突然の出来事
ーーーーーー俺は愛してる!
真哉は最後までそう叫んでた。
真哉と連絡を取らなくなってもう1ヶ月。
世界はもうすぐクリスマスって騒いでる。
移りゆく世界について行けない私に残っているのは
愛猫のユキと変わらない自分だった。
「にゃー」
雪の白さにも負けない体をすり寄せ、喉を鳴らせるユキ。
「どうしたの?お腹すいたの?」
クリクリとした目で見つめてくる。
綺麗なグリーンの瞳に移る私は無様だった。
顔はパンパンに浮腫み、泣き腫らした目が異様に目立つ。
結局、自分から別れを告げたものの悲しんでるのは
自分だった。
職も辞め、1ヶ月家に籠もっても悲しみは消えない。
今日という一日も、終わりに近づくことを知らせる
ように空はオレンジ色だ。
ピンポーン。
重い腰を上げ、玄関へ向かい開けた。
そこにいたのは、たくさんの荷物を持った真哉だった。
『ひどい顔』
「なんで………」
『俺、ここに住む。よろしく』
そう言い終わらないうちにズカズカと入っていく。
忘れていた。真哉はとても自分勝手だってことを。
ご覧頂きありがとうございました。
初小説で至らないところもあると思いますが
どうぞこれからもよろしくお願いします。