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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
第三章 夜桜編
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無限空想世界の幻想的な物語~夜桜~ 第6話 「起動せよ!デストロイ!」

「ふ・・ふ・・フザ・・」


「あと一息ッ!」


『とどめだッ!!』


「ふざけたマネをしやがってェェェッ!!!Get yourself out!(あいぼうッ!ほんきだすッ!) Come here!!(こっちにこいッ!)」


「今なんて?」


「多分・・ヤバいの来るよ」


ジリジリと押されて歯を食いしばってかなり切羽詰っているはずなのにこの期に及んでさらになにかしようとしているッ!?


一体何が始まろうとしているッ!?


「年長者がそろいもそろって俺様に・・あまり調子にのるんじゃねぇぞッ!」


コメットが右手を放射する魔法陣から手を放し、真っ直ぐ上に手を伸ばした。

するとその上に向かって走るあの暗黒・・なんとちゃらデストロイ、

すると驚く事にコメットの上に着くとバイクは空中分解したッ!


おおっとコレはSFロボット物さながらのまさかの変形だぁッ!


キィコンッ!キキンッ!ピシャーンッ!


よく分からないパーツがパージする音とかそれぞれ合体する音とかが鳴り響くッ!


タイヤやその他もろもろのパーツがアレやこれやと正方形になる様に組み替えているッ!


そして最後にピカァァァと光って、


なんやかんやで、

縦15センチ、横12センチ、長さ25センチの正六角形のキャノン砲の完成だァアッ!


「てっなんでだよッ!?なられねぇよッ!おかしいだろッ!!どこをどうしたら人の乗るものがあそこまでコンパクトに変形できるんだよッ!もう魔術でもなんでもねぇよッ!ただの作者の強欲な願いが具現化してるだろッ!せめてバイクの原型ぐらいとどめればええじゃんッ!」


「落ち着けリアリナ君ッ!確かに気持ちはわかるけどノリツッコミのせいでキャラと色々崩壊してるからッ!まあほら、後ろの方に車輪が付いてるし、形六角形だけどいびつにはなってるし、うん」


「無理があるよッ!!」


アレバイクだよなッ!?


あの原型とどめなかったキャノン砲はバイクなんだよねッ!?


何をどうしたら私は帰って来たとか言いそうな核放つバズーガに早変わりするんだよッ!


あからさまに最後ゴリ押しで変形してたもんッ!


色々考えた結果やっぱりにネタに走ったよッ!!


コレどうするんだよッ!

※ご想像におまかせします。


「バイクはあくまで移動形態、そしてこれが武装強化形態ッ!パーツを分解させてなんやかんやでできた魔力増加キャノン砲ッ!腕に装着ッ!」


ブッピガーンッ!


『そんなのアリかッ!?』


「なんやかんやてっなんなのッ!?」


「【なんやかんや】は【なんやかんやよ】ッ!メアリーッ!」


「なにそれッ!?怖いッ!あの子怖いわッ!中二病怖いッ!」


この場にいる者全てが同じ意見を述べた瞬間だった。


心なしかメアリーとショコラさんから謎の恐怖を感じている様に思える。


バイクの激しい変形を終えると、巨大なランチャーの様な黒く光る武器腕が完成していた。

アレが・・バイクの真の意味だというのッ!?


変形したバイクはコメットの右手に装着され、

その右腕をまた魔法陣に戻し、今度は左腕を離して右腕を抑える。


そしてそのままコメットはあの武器に瞬間的にエネルギーを溜めて、

攻撃を放ったッ!!


「食らえッ!!【絶望と破滅のデストロイバスター】ァァァァッ!!!!」


ズゴシャァァァァッ!!!!


その一撃はあの2つの精霊と魔物でやっとできた砲撃を一瞬にして上回ったッ!!


黒くバチバチと放つ凄まじい放射攻撃ッ!


圧倒的ビームッ!

圧政される距離ッ!


先ほどの優勢が嘘の様だッ!


「嘘ッ・・」


「そんな馬鹿なッ・・」


ズゴガシャァァッ!


一気に押されてついに命中してしまう2人、

これは流石にひとたまりも無いのでは・・、


「どうよッ!魔術の常識を撃ちやぶった最高の一撃ッ!・・グッ!だがマナの消費が激しいのが難点だッ!」


「そうねッ!でもウラヌスを残した私は正しかったわけねッ!」


「何ィッ!?」


煙が晴れるとそこには少し服は損傷はしているが、

2人の無事な姿があったッ!


「生きているだとッ!!この攻撃を食らっておいて・・」


「残念だけど、ウラヌスによる【精霊壁(フェアリーウォール)】で被害を最小限に抑えたわ、だから言ったでしょ・・ナメるなてッ!」


「クソがァァッ!」


無事なのは良いけど見るからに消耗しきった彼女達はこれ以上攻撃できそうにない、

加えてコメットはまだまだ行けそうな感じがある。


どうすれば・・、


「うーん、そろそろだね」


「鏡之介さん?」


「リアリナ君、さっきの魔法で彼女を止める事はできる?」


「出来ますけど・・命ある人間を止めれるのは精々5秒、それ以上は無理です」


「十分、僕が合図を送ったら彼女にその技を放って、後はできるだけ離れて」


「・・?分かりました、やってみますッ!」


鏡之介さんが何を考えているか分からないけど、

私はそれを信じてこの壁から飛び上がって魔法を放つ準備に映る。


鏡之介さんも心なしかなにか強い魔力の高まりを感じる。


何かあるんだ、きっとッ!


