無限空想世界の幻想的な物語~楽園~ 番外編1 「ショコラが最後アレになる話」
とりあえず元ネタにすいませんで土下座をしています。
まあ・・何はともあれどうぞ暖かい目でご覧ください、
あ、本編とは全く無関係の回となっています。
興味の無い方はブラウザバックでどうぞ
これは銀達が森で戦っている時に、
起きた凄いくだらない出来事である。
ある日、ショコラと言う変態魔術師があのガーネット邸を訪れた時の話である。
それは昼の明るい時間の時の事、
ショコラとアリサとメアリーがお昼の紅茶タイムをたしなんでいた時の事、
「・・と言う様に白鶴はやはり裁かれるべきだと思うんだよね、この前も「銀君に魔法教えるわほー」とか言って勝手に人の店の本持ち出されたのよ」
「あー、またか・・良くあるよね、魔術学園の時もそういう事あったよね、私なんて「朝のモーニングコールッ!と言うわけでポストに自動販売機をぶち込んでやるぜッ!」と言いながら入れられたときにはそれはもう・・」
「(ショコラのは理解できるが、メアリーの自動販売機はどうして・・)」
こんな非日常的な会話をするのがこの三人の最近の楽しみである。
一見するとただのお茶を濁す回にも見えるが、
実はその通りである。
こんな爽やかな顔しながら紅茶を飲んでいる二人も、
実は心の奥底ではめんどくせーと思っているに違いない、
「そんな事思ってねーよ、ぶっ殺すぞ」
「誰に話しかけてるのッ!?」
「いや、なんか近くにナレーションがいるもんだからさ」
「ナレーションてっ見えるもんだっけ!?」
「きっとサ〇シも長年ナレーションに気付いていないけど、もう何十年と歳を取らない冒険を続けている彼ならば流石に突っ込むと思うんだ」
「ショコラッ!その話は止めなさいッ!」
「すまない、本当にすまない」
メアリーに大急ぎで止められるショコラであった。
やれやれ、ただのおまけ回なのに、
最初っからこんな危ないのを全力でやられたらたまったもんではないね、
さっさと会話に戻れと言うものである。
「畜生、言いたい放題言いやがって、見てろよ、こっからすげぇ事起きるからな」
「なんだ、スゲェ事てっ、ティーカップ片手に優雅にしてても何も起きないと思うわよ」
メアリーのツッコミが入っても揺るがないこのカリスマあふれる顔、
これはきっとまたバハムート召喚の全裸になるに違いない、
「そんなわけないだろ、いいかここから本題だ、まずこの本を見てくれ」
「これは・・赤の本?」
「珍しいですね、こんなきれいな本がこんな世界に存在するなんて」
ショコラが袖からどこにしまっていたのか、
なんと綺麗な赤い本を取り出したのである。
しかしこのどや顔腹立つ、
「ふふ・・これは私の能力ではあいまいな出来事しか読み取れないが・・この本はそれ以上を行くッ!この本はなんと出来事創作本、この後数十分後何が起きるか、そしてその出来事を起こしてしまった犯人も分かってしまう優れものッ!」
「す、すごいッ!これがあればこれから先の難事件も一発じゃないッ!」
「流石ですねッ!ショコラッ!」
「オーホッホッホッホッ!それほどでもないわッ!」
なんだかすごいキャラになって来たショコラさんだが、
初対面がコミュ症なだけで、
実際の彼女はこうやって崩壊していく、
「こほん・・それではさっそく・・本よッ!この後何が起こるのか示しなさいッ!」
本は静かに開いて次の言葉を白いページで映し出した。
それは、あまりにも衝撃的過ぎる事実ッ!
【じゅもんがちがいます】
「・・・」
「しょ、ショコラ?駄目よ?これは呪文が違うだけなんだからキレたりしたら・・」
「汝、次の出来事を明確に示せよ、我は時、我は空間、座標をこの地に、全ての出来事を解き明かさんとする魔の本よ、いまここに我が力を持ってして示せぬ先を読み取りたまえ」
『キレ気味に長いのつらつらと述べたッ?!』
真顔で怒りながらも正式な呪文ぽい事を述べたショコラ、
すると思いが通じたのか、
本は勢いよくぺらぺらとページをめくる。
「やったッ!やったぞ・・これで事件にたどり着けるぞ」
「それで一体なんと書いてあるのですかショコラ?」
「えーと・・数秒もしないうちにハルバードは階段から落ちる」
と言う、事を気楽なままに読み上げたショコラ、
するとまるでギャグ漫画の如くそれは突然起きた。
ズンガラガッシャァァンッ!!
