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暗殺騎士の学園生活  作者: いづみ
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1章 1 王女との出会い

更新遅くなってすみません。休日は連続で更新できるかと思いますが、平日は連続は厳しいかもしれません。こんな私ですが暖かく見守ってください。

「レイド=ヴェイクート様で間違いありませんね?」


「はい」


あれから5時間経った後、レイドは王宮に入ることができたが、あれからいくつもの確認をさせられもうクタクタだ。


「では、こちらへどうぞ。王様、女王様、そして王女様がいらっしゃいます」


最後の確認が終わったのだと分かりレイドは内心ほっとした。

ズーッと重い扉の開く音。

その先にはありえないような広い空間と、王様達の姿───ではなく騎士が2人。どちらもレイドに話しかけようとする感じではない。

数歩進むとズッ、と音がして振り向くと扉が閉められる。

レイドは悟る。恐らくこれは試されているのだろう、と。レイドとこの騎士達を戦わせ、王様達はどこかでレイドのことを見て、まぁ実力の再確認かなにかをしたいのだろう。騎士達が胸につけている紋章、レイドもこの部屋に入る前にもらったものだ。恐らくはあれを壊せば勝ち。

レイドがそう結論付けたのと騎士2人がレイドに向かって突進したのはほぼ同時だった。

このスピード、2人の立ち位置、殺気の消し方、どれをみても熟練の兵士どころではないのが分かる。が──────


「遅すぎる」


ポツリとレイドが誰にも聞こえないような小さな声で呟く。

左から来た騎士が突如柱を蹴り空中ですさまじい速度で旋回しながら斬りかかる。レイドは目で剣の軌跡を追い、そして寸分違わず騎士の剣の先に刺突を繰り出す。火花が散る。

騎士が剣を一旦引き離し地面に足をつけた瞬間すさまじい速さの攻撃を繰り出す。2人は残像すらかすむ速さで攻撃し合う。2人の間で美しいまでの火花が散る。

青年は突然剣を弾けたように後ろに振り旋回。右から、背後から来ていた騎士の胸の紋章がくだけ散る。残った騎士は一旦距離をおく。


「神刃の連中って全員こんななのか…?」


レイドはそう言い残す。だが声の聞こえた場所にレイドはいない。


「なっ!?」


困惑する騎士がようやくレイドの異常なスピード、そして今までかなりの手加減をしていたことを知る。気配で気づく。レイドが後ろにいること。音すら突き破り追い越すようなレイドのスピードに空気が震えている。世界が騎士だけをおいてけぼりにして進むかのように思われた。

レイドはなめらかに騎士の前に滑り込みカッ、と紋章を斬る。その時、


「いやー、見事だったよ。レイド=ヴェイクート君だね?」


突然かけられた声にレイドはハキハキとした口調で答える。


「ありがとうございます。そのような言葉、私には勿体ないです。フィルド国王様、そしてアリネ女王様」


フィルド=リアド、アリネ=リアド。現フェリス王国の国王と女王である。


「いやいや、すぐにこの状況の意味を理解し、2対1、そしてかなり熟練の騎士にも関わらずいとも容易く倒してしまったんだ。素晴らしいの一言につきるよ」


この国王はかなり若い。16の時に父親のエリド国王を亡くしてからずっと国王を務めている。


「ええ、レイド。あなたの戦いぶりは本当に素晴らしいものでした。なにも言わずにこの言葉を受け入れて下さい」


穏やかな口調でアリネ女王は言う。


「ありがとうございます」


レイドは静かに礼をいう。そしてさっきから気になっていたことを言う。


「国王様。私が護衛を務めるはずのセアリーネ王女様はいったいどこにいらっしゃるのでしょうか?」


「ああ、そうだった。まずは君と話したいのだけど、セアリーネに君が夜影(よかげ)の人間と知られるのもどうかと思ってね」


「お心ずかい、お礼を申し上げます」


確かに、セアリーネ王女に護衛が暗殺騎士団の人間と知られてもメリットはないばかりか、情報が漏洩でもすれば後々厄介なことになりかねない。


「それで、これから君の任務について話すよ。君にはあの死神の眼(リーパーズアイ)の怪しい動きがなくなるまでセアリーネの護衛についてもらう。君の部屋はこの王宮にあるから安心してくれ。あとはセアリーネの学校にもついていって護衛してくれ。それだけだ。なにか質問はあるかい?」


「いえ、ありません。了解しました」


「よし。セアリーネ!入ってきなさい!」


するとレイドが入ってきた扉の反対側の扉から少女が入ってくる。

一言で言うと、超絶美少女。目を奪うほどに澄んだ銀髪。ぷっくりと艶のある唇。14とは思えないスタイル。しかし胸は小さ…控えめ。そして、澄んでいて、それでいて引き寄せるような優しい目。


「こっ、こんにちはっ!騎士さん!せ、セアリーネ=リアドです!」


セアリーネ王女は初対面の人に慣れていないような様子で、しかしハキハキと頬をほのかに紅潮させて挨拶をする。


「護衛を努めさせて頂きます。レイド=ヴェイクートです。宜しくお願いいたします」


「よ、よろしくお願いします!」


(健気でいい子だなぁ…ムッフッフ)レイドはそう思う。外には絶対出さないが。紳士的な笑顔ではい、と答える。


「それじゃ、レイド君には明日から頑張ってもらうよ。部屋はもう掃除も済ませてあるから、自由に使ってくれ」


「分かりました」


そうしてレイドとセアリーネ王女は王室から出ていき、話しながら各々の部屋に戻っていった。

どうできたでしょうか?これから色々話を発展させていくので、楽しみにしていただけると幸いです!

それからレイドのキャラのことですが、周りから見れば冷静で穏やかな青年です。心の底でしか本性を晒しません。ちなみに一人でいるときも決して晒しません。そんなキャラです。

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