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アイドル評論家

大した事ないと言う

アイドルは

大した事ない




(大門 俊雄 アイドル評論家・アキバゲートキーパー)




世はアイドル戦国時代。数多くのアイドル、アイドルグループ、アイドルユニットが日本全国に点在している現在、昔のように、アイドルは雲の上の存在という感覚が薄れてきているのである。


生き残りをかけた、アイドルサバイバルは、もはや生半可な気持ちで挑もうものなら容赦無くアイドルを目指す彼女を同じくアイドルを目指す彼女たちによって潰されてしまう。


そんなアイドル戦国時代、いかにして自分を売り込むか、皆、必死なのである。


そんな訳で、最近のアイドルは、アイドルという肩書きを持った、もはや違うジャンルのように思える。



中には、真面目にやる気あるのか、というものまで存在する。多分、彼女たちが所属する事務所が練りに練って、考えて考え抜いた結果なのだろうが…



それでも、昔のアイドルように、永遠の17歳、みんなの恋人、好きな食べ物はイチゴのショートケーキ、好きな色はピンクと言った売り込みでは今の時代では通用しない。

逆に、そんな時代だからこそ、そういったアイドルが新鮮なのかと思いきや、まぁアイドルグループに1人いれば、いいぐらいの感覚で大成はしない。


本当に一筋縄じゃいかない。オナラさえもしないというイメージがあったアイドル。

今では、僕たちアイドルファンのオタクは勿論のこと、アイドルをプロデュースする事務所、関係者、そして彼女たち自身も



今回の名言



が、合言葉で日々戦っているのです。




少し長くなりましたが、これは私が大門 俊雄君と対談する機会があり、その時に伺った話である。


最初の『大した事ない』は『だいした事ない』つまり、大便をした事がないという意味で


次の『大した事ない』は『たいした事ない』という意味である。


大門君の話は、私には、まるで別世界のような話であったが、とても有意義な時間を過ごせた。本当に貴重なお話をありがとう。




そこで、大門君の貴重なお話から私が特に興味を持ったお話を幾つか紹介したいと思う。


まず一つが、アイドルの2人組が異常に少ない理由である。

先程も述べてたように、世はアイドル戦国時代。数多くのアイドル、アイドルグループが存在している現在、2人組のアイドルは、ほとんどいないそうである。まぁでもアイドルと言ったら、ソロかグループのイメージが強いから、私は大門君に「そんなもんなんじゃないのかい?」と言った。


すると、大門君は

「確かに、そんな深く考えるテーマではないと思ったのですが、でも色々と調べてみたらアイドルだけじゃなくて、女性の2人組というジャンルでも全くいないんです。お笑い芸人で少しいるくらいで、歌手だと数えるくらい。昔だったらアイドルや歌手で結構いましたよね?でも最近じゃ全く見かけない。何故だか、わかりますか?バランスが取りづらいんだと思うんですよ。ちゃんと2人とも平等に人気を分ける事って難しいじゃないですか。片一方だけがバーンと売れたら、もう片一方は面白くない訳だし、もし仮に、その2人が大の仲良しだったら別ですけど、ただ毎日のように顔を合わせていたら意見の食い違いや何かで喧嘩しますよね、男だったら時間が経てば仲直りをして前以上に固い絆になると思うけど、女はねぇー、ほら?誰かの名言であったじゃないですか?所澤さんなら知っているでしょ?あなたの専門分野で、あぁそれそれ。それです。」



私が興味を持ったのは、アイドルが2人組が少ない理由よりも、大門君があの名言を知っていた事に興味を持った。



もう一つが、オタクの暴走化である。

アイドルは、ファンであるオタクによって支えられている。それでも、アイドルとファンであるオタクの関係は明らかにアイドルの立場の方が上である。しかし、今では、その関係性が崩れているのだと言う。


例えば、新しいアイドルがデビューするとき、数多くのオタクがデビューイベントに押しかけ、盛り上げる。すると、デビューしたばかりのアイドルは自分は、これから、この世界で活躍出来ると信じてしまう。


しかし、現実は違う。次のイベントには、前回来て盛り上げたオタク達はいないのである。



オタク達は、敢えて最初に甘い汁を吸わせておいて、次のイベントには全く行かずにアイドルに挫折を味合わせるのだ。

そういった、天と地を味わったアイドルは 立ち直れなくなり、アイドルを辞めて行くのであった。



しかし、現在では、更に暴走化がひどくなっている。


オタク達も、最初、自分達が応援しているアイドルのライバルを消す為に、このような行為を取っていた。ただ、アイドルだけなら簡単に辞めていったのだが、アイドルグループになると、なかなか辞めなかった。



グループだとお互いが支え合い、励まし合い必ず売れてやる、と強い気持ちで困難に立ち向かうのは稀で、

アイドルグループだと事務所も結構力を入れて来る。だから、いくら辛くても簡単には辞められない。まぁグループじゃなくても簡単に辞められないけど、単体のアイドルの方が精神的に参っちゃうケースが多いそうだ。



そこで、オタク達は更なる暴走をはじめた


手口は最初と同じで、デビューイベントに数多くのオタクが陣取り盛り上げる。アイドルは気持ちよく歌い、トークを繰り広げる。

そして、前回と違うのは、次のイベント時にもオタク達は会場を占拠する。

アイドルは、また数多くのファンが詰め掛けたと思い、前回の気持ち良かったイメージで舞台に立つ。しかし、歌い始めると異変に気付く。オタク達は全くの無反応であることに。



お前達なんか応援するもんかと言わんばかりの目で見るのである。すると、アイドル達は、さすがに参ってしまう。


ただ、オタク達はグループが、なかなか辞めない事を知っているため、目的は別にある。



デビューしたアイドルグループは、本人達含め事務所も何とかして、この現状を打破しようと、あの手この手でファン達の心を掴もうとする。



ここで、オタクの暴走が始まる。



イベントの終わりや、握手会などで無茶苦茶なお願いをするのだ。例えば、握手会などでは1人の制限時間は決まっているのだが、時間を無視して手を離さなかったり、サインを求めたり勝手に2ショット写真を撮ろうとしたり、最近では徐々にエスカレートし、抱きしめてくれと頼んだりしている。


まぁたまにある事らしいが、売れているアイドルグループは出入り禁止にしても、痛くも痒くもないが、デビュー仕立てのアイドルグループは最初が肝心である。

アイドル側も、ファンを獲得するために強く否定出来ない為に、またアイドルのプライドを守る為に、イベント自体を握手会からハグ会というものにして、対策を取り出している始末。



これから更に酷くなれば、ほっぺにキスぐらいは行きそうな勢いだそうだ。




ただ、1番の問題が、本当のアイドルファンのオタク達と暴走化したオタク達の小競り合いだとそうだが、長くなるので、このへんにしておこう。



今回お話を伺った、大門君は、こういった秋葉原の問題を解決するアキバゲートキーパーという立場にあり、暴走化を鎮圧するために日々励んでいるそうです。




ちなみに、私はアイドル忍者『忍ドル』のシノブのファンである。












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