越えていくんだ。

これからもずっと!

僕にはつないできた絆と新しい絆の仲間・・美華がいるんだから!

そういえば・・心無しか・・心愛からもらった指輪が祝福をあげるように、

一瞬光輝いたような・・そんな気がした。

まあ・・気のせいだよね、


「・・おめでとう・・少年」


なんだか、本当に今どこか遠くから祝われた様な・・、

あー・・なんだか・・終わったのに締まらない感じは、

ずっとこれからも・・続くのだろかな?


それでも・・別にいいんだけどね?



END・・?

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