表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/32

第四波、混乱してきた




「お前まさかここがどこか知らないで来たのか!?」

「荷物も何も持っていないようだし、服もそこまで汚れてない。どうやってここまで来たのかしら」

「ティーハドゥの出現でその他の生き物は魔獣も含めてここ一帯から姿を消したからな。運よくここまで来れたのだろう」

「上質な服をきてたでありマス。もしかすると、旅行中の貴族さんがこっそり抜け出してきたのかもでありマス」


 好き勝手に話すんな。


「あのな、俺は国ヶ原市中央通二丁目辺りを歩いてたんだが気付いたらあんなトコにいたんだ。何で俺はこんな場所にいんの?」


「知るか」

「この近辺にお前が言っていたような地名はないぞ」


 もう何が何だか分からん。な……何を言っているか分からねえだろうが以下略状態だ。ここは一体どこなんだよ。あのデッカイ犬は何なんだよ。ジュヴラリクさんはどうやって岩を動かしたんだよ。本当に魔法があるのかよ。魔法があるとかここは異世界かよ。


 ん……あれ、異世界? え、異世界? マジで異世界? いやでもA-10はアメリカ空軍の兵器だし……。異世界? アフガニスタンに拉致されたとかじゃねえの? いや拉致も非現実的だが異世界とかもはや精神病レベルだよでもじゃあ今まで起こったのは何て説明すればいいんだもしかして俺は精神病院にいてこれは全部妄想なのかいやしかしもうどうすればいいのママン。


「ああああああああああああああ! もうどうでもいいわボケ!」


 肝心な事は俺はここにいるって事だ。もうそれ以外はどうでもいい! 妄想だったら妄想だったで恥さらしてやらあ!

 周りが俺から一歩引いた気がするがどうでもいいぜ!


「よっしゃ! なんでも来いやあ!」

「お前大丈夫か?」


 何だイケメン、人にナイフ突きつける度胸あんならこれ位でビビッてんなや!


「ああ!? 大丈夫に決まってんだろ! 取り敢えずな俺の質問に答えやがれ!」

「お、おう……」

「まずな、ここはどこだ!」

「ここはセエケ山だ」


 おっさんが答えてくれたがそれってどこだよ。


「知らねえわ!」


 つーか山の名前なんか日本国内でも主要なのしか知らねえ!


「聞かれたから答えただけだ」


 不満そうな顔してもおっさんを労わねえかんな!

 次だ、次!


「国の名前は?」

「ここはメグリカ王国でありマス」

「どこだよ!?」


 つーか今時王国とか数える程しかないんじゃね? やっぱ異世界なの?


「ええ!? 知らないのでありマスか?」


 せめてアフガン誘拐だったなら米軍とかに保護されれば帰れそうだったが異世界じゃ帰る方法ない……いやまだだ! きっと俺が勉強不足でメグリカ王国を知らないだけだって!


「くそっ! 大陸! 大陸の名前は!?」

「ここはオヴィル大陸でありマス」

「どこだよおおおおおおお!」

「ヒューイ!?」


 その変な奇声やめろじゃなくてオヴィル大陸ってどこだよいやまてどっかの島が大陸を自称してるだけかも知れない。


「おいユーラシア大陸は知ってるよな!」

「知らないでありマス」


 こいつ馬鹿だな。でもあんたらは知ってんだろ?


「いや、俺の方を見るな。そんな大陸は知らん」

「私も知らないわ」

「私も寡聞にして聞かないな」


 嘘だろおおおおおおおおおおおおおお! お前ら正気かああああああああああああああ!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