無限空想世界の幻想的な物語~狼猫~ 第1話 「能力」
どうも、みなさんこんにちは!
幻想卿ユバールです!
今回より第二部~狼猫編~です!
事前に混乱しない様に言っておきますが、
今回の視点は「ジン」です!
また今回は前回みたいにいちいち視点が切り替わるのは無しと言う事にしています!
今回の様に部ごとに視点は変わるかもしれません、
見づらい小説かもしれませんが、どうか、よろしくおねがいします!
それでは・・どうぞ!
時は戻って現在、俺達はあの日勝利を得た。
兄シルバーはあいまいな説明と不十分な証拠ゆえ、
にこれから大忙しの治療と言う名の検査が始まるらしい。
ジャックさんは応急処置程度の治療を受けている。
話によれば俺のいない間に大参事になったとか言う、あとで見舞いにいかなくては、
リアリナさんは医者が来るまでの看病係らしい。
そして鈴蘭も屋敷内の修正、ロンディニアに材料の調達などをしている。
ああ見えてかなり馬鹿力だから心配はないだろう。
今回の黒幕的存在だったフレアと言う少女はなにやら兄さんによると操られていたとかなんとか、
ともかくなぜか無事だった。
現在は治療中だ。
ローゼリッテ様はロンディニアをまとめる者として君臨する。
いままで不自由だったロンディニアが再び「平和と自由の国」を掲げ復活を果たす。
民衆はみな「ローゼリッテ様バンザーイ!」と声をあげていた。
やはりロンディニアに住む令嬢、
民からの愛され方が確実に違う、
そんなわけで現状はこんな感じだった。
しばらく雲行きが怪しい日々だったロンディニアに再び日差しが刺した瞬間だった。
ちなみにそんな中、俺が今いる場所だが、
屋敷の1階にある施設「病室」だ。
別に俺が病気とか怪我をしているわけではない、
さっきの話から察するに、兄を見守りに来た。
もう見守らなくてもいい歳かもしれないが・・
「あ゛あ゛ー!!嫌じゃー!!体を検査されるの嫌じゃー!!助けてー!ここに宇宙人だ!エイリアン、エイリアンがおるぞー!僕を解剖してキャトろうとしているよー!!」
「ポチ!そんなに暴れたらだめじゃない!」
「銀君~?そろそろ先生おこっちゃうぞー?」
「貴様ッ!!先生と偽って私を解剖するつもりだろッ!!本当の先生はこんなどこぞの「殺してでも救う」みたいな治療方を使うナイチンゲールよろしくじゃないんだよ!!」
「あのね、銀君、私はこの国のありとあらゆる医者の専門家よ?そんな先生の治療を物騒な言い回ししないでちょうだい、わかった?」
「先生がそんな無駄な解説をしている間に一体どれだけの人たちが苦しんでいると思ってやがる!僕なんかより優先すべきはそっちだろ!」
「そろそろ強力な麻酔の出番かしら?」
「ボクセンセイノチリョウダイスキデース!」
「まあ!嬉しい!それじゃあ麻酔の出番ね!」
「え゛え゛ぇ゛!?ふざけるなッ!やぶ医者!詐欺師!卑怯者!BBA!このマッドサイエティストォォォォォッ!!」
このカオスな光景はなんだろう。
日常と言えば日常なのだが、
兄がよりいっそう激しいフリーダムな人間になった気がする。
ベッドの上で腕と足を拘束される患者とか聞いたことが無いよ、
どんだけ嫌いなんだよ兄さん、
そういえば昔も歯医者や注射で僕が隣にいたかな、
もう一人女の子に見守られていた気もするけど、
まあ、しかし情けない話だ。
これではそこら辺の子供の方が立派に見えてしまう。
この悲痛な叫びをあげながらたのしそーに治療が行われた。
隣で謎の心配をするお嬢様と笑顔の先生、
そしてほぼ息をしていない兄さん、
ああ、平和だ、これが世に聞くごく普通の生活てっ奴だ・・、
そして数分の時を得て兄さんの治療が終わった。
特にグロテスクな音は聞こえなかったが一体どんな治療が行われていたのやら、
