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童話2/3

民から目を背け

民の声に耳を傾けず

民に手を貸さぬから

神などという幻想を抱くのである



(著者不明『星の使いと少年』より)



少年は、ある決意を胸に食事会に向かうのである。

長テーブルには、すでに側近たちは座っており、少年は1番奥の長方形の短い面の1つだけあるイスに座る。

少年は立ち上がり、こう話し始める。

「父が亡くなり、私がこの国の王様になった。今、国は非常に苦しい状況にある。それに、民たちは我々に対する不信感からか、神という在らぬものを創り救世主と崇め始めた。


上の名言


民たちの目を覚まし、昔のように栄えた国を取り戻したい。ただ、私はまだ幼く皆の力が必要である。これから、国のため、民のために皆で力を合わせて頑張ろう。」


側近たち「御意。」


そして、1人の側近がこう言った。

「王様。硬い挨拶はこれくらいにして食事にしましょう。早くお座りになって下さい。」


少年「うむ。その前にゲームをしよう。今、わが国は、とても大変な状態である。今までも父とそなた達で国の為に働いてきたであろうが、状況は悪化するばかり。そこで、気分を変え、新しい解決策が見つかるように席を変えようではないか。いつも、同じ者の横、向かいでは退屈であろう。よし。ギョウ(太鼓のようなもの、打楽器)を持って参れ。」


と言うと、1人の女性がギョウ(太鼓のようなもの、打楽器)を持って来る。


少年は更に説明した。


「彼女がギョウを叩く。その間、我々は椅子から立ち上がり、机の周りを歩く。彼女のタイミングでギョウを叩くのをやめる。ギョウの音が止まった所が、今日の食事会の席とする。よいか?」


自分の食事に毒が入っている事を想定した少年は、このようなゲームを提案する。(これが現在の椅子取りゲームの起源?由来?になっている)


側近達は慌てふためく。


少年は、御構い無しに、

「皆のもの立ち上がれ、では、ギョウを叩け。」



ドンドンドン ドンドンドン ドンドンドン



そして、ギョウの音が止む。


すると、少年の前の席には案の定、誰もいない。


少年は、こう言う。

「我は、この国を守る。よいな?」



側近たち「ぎょ御意。」




すると、ステーロが歩きながら話し出す。

「王様、疑うのなら、とことん疑いなさい。信じるなら、とことん信じなさい。あなたが見極めたものが本物かどうか、とことん貫きなさい。」


そう言ってステーロは、少年が食べる予定だった1番奥の長方形の短い面の1つだけあるイスに座り、目の前にある料理を食べ始めた。

そして、2口目を食べようとしたとき、苦しみ出し、椅子と共にステーロは倒れた。



「ステーロ!!」





つづく



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