無限空想世界の幻想的な物語~夜桜~ 第9話 「影の侍」
「さて、決闘する前に確認しておきたいんだけど、貴方名前は?」
「私の名は黒咲柘榴向日葵組副隊長を務めた者だ」
「なるほど、私はメアリー・ベルタメットレス、何度も言うけど精霊賢者の称号を持つ者よ」
「そうか・・それは素晴らしい戦いが出来そうだ・・いざ、尋常に勝負ッ!」
「望むところッ!」
2人の少女がこの森林の決闘の場で覚悟を決め、
今、戦いが始まるッ!
「先手必勝ッ!精霊達よ、我が呼びかけに答えよッ!出動点呼ッ!【マーズ】【マーキュリー】【ジュピター】【ヴィーナス】【サターン】【ウラヌス】【ネプチューン】ッ!みんな私の下に来てッ!」
再び指輪から光出して現れる精霊達、
いつみてもこの風吹き荒れる盛大な呼び出し方は強い力を感じる。
精霊を全て呼び出すと大きく走り出し、
ある程度距離が近づくと手をかざして魔法陣を作り、
青い精霊のマーキュリーが前へ出る。
「マーキュリーッ!【戦列のフリーズ】ッ!」
魔法陣と精霊からによる強化のされた氷の一直線の放射攻撃ッ!
素早く放たれる氷のが段々と地面も凍らせ、
そのまま山を作るように柘榴に向かって行く、
「フム、山を作るように一直線に向かう氷の攻撃、見事だが実に単純な攻撃だ」
「言葉より貴方も防御するなり応戦するなりしたらどう?」
「言われなくても・・私に力をッ!【火炎業火刀ッ】」
ピシャァンッ!ボォォッ!
素早い片手での抜身ッ!
先ほどのとは違う手で真っ赤な刀を抜き、
目の前に向かって来た氷の攻撃をいともたやすく溶かしたッ!
「やるじゃんッ!これでやられたら流石にビックリだったんだけど」
「ぬかせ、貴様らの様な者に負けてたまるか、ここで負けたらお師匠様、光太郎様、夜桜様
に顔向けできんッ!私は向日葵組の副隊長、ゆえに最初の砦にもっともふさわしい者ッ!」
「・・つまり貴方は残っている中で一番弱いの?」
「誰もそんな事言って無いですッ!!・・あッ!い、いやッ!誰もそんな事言っていないッ!見くびるなよッ!」
「(おや・・なんだか今可愛い者が見えた様な・・)気のせいよね、なら見せてちょうだいなッ!」
「良いだろうッ!この柘榴が全力でお相手いたすッ!」
今、なんだかあの冷酷だった少女の顔がゆるんだような・・、
気のせいだろうか、気のせいだと信じたい。
「今度はこちらから行かせてもらうぞッ!雄々しく吠えろッ!【雷鳴雷電刀】ッ!」
シャッ!バチィッ!
2つの刀を鞘に戻して今度はまた別の刀を別の鞘から抜いたッ!
黄色に輝く電流走る刀、バチバチと音を鳴らしてビリビリと刀に走る雷、
あの刀達はそれぞれ別の属性に対応できるのかッ!?
「行くぞッ!駆け抜けるは突風の如くッ!【疾風疾走刀】」
シュッッ!ビュォッ!!
※作者の情けない表現力ゆえの擬音をお許しください
今度はまたもう片方に緑に輝く風をまとった刀、
風をヒュラリヒュラと吹き、全てを吹き飛ばしてしまいそうなくらい強い風を感じるッ!
「そしてこれぞ我らが向日葵組師範代の栄次郎様が教えてくれた【三日月流奥義】ッ!!」
「奥義ですってッ!!」
「必殺ッ!!しっぷうじんr「ウラヌスミサイルッ!!」」
「ヘブァッッ!!」
奥義言い切る前にウラヌス掴んで投げたッ!?
良いのか精霊賢者ッ!?
「奥義は発動前にやるのが鉄則よねッ!」
み、見事に作戦が成功し、
奥義の発動を阻止したメアリー、
ウラヌスはクタクタそうにメアリーの下へ戻る。
と言うか相手思いっきり顔に当たってけど大丈夫だうろか・・。
「お疲れウラヌス、戻ってゆっくり休んで」
「己ッよくもォォッ!手加減はもうしないゾォッ!!」
「ゲッ!?まだ気絶してなかったッ!?」
「精霊一匹の弾丸程度で私が気絶するかッ!!(超痛かったけどッ!)」
まずい、このままだとまたあの奥義が来るッ!
どういう技か分からないけどッ!
「メアリーッ!」
「ショコラ、大丈夫・・私には良い考えがある」
「何を考えているか分からないけど・・負けないでよッ!」
「オーケー、大丈夫ッ!」
「行くぞッ!必殺ッ!!しっぷう・・」
「ウラヌスミサイルッ!」
また、ウラヌス投げたッ!?
