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暗殺騎士の学園生活  作者: いづみ
1/5

プロローグ1 暗殺

いづみと申します。この段階ではまだ話が見えない状態ですが、どうぞよろしくお願いします!

「やー、しっかしマフィア達もよくやるよねー」


少女は気だるげにそう言った。


「そうだな」


青年はそうこたえる。少女と違い気だるげではなさそうなものの、いたって淡々としている。


「なーんであたし達がこの任務にあたらなきゃなんないよの!マフィアの居場所を突き止めたのはヴァントなんだしさー、ヴァントがやればいいじゃない!」


不満げに少女はそう言う。


「お前も知ってるだろ。ヴァントは俺らの中で詮索に関しては随一の実力者だが、戦闘に関しては全くだ。あとお前声がでかいぞ。注意しろ」


「むー…それはそうなんだけどさ…はぁーい…」


その時ガシャリ、と音がした。少女が床に砕け散っていたガラスを踏んだのだ。


「注意しろと言った矢先…バレたらどうするんだ」


青年達は今、中世の西洋を思わせる館の中を歩いている。館に人の気配はなく、窓ガラスは殆ど砕け散り床に落ちているが、生活用具が床に落ちているから少し前まで人が住んでいたことが伺える。

今回は任務でこの館に来ている。

マフィアとは本来ならば国が正式に認めた人物のみが製造を許されたものや、もう製造を禁止されている魔導器などを、許可をとらずに製造、売却をしている団体である。


「バレてもあたし達だし大丈夫じゃない?」


「例えそうだとしても、油断はしないに限る。それが命取りになるうる可能性があるというのは、俺達も嫌という程見てきただろう」


「まぁそうなんだけどさー」


しばらく館内を歩いた青年達は合図もなしに一つの扉の前で止まる。

チャリ、と青年は腰にある剣を握る。

2人はスッと扉の両端に隠れるように立つ。青年が指を立てる。3本、2本、1本──────青年の指が1本立ったまま空を切る。瞬間、青年はドアを蹴破った。

ドアの向こうには間抜けな顔をして状況を把握しかねている男が10数人。青年と少女は全身から各々マナを噴き上がらせ部屋に足を踏み入れた。

ようやく自体を把握し始めた相手の何人かが即座に銃口を向けてきたころにはもう青年の姿はなかった。


「お前ら構え───」


構えろ、1人がそう言おうとしたときゴトリ、と何かが落ちる音がした。男の上半身。周りの男はなにが起こったのかを理解出来なかったが、死体の横で青年が血の付いた剣をシュッと1振りする動作でようやくやばい、と気づき始めた。銃なんかでは到底適わないと踏んだ男達はそれぞれマナを宿し魔術を唱える体勢をとる。

青年は床を爆ぜるような勢いで蹴り、部屋を駆け回る。さっきまでロクに戦闘できなかったとはいえ彼らもプロの犯罪者。目の端で青年の残像を少し捉えることができた1人は青年の位置を完璧なまでに予想で割り出し、魔術を放とうとする。しかし青年は体を倒し異常なまでに地面スレスレを駆け回る。


「《亜咬一閃・轟絶華》ッ!!」


青年は叫びながら刀身にマナを宿し下から斜めに剣が霞むほどのスピードで斬りあげる。

銃を構えていた男の体はいとも容易く真っ二つにされる。直後、青年に銃弾の雨が襲いかかる。魔術でくるものだと思っていた青年には少し驚きだったが、そんなのはおくびにも出さない。青年は一歩前に踏み出し正確に、一つ残さず銃弾を切り落とす。あまりに動作が速すぎて一瞬で何本もの剣の残像が見える。男達が口を開けて呆然としていると、


「あたしがいることも忘れないでよ、ねっ!」


少女が流れるような動作で左右の回し蹴りをきめていく。その動きはさながら舞を舞っているかのよう…。


「残り3…」


青年が冷酷に呟く。瞬間、駆けるのをやめ左足を軸に旋回。鮮血が孤を描いて飛び散る。青年は最後の1人に目を向ける。ガクガク震えていて、戦うことはおろか立ち上がることすらできなさそうだ。青年は男の後ろに滑るように回り込み手刀で気絶させる。


「ふー、終わったね!あたしあんま戦ってなかった気がするけど!」


「とりあえず任務完了だな。無事1人確保することもできたしな」


「任務が終わったあとのこの達成感!いやー、たまりませぬなー!」


少女は任務が終わったからか緊張感を一つも持っていない。


「そうか?俺はいつまでたってもこれには慣れることはなさそうだな…」


「またそれ?まぁ別に任務に支障が出てる訳じゃないしいいけどさ。これはあたしらにしかできない仕事だよ」


少女は口調も、顔も、何一つ変えずに、ポツリと言う。


「暗殺は」




初めての投稿です!稚拙な文章ですが、読んで頂けたら、そして楽しめて頂けたら幸いです!

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