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笑顔の先に  作者: 儚心
2/2

現実

「説明して?」

『なにを?』

「突然やってきてここに住むとか意味がわからない」

『別にいいぢゃん。おっ!ユキーー』

ご主人様が帰ってきたかのごとく甘えている。

そうだ。ユキは真哉がクリスマスに拾ってきた

捨て猫だった。


財布を持って玄関へ向かう。

いつもカップラーメンばかり食べていた。

今日ぐらい作らなくては。


「何食べたい?」

『俺は、お前が好きだよ』


背中に突き刺さる言葉は聞きたくない言葉で。

でも何故か嬉しい。


「焼きそばでいい?」

『お前の友達から聞いた。なんで振ったか』

「なぎ?」

『うん。どうして言ってくれなかったんだ?』

「……言ったらどうした?真哉は泣いた?

 それとも”大丈夫だよ”って思ってないこと

 言った?そんな真哉見たくない」

『俺なら怒ったよ』

「えっ……」

『俺なら、何悩んでんだって怒った』


真哉は泣いていた。結局泣かせてしまった。 

守るために別れを告げたのに。


「焼きそばの具買ってくる」


夜風は涼しくて熱った頭を冷やすにはちょうどいい



突きつけられた現実は残酷で。

白衣を着た人が言っていた。

《残りの余命三年です》

って。


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