「一度防がれても次は防げないだろッ!食らえ・・」


「今だッ!行ってくれリアリナ君ッ!」


「ハイッ!食らえッ!【放射停止時計ストップ・タイム・ザ・キャノン】」


私は勢いよく飛び上がりコメット目掛けて放つッ!

懐中時計から現れる白い魔法陣によって放たれる光に当たったコメットは動きを止めるッ!


「鏡之介さんッ!」


「これより放つは最強にして最悪の魔術、魔術において禁忌に記されし3つの魔法を語ろう、【隕石(メテオ)】【爆発(エクスプロージョン)】【銀河(ギャラクシー)】これら禁忌の御三家をここに記そう」


「ま、まずいッ!ショコラッ!リアリナちゃんッ!遠くへ行くよッ!」


「危険ッ!退避ッ!絶対ッ!死ぬッ!」


「どういう事なのかなんとなくわかりましたッ!!」


私達は何かを察するようにこの場から遠くへと遠ざかる。

そして5秒経過しようとしたその時、鏡之介さんのソレは放たれたッ!


「破滅の・・」


「【全てにお別れする(カオス)最悪の魔法(ビックバン)】ッ!!!!」


逃げながら見た上空に上がって光る禍々しい球、

一瞬でそれは地上へ目掛けて落ちてゆき、

そして、


『ア゛ア゛ァ゛ァ゛ッ!!』


ズゴシャァァァッ!!


悲痛なコメットと思われる叫び声ッ!?


そして地面が大きく揺らぎ逃げていた足が止まるほどの衝撃、

そして後ろを振り向くとそこには巨大な禍々しい爆発の柱が・・、


「や・・やや・・やりすぎだァァァッ!!」


「ええ、私もアレは流石にやり過ぎだと思います・・」


「流石のカラフル素麺」


しばらくすると爆発の柱は消えて、

モクモクと黒い煙が立ち始める。


私達は放心しながらも先ほどの場所へと向かった。


そこにはボロボロに気絶させられていたコメットの姿があった。


「アハハッ!ちょっと手加減するの忘れてたッ!テヘペロッ!」


「可愛いくねぇよッ!このすっとこどっこいハク太郎ッ!」


「ヘケッ!?」


「そうだ、このカラフル素麺丸」


「何それッ!?ひどいッ!」


いや、流石に洗脳されて結構暴れていたからと言って、

少女に向けてこんな一撃必殺な技撃たなくても良かったんじゃないかと、

むしろ服がボロボロになっただけで済んだのが奇跡だ。


「そういえば、何故鏡之介さんは無事なんですか?」


「ああ、僕もとより魔法効かないし、だから同族の戦いなら負けた事ないなー」


「そうですか、貴方の性格がよくわかりました、とりあえずゲスが移りそうなので近づかないでください」


「ンヒィー、酷過ぎる」


「冗談です、ですが少女相手に本気で痛めつけるのは良くありませんよ?」


「ん~、まあ気をつけるよ、今回も一様手加減はしたんだけどね~80パーセントぐらい」


「かなり手加減してアレなんですか・・」


「この技、本気出せばイフニアに穴開けれるからねッ!」


「知りたくないですよ、そんな悲惨な事実」


この人いつか絶対人々の脅威に君臨しそうで怖い、

私は心の中ではひっそりと少し恐怖を抱いていた。


「それはそうと、これからどうするんですか?」


「この惨状とコメット君が洗脳されていた事から、この近くの【日輪亭】にいる人らが怪しいよ、あそこにいる夜桜君が何かしているのかもね」


「夜桜とは誰ですか?」


「あ、知らないのか、この春風の里にある山を登って行くと日輪亭があってね、要するにそこに仕えているのが夜桜君」


「なるほど、つまりその人が今回の元凶と言う事ですねッ!」


「そういう・・事なのかな?まあ、行ってみればわかるさ」


日輪亭、山、夜桜という人物、

色々今回も深い事件の予感がする。


「あっでも鏡之介、山までの道のりわかるの?」


「アハハッ!そこだよねー、一度迷ったら最後出れないとか言う所だもんねー、入ったら飛んで逃げるなんて事もできないし・・」


「カラフル無能素麺」


「なんか増えたッ!!」


「困りましたね・・誰も知らないとなると・・」


『お困りの様ですねーッ!』


遠くから聞こえる謎の声、

この声には聞き覚えがあるッ!


「あッ!灯先生ッ!」


「どうもッ!諸君ッ!久々だねッ!」


この暗闇の様な状況に光を射して登場したのは灯先生ッ!

どうやらこの状況を打開できるかもしれないッ!

ここから一気に流を変えなければッ!



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