俺は壁に寄りかかって見守っていた姿勢を止め、
兄さんの様子を見に行く事にした。
自己紹介が遅れた。
俺はジン・ウィルコンティー、前回の「真紅」と言う物語でも登場した者だ。
始めましての方は初めまして、一人称が「俺」と付いていたら大体俺だ。
クールな雰囲気を意識させたタキシード、チャラそうな金髪のショートヘアー、
でも凛々しくも美しい瑠璃色の瞳、これが俺だ。
そしてこの銀髪で後ろの髪の毛がセミロングな為に結んでいて、
周りからは美人で女面と言われているこの物語の主人公、俺の兄のシルバー兄さんだ。
幼い頃から「夢は幸せ」と掲げる可愛い兄だ。
俺はこの兄を尊敬して生きて来た。
かけがえのない兄だ。
少し情けない姿なのがたまに傷だ。
そんな情けない兄さんに俺が今から穏やかに暖かく声をかけよう。
「兄さん?大丈夫?」
「おお・・イフニアか・・何もかも皆懐かしい」
「すいません、先生、うちの兄が十三になってます」
「あら、ごめんなさい、別に某有名な宇宙戦艦を見させたわけじゃないのだけれど・・」
「…あ?大きな星がついたり消えたりしている…。あっはは。…あぁ、大きい!流星群かなぁ?」
「すいません、なんだか精神崩壊のパイロットになってます」
「ジン君、彼はいたってまともよ」
「いや、二人ともなんの話しているの?」
このままだと色んな意味でやばいから、
流石にこれ以上フリーダムにするのはやめよう。
それにしても不思議だ。
怪我の傷が綺麗に無い、
恐らく兄さん自身になんかあるんだろうけど、
それを知っているのがおそらくずっと検査していたこの先生だろう。
美しい黒の様な銀の色の髪の毛、
とても長い、それは背中の腰あたりまでブワッとしている。
後ろおそらくバレッタで止めている。
ポニーテールと言うよりしっかり結んでも最後の方まではどうしてもばらけているような・・、
前髪は凄い見やすそうなのにこの成長の違いはどこで・・、
セーターとタイトスカートの単純な服装だが白衣を着て基本的に医者として認識できる。
普通に露出の無い服装だ。
足の露出を隠すソックス、ガーターベルトかタイツが妥当なところだろう。
まあ、この恰好だと保険室の先生見たいだが、
ともかくそれなりに元気で明るそうな人で良かった。
出なければ兄さんはこんな素直に受けてくけなかっただろう。
「それより先生、名前お伺いしてもよろしいですか?このまま喋るにあたって物語的には不便ですから」
「そうね、みんなは私が誰かわかってないものね、私はこの世界の大企業医療施設【ムーンメディカルセンター】のトップ【月影 灯】よ、よろしく」
「俺はあんたが知ってるみたいだから別に自己紹介とかはいいんすけど、兄がお世話になってるジンです」
「えっと・・この流れ私もやるのかしら?」
「やらないとただのカチューシャ譲とか言われ始めますよ、先ほどまでほぼ空気だったんですから」
「私はこの屋敷の家主のローゼリッテ・ガーネット!別名ドラゴンヴァンプとも言われているわッ!」
「そう、よろしくねお二人さん」
物語を見ているみんなにもわかりやすく、そして所見の方でも入りやすい様に一様説明、
彼女がローゼリッテ・ガーネット、この屋敷の家主だ。
幼い身なりだがれっきとした当主だ。
全体的にふわふわの白いドレス。
これ一枚でかなり最小限の露出と言えるが、
なんだろう、この強引に「私こそ王様」みたいな感じでカチューシャとマントをしている感じは・・、
似合ってはいる。
だが、どこかこれじゃない感を思わせているのはやはり・・オーラなのか?
彼女はまだ若い、だから背伸びしたい年頃なのかもしれない、
まあ、妙にどこかカリスマを思わせる時もあるらしいがね、
今後に期待だ。
NEXT
切れが悪くてすいません、
いったんここで終わり、次回に続きます!




