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俺、ヨークの後を付いて行く。

「いってらっしゃい」

 マイチャンの声が空間に響き渡った。

「行ってきます」

 俺は後ろを振り返らずに、前だけを見て、ヨークの後を付いて行った。

 するとしばらくして、前方に茶色いドアのようなものが見えた。

「こんな空間にドアなんか存在しているんだね」

「まあね。でも、ここにたどり着くのは、狭間の世界の住人以外容易なことではないよ。何せこの空間自体が君達のいう所の迷いの森みたいなものだかね。言うならば迷いの空間って言った所かな。そのまんまだけれどね」

「迷いの空間……か」

「うん。このドアにたどり着くにはある種の狭間の住人特有の感覚みたいなのが必要になってくるね。ほんの一歩でも進む方向を間違えたら、ここに辿り着くのはほとんど不可能と言ってもいい、どんどんどんどんと行けばいくほど、道の分かれ道が増えていくからね」

「俺には道が分かれ道があるようには見えないけれども」

「そう、ぱっと見分かれ道なんてないように見える。だけど、実は床にはいたる所に転移魔法が施されていて、知らず知らずの内に自分達は転送されていたんだよ」

「それ、本当?」

「ああ、だからこのドアの前に来るまでに、もう何十回も転移を繰りかえいて、僕達はこの空間を移動してきたんだ」

「それじゃあ、確かにここまでたどり着くのは不可能かもしれないな。でもいいのか? 俺にそんな情報を漏らして、転移を何十回も繰り返したなんて言って」

「うんそれは別に問題ないね。だって今の情報はいくら知られたって構わない話だからね。なぜなら道が毎日変化するから。その分毎日転移の数も増えるから」

「へぇーそれはそれは大層なこった」

 俺は大げさに呟いた。

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