「あ゛あ゛ぁ゛ーッ!!足がァァッ!!!」
「は、ハルバードッ!!」
「ハルバードさん大丈夫ッ!?」
急いで駆け寄るメアリーとアリサ、
突然の出来事で茫然とするショコラ、
・・と言うより、この後のオチに入るからネタバレするが、
ショコラは心の中では分かっていた。
この口をチャックしたまま焦っているのは、
今この瞬間にこの本の恐ろしさに気付いたのだ。
この本は一見便利な未来探索本かもしれないが、
この実態は強引に因果と運命さえも捻じ曲げて事件を引き起こす本、
ショコラは何も警戒せず読んでいたが、
実はほんの最初のページにはうっっっっすらと説明が書いてあった。
この説明にはきちんとした事が書いてある。
それを読まずに唱えてしまったショコラはまんまとこの本にはめられたのだ。
なにせ事件は因果と運命さえも破り起こす、
つまり、本来はこの本に書いてある事は起きない、
ならどういう意味か、答えは「この本を使用した者が犯人なる運命製作本」と言うのが、
正しい名称だと言う事をみんなが知るのは後の話である。
「ショコラ・・どうしてこんなことが・・」
「ショコラッ!その本には確かこれを起こした犯人が分かるのよねッ!?」
「えっ、何この流れ・・俺ただ階段から落っこちただけなんだけど」
「な、なんのことかなー?私わからんなー?」
『(なんかすげー動揺しているッ!?)』
それもそのはず、この本にはもうすでに「事件の犯人はショコラ」と記載されている。
これを見せれば全てを理解されて、
あんなことやこんなことのキマシタワーが完成してしまう。
それだけは避けなくてはと本をいそいそとがっしり握りしめるショコラであった。
「しょ、ショコラ・・まさかだと思うけど・・」
「ち、違うッ!クリボーが勝手にッ!!」
「クリボーいんのッ!?」
「何ッ!?さっきからこの流れは一体なんなの誰か説明しろよッ!」
「だから~ハルバードさんが階段でバッシュゴォォする破目になったのはあの本が原因なんだってばーッ!」
「・・あの本?あのアイツが握りしめてる本か?」
「そうなんです、ハルが何者かによって転ぶ事もあの本に書いてあるんですッ!あの本はこの十分内で起きる事を示す本、そして・・その犯人も探し当てる本ッ!」
「・・それって、つまりアイツが犯人じゃね?」
『えっ?』
一般的な考えを持てないハルバードはショコラにとって天敵であった事に、
数秒後改めて思い知らされる事になる。
「いや、だって十分内だろ?それってつまり何もなくても強引にでも引き起こすと言うだから、必然的に本の使用者もしくはなにか因果か運命的な物を捻じ曲げる能力が無ければ不可能、そう考えるとあの本を持っていたアイツが一番怪しい、挙動不審な動きから見ても一番可能性があるだろう」
「(ええッ!?なんでそこまでわかるんだよッ?!カンペッ!?カンペでもあるのかよッ?!)」
「本当なんですか?ショコラ・・ちょっとこっちにその本を持ってきてください・・」
「ショコラ~?昔からあなたの事は信用してるわ・・でもね、昔からそうやって何も考えず行動するのは悪い癖よね?私、ちょっと試したいオシオキあるの、いらっしゃい?」
「アハハ・・ショコラ様、どうか・・そのお美しい黒き衣服が悲惨な事になる前に・・どうか、そのローレライの様な美しい声で弁解を、そしてその美しいスタイルな体で・・土下座でもされてはどうですか?」
ああ、みんなの笑顔で悪魔の様な言葉が聞こえて来る。
これは非常にまずい、
だが、ショコラは苦い顔を止めた。
笑顔でとても明るい顔をした。
それはなぜだか、分からない、
人は本当の恐怖に達した時笑い狂うと言うが、
彼女の笑顔はどちらかと言うとにっこりとしていた。
それはなぜか?
答えはこうだ。
彼女は本を両手で力強握りしめ、
そのまま本を破り捨てて、服ごとなぜか散り散りにした。
「やなこったッ!しゃらくせぇッ!全員ぶっ殺してやるッ!」
『(しょ、ショコラが壊れたァァァッ!?)』
純粋にこのネタがやりたかっただけだが、
なんともお粗末な結果である。
元ネタ様には大変失礼な結果となってしまったが、
なはともあれ今回このショコラから学べる教訓が一つだけある。
みんなも説明書や説明はちゃんと見よう。
こうして、今日もイフニアは平和だった。
ショコラがその後どうなったかはご想像にお任せします。
終わり
本当にすいませんでした。