「同じ手が2度も通用するかッ!!そんなもん避ければどうってことn「ネプチューンボンバーッ!!」」
「ヒデブゥゥッ!?」
『(ネ、ネプチューンッ!?)』
これには私もショコラもびっくりお顔真っ青、
精霊賢者が精霊を片手で投げてもう片方の手で精霊を顔に押し付ける。
こ れ は ひ ど い
もう精霊にからドン引きの空気が漂う、
それより黒髪の子可哀想・・、
「よーしよしよく頑張ったわねッ!ウラヌスッ!ネプチューンッ!ご褒美に・・」
「もう容赦しないッ!」
「(まだ気絶してないッ!?)」
「(メアリーによる精霊弾丸攻撃が再び訪れてしまうのッ!?)」
クワッと立ち上がる柘榴ッ!
心なしか刀を持った両手に力が入っているッ!
「お前はッ!敵の事全然理解できてないッ!お前アレだろッ!相手が初心者でも容赦なく俺tueeeとかする奴だろッ!人がせっかくカッコイイ口上言ってるのに途中でめんどくさくて攻撃してくる奴だろッ!人が一生懸命頑張ってんのにはめ技とか厨キャラばっか使いやがってッ!!そんな事するから新参が増えねぇんだよッ!少しは人情とか思いやりとか優しい心がけは無いのかよッ!技の発動中ぐらい待てよッ!トレーナー目指したマ〇ラタウンのサ〇シがいつも一生懸命ロ〇ット団の口上聴いてるのを見習えよッ!技発動中に攻撃が許されのは相殺できる格ゲーだけにしろよッ!何年変身中のライダーや戦隊が攻撃されなかっと思ってんねんッ!」
「つ、ついにキャラ壊れたッ!柘榴ちゃんのキャラが完全に壊れたよッ!きっと必死に作ったであろうクールキャラが消えたよッ!あといろんな関係者に怒られるからその辺に触れるのは止めようッ!!!」
と言うよりだいぶ前からその気配は消えていたんですがね・・。
「ンな事知るかッ!食らえッ!【疾風迅雷】ィィィィィイ」
どさくさに紛れて奥義放ったッ!!
地面を抉るように円を描いて切り裂き、
衝撃波を地面を抉りながらバゴォォンッ!とこれを4回交互に繰り返すッ!
「そしてトドメの【十字雷風切り】ッ!」
最後に腕をクロスさせ振りかぶり、
力を入れて振り下ろす強力な一撃ッ!
どうする、メアリーさんッ!
「勝ったッ!!これで勝利ッ!」
「【精霊反転壁】ッ!!」
「えっ・・」
放たれた四つの衝撃波とクロスの衝撃波、
だがこんなにも常人なら絶望するであろう光景をあっさりと打ち返す、
精霊達が作った七色の壁、
キィィィンッ!!!スザァァッ!!
全てが撃ち返り今度は柘榴の下へ向かう。
「アァァッ!?そんな馬鹿なッ!?」
「残念でしたー!私はカウンター持ちなのですッ!」
「卑怯者ーッ!クズーッ!チートッ!チーターッ!ボッチィッ!」
「最後なんで知ってるのッ!?でも、これでチェックメイトッ!!」
「甘いぞッ!まだ、私は能力を使ってないのだからッ!」
「な、なんですってッ!?」
柘榴にもやはり能力が存在するんですねッ!
あの一件可憐でか弱い少女から出てくる能力は一体ッ!?
「聞いて驚くなよッ!私の能力は【影の王】ッ!影を操るだけじゃなく、指定した影の人物の能力までをもコピーしてしまう能力ッ!目には目を能力には能力をッ!」
「そ、そんなッ!?じゃあ、このままだとまた跳ね返されるのッ!?」
「ハッハッッ!その通りさあッ!あなたの影を指定・・」
どうしたのだろう、刀をメアリーに突き出して動きが止まった?
何か問題が起きたのでしょうか?
「・・・しまったァァァァア!?ここ、日陰で埋まってるから能力が発動できないィィィィッ!?」
※シャドーキングの一部の能力は日陰の中では使えない悲しさ
「ざ、柘榴ちゃぁぁぁぁンッ!?」
私はただ目の前のシュールな漫才に放心して、
柘榴が頭を抱えているのを見ているだけだった。
私は途中、考えるのを止めた。
だが、一つだけ言える事があった。
「あの子アホの子だったッ!!」
「(せやな・・)」
私とショコラさんは心なしか同じことを思い、
目の前でどうしようもなく突き進む攻撃がついに柘榴にヒットした。
ズザァァァァァァンッ!
「ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ!!!」
こうして私達は柘榴に勝利するのだった。
だがまだ道のりは果てしない、
私達の戦いはまだまだ続く、
「・・私、なんか悪者みたいになってない?」
「気のせいよ、メアリー」
「(恐ろしいぐらいグダグダだった・・)」




