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俺、最後の基本的なルールを教えられる。

「まあ、これが基本的な最後のルールなんだけれど、君が異空間マラソンコースに降り立った時点で、君の肉体を別の法則が支配することになる」

「俺の肉体を別の法則が支配?」

 どういう意味なのかまるで理解が出来ないので、俺はオウム返しに質問することしか出来なかった。

「うん。そういうこと。まあ、その法則も私が作った法則なんだけれどね。具体的に言うと、君が走るマラソンはさっき地上とは少し違うと言ったけれども、決定的に違う点が一つある」

「決定的に違う点? それは……?」

「それはマラソンコースに、モンスターが出現することなんだよ」

「はあ? モンスター?」

 俺は流石に耳を疑ってマイちゃんに噛みつくように聞いた。

「そう、そうなんだ。君のこれから行うマラソンコースにはモンスターが出現するんだよ」

「何だよそれ。そんなのってありかよ。そんなの聞いてないよ。聞いてないよ!!」

 俺は某、お笑い、鳥倶楽部のように突っ込んだ。

「うん。だって言ってないからね。だって言ったらマラソン大会に参加しなくなる可能性もあるでしょう?」

「そりゃあ、そうだよ。モンスターなんかが出るなんて分かっていたら絶対に出場なんかしないよ」

「そんなに怒らないでよ。モンスターが出るっていったって、悪いことばかりじゃ、ないんだからさ」

「悪いことしかないじゃないか」

 もう俺の口調は敬語をやめ、マイちゃんにタメ口で話していた。

「いやいや、モンスターが出現するにはちゃんとした意味があるよ」

「ちゃんとした意味? そんなのあるわけないだろ」

「まあ、最後まで聞いてよ」

 マイちゃんは諭すように俺に言った。

「モンスターはマラソンコースの至る所に出現する。それはゴールに近づけば近づくほど、強力なモンスターが出たりする。まあ、そうとも限らない場合もあるけどね。基本的にはスタート地点に近ければ、近いほど、モンスターは弱い。最初の方に言ったと思うけれど、このマラソンには数多くの人達が参加している。それは君いる地球だけではない。君の星からずっと遠くに離れた星に住んでいる、知的生命体も数多く参加しているんだよ」

「ええ? 地球人だけが、このマラソンに参加しているんじゃないの?」

「うん。違う。このマラソンに参加している地球人の合計は約千人ぐらいだな。詳しい数字は覚えていないけど、君が住んでいる日本では君を含めて五人だけだ。でも、宇宙にはたくさんの文明を持った星が存在していて、私はその星の住人達にも地球人と同じようにマラソン大会の参加カードを送ったんだよ」

「それはつまり……宇宙規模でのマラソン大会っていうわけ?」

「まあ、とは言っても私の力の及ぶ範囲にも限りがあるしね。だから、私の力の及ぶ範囲内での話だよ」

「で、でも。説明する人はどうなっているんですか? 今は俺がマイちゃんと話をしている。マイちゃんはこれから一人一人に俺と同じように、説明をして回るつもりなんですか?」

「いや、違うよ。同時進行だ。今の君に説明をしている私は君にだけじゃなくて同時に、地球や宇宙の他の人達に説明をしているんだ」

「そ、そんなことが本当に可能なんですか?」

「可能だよ。だって君が知っている聖ちゃんだって同じようなことが出来るっていう話でしょ?」

「聖ちゃん? 一体誰の話をしているのですか?」

「うん? 聖徳太子のこと」

「聖徳太子?」


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