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無限空想世界の幻想的な物語  作者: 幻想卿ユバール
第二章 狼猫編
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無限空想世界の幻想的な物語~狼猫~ 最終話  「偽物」

そんな幸せとは裏腹に、この祝福パーティが終わるまでの話だった。

このパーティが終わると同時に、またしても俺達は悲劇を知る事になる。

パーティかせ終わる直前に「後で貴方達は来なさい」と声をかけられた。

それはリアリナさん、ジャックさん、鈴蘭、兄さん、俺、メリルだ。


パーティも終わり静かな夜、

お嬢様の部屋へとたどり着く俺達は衝撃の事実を知る事になる。


「良く来たわね・・あなた達を呼んだのは他でもない、私の真の名を教える為よ!」


『なんだってーッ!』


「し、真の名?」


「お、お嬢様は・・お嬢様ではないのですか!?」


「マジカ!?」


「なまこわんわん!」


「大丈夫だ・・予備電源のスイッチを入れれば・・」


「後半違うぞッ!!・・落ち着きなさい、これは貴方達にしか教えられないからこそ教えるのよ」


な、何故俺達に・・、そもそも真の名てっ・・、


「お嬢様!真の名とは・・なぜ真の名なんですか!」


「今まで、無礼を承知で言わせてもらうと、あなた達は全て信用していなかったの、ポチを除いてね」


「ひでぇ言われ様だな・・それがどうして今更・・」


「・・そろそろと思ってね、屋敷も復興したしここまで一番信用の高い人たちを集めたわ、その結果、貴方達よ」


「なるほど・・つまり私たちは最初から試されていたのですね・・」


「そういう事、名前隠しなんてなんの意味があるのって思うでしょう?その答えは敵に情報を悟られない為よ、ほぼ意味は無いけど」


「敵てっ・・屋敷も街も復興したばかりなのに・・誰かが攻めて来るんですか?」


「ええ、この世界の不届き者はありとあらゆる手段で遠い敵すら敵と認識させないわ・・現に、もうすでに敵は来ていた・・情報調査としてね」


「・・まさか!?」


それは、あまりにも衝撃的だった。

この真実は屋敷全てを揺るがす最大の真実となった。


 ◆


「いつみても・・綺麗な桜ね・・」


「そうだろう、ところで・・例の件は・・」


「ああ、はいはい、この通り、君の知りたかった人物達の情報だよ?夜桜ちゃん」


「ふん、お前もずいぶん腕利きだな、いっそ転職をおすすめするぞ」


「冗談は・・その口だけにしてもらおうか?いくら夜桜ちゃんでも許しはしないよ?」


「はは・・怖いな・・流石は・・灯だ」


 ◆


「その名は・・灯」


敵は近くにいた、ずっと俺達の側で、

ずっと俺達の事を観察していた。


気づけないのは当然かもしれない、たまたま呼んだ医者が、

まさか治療をしながら俺らの事を観察していたなんて・・


「今はまだ大人しいけど、どうして彼女が私たちを調べ上げていたのかは不明、だけど警戒だけは怠らないで、きっと仕掛けて来るわよ・・いつかわね」


「・・・」


「せっかくいい雰囲気だったのにまた暗いムードにしてごめんなさい・・」


「何を言っているッ!それがどうした!!」


「えっ!?」


あたりは真っ暗だった。


頭を抱えるものだっていたはずなのに、

こんなくらい雰囲気を漂わせてもぶれない男が一人ここにいた。


兄さんだ。


「調べられたのならその上を行くまで・・こうなったらこの後の展開にありがちな特訓です!」


「ですね、兄さんの言うとおりだ」


「案外まとも過ぎてびっくりだが・・まあ、よしとするか」


「ええ、百を束ねて・・千ですものね!」


「わ、私もがんばりますよッ!」


「だってさ!お姉さま!」


ここにはすべての元気の中心となれる男がいる。

ここにはあなたを守る強い人達がいる。


どんなに絶望しても、ここにいる希望がいる限り、

俺達は負けないだろう。


「・・うん、私が考えすぎただけね、良いわ!その意気込みに買って・・今日からあなた達は屋敷の最初にして最高の部隊【紅の六人衆】を結成するわ!我が名【エレナ・ガーネット】が命じます!誇りに思いなさい!」


『はいッ!!』


俺達はこれからも苦難に立ち向かうだろう。

俺値はこれからも脅威にぶつかるだろう。


それでも、決して負けることはない、

俺達は紅の六人だから!


END


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