1/4
ラストアタックと最終フラグ。
雷雲が渦巻き、時おり激しい雷を落とす。その度に柱が崩れ落ちた。
紫色の炎に照らされた神殿は、崩壊寸前であっても威圧感が薄れる事はなかった。
パーカーの上に着けていた鎧一式はボロボロで、こちらもじきに崩れてしまいそうだ。
「ふっ……我の神殿を剣1本でここまでするとはな。褒めてやろう、勇」
「うるさい!!でいやあぁぁぁぁぁぁッッ!!」
戦っている最中にべらべら喋るだなんて。こんなクソ魔王……
一撃で倒せそうだな。
硬いタイルを蹴って、高く跳躍した。そして持てる限りの力を振り絞って、金色に輝く剣を降り下ろす。
「グガアァァァァァァ!!!」
「別に自分の住処ボロボロでも全然余裕ですしおすしオーラ」を放っていた大きな悪魔は、理性なき叫びをあげて真っ二つになった。
黒き雷雲は消え、主なき神殿に光が届く。
これで、俺の役目は終わったのだ。多分。